障害児への療育内容をどう考えているか
私の記事は、どちかというと療育は大切だけど日常の生活こそが大切である。
って話が多い。
それは、間違いないと私は思っている。
何か世間一般の支援者や保護者含め、障害児には療育は必要っていうのはみんな口を揃えて言う。
でも、生活っていう生きることの積み重ねが大切なんだけど軽視している風潮があるように思えているからです。
でも、私も一人の療育者として専門性や療育も大切だよって話を今日はしたいと思う。
何を持って専門性かって考えると幅がありすぎて難しくなっちゃいますが、私は、障害込みでその子どもの苦しさを理解して、少しでも幸せな未来の為にどう導くことが出来ることだと思います。
やり方仕方、そして療育法も多種多様で自分がしていることだけが正しいとかは、まったく思っていません。(自分の考え方は間違ってはいないと思っていますが、そんな単純な世界でもないのは承知しているという意味)
それでは、私が療育的な内容を考える時どんなふうに導き出しているのか書いていきたい思います。
先ずは、子どもの成育歴を読み解く。
①体の事(未熟児とか初歩が遅いとか・・・これも精神的な部分に影響するからね)
②集団経験(幼保経験・親子療育経験・在宅など)
③生活リズム(入眠時間、起床時間、食事、排泄、親のリズムなど)
④対人関係とコミュニケーション力
⑤障害や疾病、てんかんなど
そして、何よりも大切なのが
⑥母親の事(情緒の安定、障害受容、育児への気持ちや願い、夫婦関係)
等
そして、実際の子どもの状況を観察する。
1母子分離をした時の状況
2何ができるのか出来ないのかではなく、何に興味を持ちどんな行動をするのか?
3保育者(第三者)が関わった時の反応
4自分が困った時や要求の出し方
5歩き方や動き(感覚的な部分や体つくり)
6ものの見方
7場面切り替えの反応
8集団/大人/子どもに対する興味関心
等
実際の子どもの状況から特徴などを洗い出し、その特徴を成育歴を鑑みて分析を行う。
その分析を行ったうえで、一度障害児の中に私は入ります。
入るって、その子の気持ちになるってことですよ( ´艸`)
どんな部分が苦しいかなぁ?
どの部分に生き辛さを感じているのかな?
って
で、その一番つらいであろう部分から楽になるよう療育の方向性を考えていきます。
例えば「環境」
環境は、周りのものすべてが環境です。
音・者・人・机・椅子・掲示物・光・などなど
どんなふうに整理をすれば、その子が必要な情報を得ることが出来るのか?
逆に、もっと増やすことで気付くことだってあります。
例えば「感覚入力」
多動のお子さんであれば、前庭と固有を求めていることが多いので、その子どものが入力できる範囲でより効果的にいれて、身体を落ち着かせる。
圧刺激を入力して、情緒の安定をはかるとか
この辺は一人ひとり全然違うので、全てオーダーメイドです。
ある程度パターンはあるので(=私の知識量)それを組み替えたり量の調整やタイミングなどを考えます。
上記ような療育的配慮を行い、まずは辛さを取り除いていきます。
力が抜けたところで、次は発達支援の段階。(同時並行が基本ですが)
対人の力や興味の力、生きる力を子どもたち全員が持っているので、そこを保育の力を借りて推し進めます。(この辺の内容はたくさん書いているので省きます)
ざっくりとした流れは以上かなと思います。
療育者によっていろいろな考えがありますんで、ある一例として見てくださいね。