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はじめまして、小さな出版社を始めた旅する料理人です

はじめまして。小さな出版社Layered Little Press代表のTommoです。
2023年に出版社を立ち上げ、企画と編集を行いながら自分以外の人のの本を作るということを始めました。その傍ら自分の本も書きつつ、取材のために国内外を渡り歩いています。専門はインド料理で北インドの家庭料理やビリヤニには詳しいです。情報や思考の整理と記録が苦手なのでnoteで練習します。

Tommo Sogane(トモ・ソガネ)
Layered Little Press 代表・企画・編集 / 旅する料理人

1987年生まれ。広島で育ち、地元で始めたインド料理レストランでのバイトをきっかけに北インドと東インドの家庭料理やレストラン料理にハマる。20歳頃から海外を放浪、現地の料理のレシピを集めてまわる。今まで行った国の数は33カ国。
2014年〜 国内でカレー屋さんを立ち上げる。インド人やネパール人と一緒に仕事をしながら、彼らの家庭料理について学ぶ。
2016年〜2022年にかけてインドのカレーやアジア料理のレシピ本を複数刊行。
2020年『ビリヤニの2割』(冊子版完売)刊行。この頃からカレーやビリヤニの料理人として日本のあちこちでワークショップなどを行う。
2023年に出版社Layered Little Pressを立ち上げる。同年『おうちで炊ける本格ビリヤニレシピ2人前(星宮絢佳著)』、『旬菜を楽しむカリ~&アチャール辞典 夏・秋版(安川友廣著)』を発売。
2024年『旬菜を楽しむカリ~&アチャール辞典 冬・春版(安川友廣著)』を発売。


大阪生まれ広島育ちのカレー好き

幼少期

大阪で生まれて、2歳から親の転勤で広島へ。広島市から電車で10分程の海田というまちで育ちました。そこに、確か私が高校3年生の時にインド料理屋さんがオープンしたんです。あるとき店の前を通りかかると、アルバイト募集の張り紙が…。元々カレーという食べものが好きだったのもあり、怖いもの見たさで応募したところ、そのまま採用、学校が休みの土日に働くことに。当時はコックさんが全員インド人でした。ここから私とインドの関係がスタートしたのです。土日の夜はどこから来たのかお客さんは全員インド人、日本人はアルバイトである私一人だけという日もあったり、生まれて初めてカレーの中のカルダモンを噛んでトラウマになりかけたり、たくさんの衝撃的な体験と共に異文化にがっつり触れたのでした。

気づいたら海外を歩きまわっていた頃

実は一時期、英語の先生になろうと思っとった時期があるんですwそれで北海道の大学(北海道教育大学旭川校)に4年間通ったんですが、在学中にオーストラリアに6週間行ったことがきっかけで、もっと海外あちこち回ってみたいと夢にまでみるようになり、春休みや夏休み中に海外を放浪するようになりました。最初はただ旅をしたかっただけなんですが、どこにおってもお腹は空きます。一日三食食べるんで、気づいたら海外の料理に興味を持ち、ただの旅からレシピ採集の旅になっていました。

スリランカの魚市場
インド・ケララ州のレストラン

日本でカレー屋さんを始めたり、北インドの家庭料理に出会ったり…。

日本では不思議とカレー屋さんの立ち上げに携わることが多くありました。その中で私は多くのインド人やネパール人の方と仕事をし、いよいよ彼らの文化や家庭料理について知っていくことになります。その中で衝撃を受けたのが北インドや東インドの家庭料理でした。特に北インドの家庭料理はおもしろく、日本人の間で語られる北インド料理のイメージと全く違ったんですね。これはぜひ多くの方に知ってほしいと思い、仕事の合間にインドに行ったり、知り合いのインド人に改めて取材をしたりして得た情報を、レシピ本としてまとめました。それが『北インドのおうちカレー上・下』と『北インドの食卓』の3冊です。当初、私は本づくりのことは何も知りませんでしたので、やはりここでも沢山の方にお世話になりまくって、なんとか完成させることができました。

ホームスタイルビーフカレー
ここのレストランのシェフはイスラム教徒でしたのでときどき牛肉料理が出てきました。野菜はじゃがいもが必ず入り、ときどき人参も入っていたので、日本とだいたい一緒なんかといって笑ったん覚えてます。なかなかスパイシーでシェフはナン*と一緒に食べるのが最高と教えてくれました。

*余談:インドではみんながナンを食べよるってインド料理に詳しくない人たちは思うてますよね。ところがインドにちょっと詳しい人は、インド人はほとんどナンを食べないですよねって言うたりしてくるんですよ。しかし正解は…!「ヒンドゥー教徒の人たちには馴染みがないことが多いですが、イスラム教徒の人たちは割とよく食べる」です。また普段馴染みがない人たちでもレストランに行けば食べることもあります。
ホームスタイルチキンカレー
スパイスもトマトもあまりたくさん使わずに作る北インドの家庭料理の代表格です。あっさりして程よい辛さ、スープには骨付きチキンの出汁が滲み出て一口食べれば箸が(スプーンが)止まらんくなります。ライスとチャパティで食べます。
ホームスタイルフィッシュカレー
東インド出身のシェフは魚カレーが得意です。スパイスをまぶしてカラッと揚げた魚の切り身をスープのカレーで煮込んで仕上げます。チキンカレーより色が薄いですが、スパイス感は控えめ。ただしグリーチリの辛味が効いており、食べると汗が吹き出します。ライスで食べます。

出版社立ち上げまで

2020年(カレー屋さんの立ち上げの間に)に少し時間に余裕ができたんで、本を書くため東南アジアへ取材に行くことにしました。航空券も手配し終え、来週出発というタイミングでコロナパンデミックが発生。海外行きも、2020年後半のカレー屋さん立ち上げも中止に。ただ悪いことばかりでもなく、レシピ本が今までよりも売れたんですね。同年に書いたビリヤニの2割(日本で初めてのビリヤニのレシピ本)は特によく売れました。私は単純なので、今後も同じようなことが起こるかもと思ったときに、ならもっとしっかりレシピ本を作ろうと思いました。その矢先、先輩からうちのレシピ本作れる?という仕事の依頼が。自分が人の本を作るというのは考えてもみなかったので、それはぜひ!とやらせていただくことに。そしてそれなら、きちんと出版コードも付けて書店さんに流通させられるようにした方が良いと思い、2023年に出版社を立ち上げました。それが「Layered Little Press」誕生の原点です。

ビリヤニの2割

つくること・旅すること・生きること

実はコロナパンデミック中は細々と国内あちこちをまわって料理を作っていました。行った先ではカレーやビリヤニだけでなく、私が過去に覚えたいろいろな国の料理を提供しました。するとそれがなかなか評判よく、今はあちこちで覚えた料理を日本各地のご縁があるまちで披露するというライフスタイルになりつつあります。今年も8月から海外に行く予定で、また新しい料理をたくさん発見して、それをまた日本をまわりながら皆さんに披露したり、レシピ本にまとめたりしていく予定です。

次回は、海外の料理に興味を持つきっかけになった国​​の話をします。

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