自分の背中を見ることの重要性について、あれこれ。
ヨーガ・インストラクターという職業柄、私は普段から街ゆく人々の姿勢に興味が尽きません。
この時期は首元や背中が開いた服を着る女性も多く、私は結構、背中側から見た肩のラインに目が行くことが多いのです。
ですが、残念なことに、自分の姿勢について多くの人は全くと言ってよいほど気を配っていないことに、愕然としています。
電車の中でも、前の座席の人を観てみると、全員スマホに首ったけ♪
ストレートネックは毎秒毎秒、自分の行動の積み重ねで、進化を遂げているわけです。
姿勢の大切さは今更私が言うまでもなく、皆さんご存じだとは思いますが、
「頭ではわかっているけど、良い姿勢がキープできない」ようですね。
別に誰も困らないから、そうして色んな不調を抱えながら一生を過ごすのも良いでしょう。
ですが、そろそろ・・・身体や心のだるさを改善したい!という方は、この先もどうぞ読み進めてみてください。
このままで良い!という方は、この先に衝撃的?な事実が書いてありますので、読まないことをお勧めします(笑)。
それにしても、人間はいつから身体を置き去りにしてきたのでしょうか。
ヨーガは5000年以上にわたり、心身相関についての重要性を伝えてきています。
人間が、『肉体だけ、精神や心だけ』の存在ではないことを、多くの聖典、聖者の方々が示して下さっています。
心や身体の不調の原因は様々(ヨーガでは、その明確な理由ははっきりされていますが)なので、心が曇ることで肉体が不調になることもありますし、その反対も然り。
ですが、改善を試みる場合には、「身体から」行うことが有効であるとヨーガでは昔から伝えられています。
中には、運動を日頃から行っていて身体感覚が鋭い方や、内観力が高い方は、不調の原因が何であるかを気付き、ご自身で改善できることもあります。
しかし、多くの方は、身体は身体のことだけ、心は思考で片付けようとしている現象が多くみられます。
私も昔は悩みが出てくるたびに、他人と環境は変えられないから、一生懸命に自分の考え方、思考の癖を変えようと試みていたわけです。
結果どうでしょう?
更に自分を苦しめるだけですよね。
悪いのは私。私が我慢すれば良いのだ。というループに陥るわけです。
ヨーガでは、心や理性を取り扱うのは、まず、身体と呼吸を整えてからという順番で行われます。
この実践の科学は本当にすごい。
ヨーガが体操を行う理由は、まずは目に見える実体(肉体・意識して行う呼吸)を扱う練習が済んでから、いくらでも目に見えない心や思考を上手に扱いましょう、というわけなんです。
そもそも、内観をするための瞑想は何十時間も座り続けるため、股関節や腹筋、背筋が相当に鍛えられていないと、姿勢を保持することもできません。
私たちは身体を動かしながら、自分の深い部分までを見通すのは難しいのです。
最近では「身体心理学」という分野も発展してきて、心の調整は身体から行うということが、この中でも重要視されてきていますね。
人間がパーツを組み合わせておしまいの機械ではないことに、ようやく西洋社会も気づいてきたということでしょうか。
「理性の事を理性で何とかする」時代をそろそろ脱却する時期が来ているかもしれませんね。
という事で、今度近しい人に、後ろからふいに!自分の写真を撮ってもらってみてください。
首から肩にかけて、もし、まあるくなっていたら、肩甲骨が外に開き、背中の筋力が不足しているということが言えると思います。
恐らく、首や肩の凝りは万年続き、もしかすると、痛みすら気付かなくなっていることもあるかもしれません。
長年その姿勢をキープしているなら、良い方に癖づけるのだって、
それと同じくらい時間はかかるものです。
何事も焦らず、地道に、地味な作業を繰り返すことでしか、現状を変えることはできません。
ですが、それが、最短の方法なわけですね。
ということで、今日は背中を自分で観てみよう!というお話でした^^