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【論】人間はどうやったら真理に辿り着くのか。

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思考が自分なのか、意識が自分なのか。思考は私の意識に現れては消えていく。意識は私に姿を現わそうとはしない。いつまで隠れ続けるつもりだろうか。様々な事象に真理の片鱗が現れる。それを…
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【論】ジレンマ・トリレンマ・テトラレンマ、全部はどうがんばっても実現できない

オリンピックが終わって、ぜんぜんスッキリしない。なんかモヤモヤする。完全に騙されているのに、騙されているのを証明できないが故に希望を持ち続ける。うまく言えないがそんな感じだ。どういう事なんだろうといろいろ考えた。うまく言語化できるかどうかわからないが書いてみる。 みんなで一生懸命に頑張ればきっとうまくいく。そう、騙され続けた感じがする。例を挙げてみよう。 1.オリンピックを開催し、成功させる 2.選手や関係者をおもてなしする 3.国民はオリンピックに盛り上がる 4.コロナ

【論】たとえ国民全員が反対しても戦争は行われる

世界中の誰もが戦争には反対なのに、戦争は起き続けている。戦争反対は戦争の抑止力になっていないように思える。 『火垂るの墓』は反戦映画だと思うのだが、緊迫した状況になったら、「日本人をあんな目に合わせないために戦争をしなければならない」と言って戦争を煽る輩も出てくるだろう。『火垂るの墓』でさえも戦争を助長することが出来るのだ。全ての反戦映画は戦争を助長させることに利用される可能性がある。そうなると戦争を止める術はないことになる。 全体を司るシステムの動きは、個の意志とは関係な

【論】バベルの塔とは指数関数である

その塔は無限に高くなるわけではない。 我々は有限の世界に生きている限りにおいて、その上昇は必ずどこかの時点で途切れる。それを崩壊と呼ぶ。それが法理なのである。 この事実において善とか悪とか、そういった概念はない。 世の中には指数関数的に増殖してしまうモノがある。ウィルス、思想、マネー、権力、その他いろいろあると思う。それは人間の思惑を超えて増殖する。バベルの塔とはまさにこの指数関数の事象を語っているのではないだろうか。指数関数的な概念を誰にでもわかる寓話に変えたのがバベルの

【論】作品が真理に近づくということ

真理に近づいた時には、どのようにそのことがわかるのでしょうか? 必ずヒントがでます。それは予言や偶然の一致というカタチであなたに訪れたりします。 こんなことはないでしょうか。人間の創作物においては、予期せず真理に触れてしまうことがある。 昔に書いた日記の内容が偶然に未来を予言していた。ある小説の中の挿話がある殺人事件と一緒だった。漫画の出来事が未来を予言していた。ごく稀に思考の向こう側へふとしたきっかけで行ってしまったときに時間の概念から解放されるときがあるんだ。それを私た

【論】偉人の思考を理解できるはずがない。我々ごときが・・・。

古くはソクラテス、プラトンからカント、マルクス、ケインズ、アインシュタインと歴史に名を連ねるような偉大な先人たちがいる。 現代人は彼らの偉大さをいかに軽んじて見ていることか。 『軽んずる』という意味が伝わるかどうか。天才という人種に対する理解が十分でないということだ。一言で言うと天才は絶対に理解できない。思考の次元が違う。彼らの著作や彼らの論説を読み、彼らの思考を理解したと納得し、さらには自分の思考として昇華した気になっているのが現代人である。我々現代人は過去の先人たちより、

【論】ニューノーマル・ニンゲン【これが新しい生き方様式なのか】

気にするのは今の自分の立場だけ。無知で無学で無思考で無徳で無責任。他人に恩は絶対に売りたくない。常に得をしたい。褒められたいし、特別扱いをしてほしい。他人事姿勢で正論を言う。自分に気に喰わないことが降りかかると苛立ちを隠そうともしない。表面上では他人と仲良くしていたいらしい。それが居心地がいいらしい。やった分はすぐにカネ回収。口を開けば、権利、権利。自分の気持ちがもっとも大切。 「さぁ、周りの者たちよ、早く私の納得する生きる意味を私に与えなさい。誰も与えないから出来なくて当

【論】現状肯定か現状否定か? どちらも正解ではないんだ

対立なんて古い。思考は奥へ奥へと進めるものだ。 或る人が言った。 「改革ッ、改革ッ、現状維持は悪。パラダイムシフト、改革こそ善で、構造基盤を変えなければ変化を与えられない。現状維持を打破する必要がある」 また或る人が言った。 「世界は複雑なんだ。構造を変えてしまったら、今までの蓄積が消えてしまう。話を簡単にしようとする奴には気をつけろ。改革を連呼する奴は馬鹿な大衆を洗脳しようとしている」 まぁ、実はどっちでも意味はないわけだ。未来は人間が考えるような簡単な理屈で構築され

【論】思考の複雑系構造を解明せよ

思考は2種類ある。伝搬する思考と、伝搬しない思考である。 伝搬する思考とは、表面的な事象である。例えば、喜怒哀楽とか一次的な感情などは非常に伝搬速度が速いのである。特に恐怖が最も速い。 また、伝搬しえない思考とは、複雑な構造を有する事象であり、その最上級が悟りと呼ばれるような真理である。つまり悟りとは伝搬されるようなものではない。きっと訳の分からないゴミを掻き分け、やっと見つけたのが汚い小さなネジで、そのネジを延々と組み上げていって思考を再構築する。そしてひと粒の涙が流れ

【論】『時間』という異分子排斥システムがある

「みんなに聞きたい。あの頃のままなのは私だけなのか」 私は歳をとってしまってがっかりしている。時間が経って、私たちが若かりし頃に憧れていたものが幻想だったんだってわかってくるんだ。 あの当時、私は何に憧れていたのか。若かりし頃に憧れていたロックンローラーとか、スーパースターたちが今、どうなっているか、知っているか。今もまだ順風満帆に活動を続けている奴らなんて完全に人気商売になっちまっている。人気を継続し、定期的な利潤を得ることが目的になっている。なんてシステム的人間になってし

【論】ドストエフスキーによる量子論の多世界解釈

ドストエフスキーの『罪と罰』は文学史に燦然と輝く名著であるのは勿論だが、私がこの作品を読んで一番驚いたところは、量子論の『多世界解釈』や『量子の重ね合わせ』のような概念を作品の中で語っている場面だった。『罪と罰』自体が1866年の作品なので、量子論が誕生するより、40年近くも昔の話である。プランクの量子仮説が1900年であり、アインシュタインの光量子仮説が1905年である。つまり、ドストエフスキー自身は量子論という概念を持ち合わせていなかったことは確かだ。 思考に思考を重ね