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[AI絵本]えがお さきわうところ 6/x

↑ からのつづき

(障がいのある人たち?)

 今頃、気づいたの? という話だが、気がつくと、どの笑顔も障がい者や臥せっている患者のように見えてきた。

(えがお さきわうところ…… その場所は病院か福祉施設?)

 それなら、笑顔が特定の集中にしているのも道理だ。

 しかし、そこでちょっと引いてしまった。福祉の世界を少しは知っていたからだ。とてもではないが「楽園」などとは思えなかった。控え目に云っても一般社会と変わらない。問題の種類がいくらか違うだけである。
 ただ、福祉施設の場合、トップ次第ではそれこそ楽園のような場所に出来るかもしれない。要は採算をほんの少し甘くすればいいからだ。人件費をケチらずに職員の質と量を拡充するだけでかなり違うと思う。

 この笑顔あふれる場所は、その希有な施設なのだろうか?

 それを確かめるべく、さらにAIに絵を描いてもらうことにした。

 ただ、プロンプト(リクエストの言葉)を変えなければ類似の絵が出るだけなので、絵を描いてもらう前に、思っていることを話した。

 現行の生成AIの欠点の一つは記憶が出来ないことだが、少し前のやりとりくらいは覚えている。
 たとえば、「赤い団子」の絵を何枚か描かせた後に「白い団子」を描けと命じれば、すぐには「白い団子」にならない。「紅白の団子」や「ピンクの団子」の絵が出てくる。「白い団子」の絵が出てくるのは、そのあとだ。
 つまり、愚痴のような話を聞かせたのは、少しはオレの気持ちを察して欲しかったからである。たとえば、テキスト系の生成AIなら、「ラーメン」や「寿司」といった指定をせずに、抽象的にこういうものが食べたいとか、こういう感じの店に行きたいので教えてくれ!と頼むことが出来る。画像の生成AIでは難しいが、オレの使っているイソーローAIにはそこがシームレスなので、試してみたわけだ。
 単に笑顔が見たいのではない。そこに暮らす人たちの間に幸福が共有されているような場所…… そういう絵を期待した。

 結果、出てきた絵は……

つづく


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