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自閉症の子どもの世界が色づくとき

最近の記事は、読んだ本に影響されてちょっと重めの話が多かったので、子どものケースで感動した話をしていきます。

自閉症の子どもで、お友達に興味あるのですが自分軸が過ぎちゃうので一方通行の会話になったり、押し付けちゃう。
そして、何よりもルールに厳しい。

「〇〇しちゃだめ、ダメダメダメ」と、相手を追い込んでしまう。

曖昧なことがやちょと位ならなんて分からない。
〇か×か、0か100か、白か黒か
そんな世界

理解力があるが故に、分かるが故にルールに縛られちゃう。

時には、友達などの他者だけでなく自分も苦しめちゃう。

やんなきゃ・・・しなきゃ・・・って
まだ、幼児だというのに吐きながら頑張っちゃう。

しなくてもいいよ、頑張らなくても大丈夫。

頑張るって意味が分からないし、ルールなのにしないという意味が分からない。

本当に生きずらい・・・

そんな生きずらい生い立ちを持った子どもも一年生になりました。
特別支援学級からのサポートを貰いながら、元気に通っています。

そんなお子さんが、小学校へ行き急激に変化をしています。

何故か?

それは、お友達と気持ちを”共有”することに気付いたから。

学校の授業でこんなことがありました。
図工の時間です。

その子どもが作ろうとしていたものは、どんぐりコマでした。

もともとイメージ力に弱さを持っている子どもなので、「作るもの=それを作る」であり、そこに装飾をしたりするようなことは皆無だった。

そんな子どもが、どんぐりコマを作った後そのどんぐりに、ニコニコマークを書いたのだ!
そして、そのニコニコマークをお友達に見せて「かわいい?」って聞いたのです。

その友達が「かわいいね」と返事をしてくれとて描いた本人もどんぐりの絵のように”にっこり”になっていました。

この凄さわかりますか?

自分で書いたニコニコマークが自分が上手く書けたから満足ではなくて、他者から評価されたことが嬉しいのです。
もう少し突っ込むと、ニコニコマークを「かわいい」と言ってもらえたことで、自分の思いと友達の思いが同じで「嬉しい」という共感につながったこと。

多分、そのどんぐりコマはただのどんぐりコマではなく、「〇〇ちゃんもかわいいといってくれた、かわいいどんぐりコマ」にグレードアップしたんだと思います。

これに気付けるには、きっとたくさん苦しんだと思います。
でも、そこに行きつけたこの子は今世界が色づいて見えるのではないかと思います。

だからこそ、悩めることも多くなると思いますがそれも含めて人生です。

ネガティブなことはマイナスと捉えがちですが、悩めることも幸せだったりします。

やはり、悩みと思いの葛藤から喜びが生まれる。
そんな瞬間を目の当たりして私はとても幸せでした。

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