イサム・ノグチ 発見の道展
6/21に東京都が緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行されました。
まだまだ注意が必要ですが行きたい美術展が終わってしまう悲しさを味わいたくないので、注意を払いながらも東京都美術館で開催されている「イサム・ノグチ発見の道展」に行ってきました。
イサム・ノグチとは
イサム・ノグチ(1904-1988)は、20世紀を代表する総合芸術家です。彫刻だけでなく、舞台芸術や建築、プロダクトデザインなど多くの作品に関わりました。
私たちの身の回りにあって有名なものでいうとAKARIという照明や、曲線美が美しいコーヒーテーブルが挙げられます。また東京都の草月会館にある草月プラザもイサム・ノグチの作品とのことで、これだけでも作品の幅広さが見てとれます。
今回は主に彼の彫刻作品を見られるとのことで、楽しみにして向かいました。
イサム・ノグチ 発見の道展
展覧会は、第一章「彫刻の宇宙」第二章「かろみの世界」第三章「石の庭」の三部で構成されています。
第一章「彫刻の宇宙」では1940年代から最晩年の1980年代の多様な作品が見れます。
会場の中心に照明のAKARIが展示されておりそれを囲むように彫刻作品が飾られます。
それはまるで天体に輝く星たちのようで宇宙っぽいなと思ったのと、彫刻作品の一つ一つが抽象的で、作品と題名を見比べながら、イサム・ノグチの哲学を感じ考えさせられました。
彫刻作品「黒い太陽」と奥に見えるのはAKARI
「グレゴリー(偶像)」
第二章「かろみの世界」では、切り紙や折り紙からのインスピレーションを源泉に制作された金属板の彫刻が並びます。
第一章の彫刻の厚みと比べると確かに「軽さ」を感じますが、物質自体のかろみとは裏腹に、不思議と表現内容に重厚さを感じます。
「原子の積み藁」
第三章の「石の庭」では、イサム・ノグチのアトリエがあった香川県の牟礼に残された最晩年の複数の石彫をみることができます。(こちらは写真撮影不可)
最晩年の作品は、石の素材そのものと向き合ったような素朴な作品が多く、直線的だった印象があります。
作品によっては表面が丁寧に研磨されておりとても美しい。
イサム・ノグチは石と向き合い、石の声を聴きながら、石そのものの良さを表現できる姿をイメージし、これらの作品を作っていったのだなぁと感じることができました。
終わりに
人生において常に探究心を忘れず、いろんなジャンル・表現に挑戦したイサム・ノグチ。この展覧会では第一章から第三章までで、それぞれの表現の奥行きを感じることができます。
展覧会を通して彼の軌跡を見ることができましたが、改めて振り返ってみて「彼をこれほどまでに掻き立てたものは何だったのか」とても気になります。
気になったのでパンフレットに書いてあった年譜を見てみると、気づきがありました・・・長くなったので続きは次週にでも。
それではまた明日。
↓いつか香川県にあるイサム・ノグチ庭園美術館にも行ってみたいです
↓この記事の続きはこちらです。よかったら見てみてください。
https://note.com/tommy_it/n/n58586502891f