日記2022/12/17

以下の本を読んでいた。

著者は国立科学博物館館長を務める篠田謙一氏である。
考古学には明るくないので難しかった。情報量が圧倒的に多く、内容的にも玄人向けだと思った。

デニソワ人という人類がいたらしく、DNA研究から明らかになった種だという話だ。これまでネアンデルタール人とホモサピエンスしか知らなかったが、以下の動画も参考になった。

集団の移動もDNAから特定できる。集団は狩猟採集民、牧畜民、農耕民に分けられるが、例えば、乳糖を分解するためのDNAを持っていれば牧畜民だと推測できる。そして、同じDNAの要素をもつ集団は集団同士の交雑があったことの事実を示す。こうしたDNAを調べることで集団の移動を特定するらしい。

他にも学んだことを箇条書きにする。
・人類の起源はアフリカにあり、出アフリカは3度あったらしいが、そのシナリオは分かっていない。
・アイスマン名付けられたヨーロッパで見つかったミイラがある。
・日本の縄文人は同時期に二つの系統が合流して形成された。
・古代ゲノムで判明している最古の集団がヤムナヤ集団。ウクライナのあたり。
・同じ言語集団に属する人は似たようなDNAを持つ。
などなど、枚挙にいとまがなく、とにかく情報量が多いので断片的にしか理解ができていないが、考古学の人がどのような手法で研究しているかについては土地勘を得ることができたと思う。

まだ人類とは何か(何をもって人類というのか)、という問いには答えられない。ゲノム解析の技術が向上して、DNAの解析が進めば答えられるようになるだろう、とのこと。

同著者の別の本も読んでみたい。

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