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子どものいる世界は、大変で美しい。

こどもってなんて美しいんだろー、と思う日々。

もしこの小さい人が、
わたしたちのところに来てなかったら、
きっと、
もっとあちこち旅をしたり、
もっとお出かけしたりして、
日本や世界のの美しい風景を見たり、
どこかの芸術や、美味しいものを
もっともっと味えてたんだろうな、
と思う。

でも。

わたしたちをどっしりととどめている、
この目の前の、
たったひとりの小さなこどもが、
こんなにも美しいなんて。

その無限なことったらない。

あ、
美形かどうか、ってことでなく、
親バカってことではあるけれど。

チョウチョを追う瞳も、
ヨタヨタなちどり足も、
からまった髪だって、
蚊に刺された肌だって、
こんなに美しいのかと思う。

世間を歩くと、
「今が一番かわいいのよー」とか、
「しゃべりだすと、かわいくないこと言うからねー」とか、
いろんな先輩たちが、
聞いてないけれど、いろいろ教えてくれる。

でも、
今のところ、そのどれもしっくり来てなくて、
「雪だるま式にどんどんかわいくなるよー」
っていうのが一番納得。

そりゃもちろん、
いろいろ、もう本当に、
いろいろに大変なんだけど。

そのすばらしく美しいうちの子は、
台風の気圧変化が気持ちわるいのか、

外で遊べなかったのが残念すぎたのか、
ひさしぶりにギャンギャン泣いて、
いつも通り食卓をひっかきまわし、
今夜もすやすやとかわいく眠りました。

(6年前の今日の自分エッセイより)

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