SDGs~郷土学習のすすめ~
GAFAMに代表される、大きな資本で技術革新を起こして自国を富ませて世界の覇権を握るアメリカ。
一方で、GAFAMを真似たそれを、自国の人口でぐるぐる回して太らせたあとで、
世界に羽ばたかせる中国。
そこに割り込むインドは、アメリカとの時差12時間を利用して、アメリカとセットで24時間営業を実現することで存在感を示します。
そこに待ったをかけるヨーロッパは、「SDGs」を掲げて、
「お金を稼げば何をしてもいいんですか」という倫理観と、
今日まで受け継がれてきた意志である伝統の二本柱で戦います。
さて日本は?
この流れが見えてきた時に、今まで何となく大事だと考えていた「郷土学習」に光を見ました。
僕の地元、群馬県みどり市大間々の商店街に4つの「常夜灯」が遺されています。
大間々は、元々、足尾銅山に向かう宿場町で栄えました。旅人へのおもてなし、暗い夜道の道しるべとしての灯りが「常夜灯」です。
子どもの頃、学校の授業で町に出かけ、常夜灯を見学しました。
先生の説明を受けあとで、絵を書いて、感想を出します。
「古かった。大切に守られてきたんだと思う。すごかった」。
たぶん僕は、それぐらいのことは書いたと思います。空気を読んで。
当然、本質はわかっていません。当時の僕も。もちろん先生も。
だから、いま現在、その頃の学びは何も残っていません。
最近、大間々の常夜灯を、全国との比較で学ぶ機会がありました。
そこでの気づきに、いまだ手つかずの、郷土学習として学ぶべき大事なポイントがありました。
通常は、お金を持つ人の見栄や、街のメンツで作られていた常夜灯。しかし大間々の常夜灯は、4つ残る常夜灯の大きさやデザインが似通っていて、見ようによっては統一感があるということ。
大間々の統一感ある4つの常夜灯からわかることは、
見栄やメンツが常識だった時代において、
大間々という町は町づくりという一つのビジョンに対して、コミュニティー間の連携がしっかり取られていたということ。
そこから言えること。
「そんな町で生まれ育った君たちは、お友達を仲間外れにできますか」
これが郷土学習の本質です。
本質の郷土学習こそSDGsそのもので、“倫理観”と”受け継がれきた意志である伝統”です。
自分の生まれ育った土地のルーツを知り、自分を知ること。
本質の郷土学習を通して、それができれば、
これからの社会で活躍できる主体性をもったオリジナルな人材となり、
より良い未来を選択し創造していけると確信しています。