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みんないっしょのおでかけは、なんだか遠くへ行けそうだ。
「お寺へおでかけプロジェクト」とは
こんにちは!東京おでかけプロジェクトです。
世界遺産の仁和寺をお借りして、「だれもがただ同じ時間を同じ場所で過ごすこと」を大切に開催している「お寺へおでかけプロジェクト」。
書家の金澤翔子さんをお招きして開催した第1回につづき、今回は自閉症と知的障害があるお子さん「えぬくん」との日常を 「たのしく、あかるく、おもしろく」、Youtubeなどで発信されている「えぬくんママ」と「えぬくん」をゲストにお迎えして、開催しました。
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「お寺に来れるなんて思わなかった!」という病気や障害があるお子さん家族や、日々忙しなく過ごしている一般の方々など約50人が、この日のために体調を整えて全国から参加してくださいました。
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病気や障害がある子どもと家族のおでかけは、不安がいっぱい
病気や障害、医療的ケアなど、スペシャルニーズがある子どもたちは、病気や障害があるとわかると、数年間、病状が安定するまで病院で過ごすこともあります。
病院に通って子どもと付き添う時間を捻出するために、母親の多くは仕事を辞めてキャリアを諦めたり、きょうだいは親戚に預けられて寂しい思いをしたり。
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そんなご家族の中には、「退院できても感染症が心配で、また入院したらと思うと、病院や近くのコンビニしかおでかけはしたことがありません」だったり、
「医療機器のアラーム音や、子どもが泣き叫ぶと迷惑だろうなと、人の目が気になっておでかけしづらいです」という方々がおられます。
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東京おでかけプロジェクトでは、「ご家族が安心して、どんどんおでかけしたくなるきっかけをつくりたい」という想いから、定期的に全国でおでかけイベントを開催しています。
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今回、「そんなご家族のおでかけをたのしいものにしよう!」と全国から京都に集まったのは、病気や障害のあるお子さんとあそぶプロのおもちゃコンサルタントや小児科医など総勢13名。
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学生のおでかけサポーターたちも、医師や福祉・教育の専門家を目指す学生、きょうだい児というメンバーなどさまざま。
今回は参加者も全国から集まっていたため叶いませんでしたが、ふだんは学生サポーターたちがご家族の自宅から会場までの往復もサポートしてくれています。
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■ふだんのイベントの様子
ゆったりと世界遺産をたのしむ
想像を超える広さの世界遺産 仁和寺。
多動のお子さん達の多いイベントで、みなさんがケガをしないように、迷わないように、僧侶の皆さんのお力も借りて、準備を進めます。
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気づけばあっという間に開場の時間。参加者の皆さんが仁和寺に集まり始めました。
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サポートを常にお願いしたいと事前に希望された方には、1家族につき1人の見守りスタッフが付き添い、Welcomeな気持ちいっぱいにみなさんをお出迎えします。
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たのしく、あかるく、おもしろくの秘訣を聞く
トークイベントは、仁和寺の僧侶の金崎さんのウェルカムトークからイベントがはじまりました。
「仁和寺はイベントのない日もいつでもウェルカムです。ご期待に添えないこともあるかもしれませんが、ご連絡をくださればいろいろ事前に相談もいただけますし、できる限りのサポートをしてお迎えします」
と心強い一言。
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続いて、東京おでかけプロジェクト代表の中嶋からもご挨拶と、東京おでかけプロジェクトの取り組みを紹介させていただきました。
「行ける場所じゃなくて、『行きたい場所』へおでかけする」ことを大切にしている東京おでかけプロジェクトの想いも、直接皆さんにお伝えすることができ、とてもうれしく思いました。
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そしていよいよ今回のゲスト、えぬくんママとえぬくんの登場です。
YouTubeの画面越しでしか見たことのなかったお二人に、心躍る会場の皆さん。中には、応援うちわをつくってきてくださった方も!
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えぬくんママに聞きたい7つのこと
一気に熱気に満ち溢れる会場。
東京おでかけプロジェクトの中嶋からは、事前に参加者のみなさんからいただいた質問をもとに「えぬくんママに聞きたい7つのこと」を聞いてみました。
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「このお話をいただいたとき、第一声は「本当にお寺ですか?」と何度も聞き直しました。お寺って、わたしたちのような家族にとっては一番相性の悪い場所だとおもっているんです。なので、今回のお話は純粋にうれしかったです。」とえぬくんママ。
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そして、おでかけ動画もよくあげていらっしゃることからおでかけについての想いも聞いてみました。
「おでかけはわたしたちにとって、希望です。1度おでかけがうまくいくと、別の場所にも行けるんじゃないかって想像が膨らんで、明日が見えてくるんです。」
そんな強い想いをもって今回のイベントに共感・協力してくださったことを知り、東京おでかけプロジェクトのメンバーもとてもうれしく思いました。
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続いて、質問が多かった「たのしく、あかるく、おもしろくの秘訣」についてもお話を伺いました。
「わたしも落ち込んでどこかに行ってしまいたくなることもあります。でも、泣いてても仕方ないから前向きに過ごしているのと、少しでも自分を見て励まされる人がいたらとみなさんの後押しもあって、開き直って前を向いています。それに泣いてる暇もありませんから!笑」
えぬくんママらしいコメントに、会場は笑いに包まれます。
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最後に、これから2人で挑戦したいことや展望をお伺いすると
「正直、将来のことを考えると怖いんです。でも、いま2人でやりたいことといえば、あったかい南国におでかけしてみたいです。あと、えぬが騒いでも大丈夫なくらい大きな家にいつか住んでみたいな!」
会場からは「沖縄にみんなで行きたい。飛行機をジャックしてほしい!」とわくわく希望を伝えてくださる方も。
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イベント中、準備したプレイルームで過ごしていた子どもたちも、おもちゃを仲良く譲り合って一緒に遊んだり、おもいおもいの時間を過ごしていました。
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たくさんの人との出会いと交流
抱えている不安も夢も、包み隠さずありのまま教えてくれたえぬくんママ。
最後のお見送りタイムには、サインだけでなく、この日のために特別にご準備いただいた「えぬ守り」とお土産もみなさんにお配りいただきました。
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どのご家族もサプライズにびっくり!笑顔いっぱいのトークイベントになりました。
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お寺の中をみんなで冒険しよう
トークイベント後、希望された方は束の間の写真撮影を楽しみました。
VERY「家族のコトバ」などでも活躍しているフォトグラファーの吉澤健太さんをお招きしての撮影会に、みなさんはじめはドキドキしながらも楽しそうな様子。
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少し遠くまで冒険してみたい!と言ってくれたご家族は、えぬくんママとえぬくんも一緒にフォトスポットへ出発。
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家族だけでの移動だと人の目が気になったり、そわそわしたり。
でも、僧侶のみなさんの先導のもとみんな一緒なら、なんだか今日は遠くへ行けそう。
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事前の打ち合わせでは「みんな移動はむずかしいかも」と心配してくれていたえぬくんママも、びっくり。
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みんな一緒なら、こんなに遠くまでいけるんですね。
素敵なお寺の景色をみんなで満喫しました。
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バリアだらけの世の中だけど
段差もあったり、デコボコした砂利道もある世界遺産の仁和寺での開催は、バリアがいっぱいではじめは不安もありました。
でも、バリアがあることによって
「大丈夫?」
「手伝いましょうか?」
そんな声がけが自然に生まれていました。
何度も下見を一緒にしてくださったフォトグラファーの吉澤さん、会場を提供してくださった仁和寺の僧侶の皆さん、えぬくんママ。
みんなで知恵を絞ってアイディアを出し合えたことは、東京おでかけプロジェクトにとってもたくさんの学びがありました。
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バリアや障害は、みんなが少しずつ力を出し合えば、超えていける。
そんな希望でいっぱいになった時間。
改めて全国からお集まりいただいた皆さん、ボランティアスタッフの皆さん、本当ありがとうございました。
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これからも「行ける場所」ではなく、「行きたい場所」へみなさんと一緒におでかけできるよう、東京おでかけプロジェクトではたのしいおでかけイベントを企画していきます、
さいごに
今回のイベントは、京都新聞や読売新聞にも取材いただき多くの方からご寄付やボランティア、協力のお問い合わせをいただきました。
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今後も継続的に活動を運営するため、東京おでかけプロジェクトでは、年間を通して寄付を募集しております。
活動には会場利用料や、医師/看護師/ヘルパーと いった専門的なケアにあたってくれるスタッフ、 物品などの費用が必要です。
ご寄付いただける方は、いずれかの方法でぜひお願い致します。
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◆振込み口座
三井住友銀行 中野支店 普通4994025
◆クレジットカード決済・グッズ購入による寄付
◆「WeWard」アプリで歩いて寄付する
※紹介コード「YUM+-iygPQ」をぜひご利用ください
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Special Thanks
お寺へおでかけプロジェクト SUPPOTERS
■助成
令和5年度 独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業
■会場協力
仁和寺 金崎さま、岩崎さま、矢倉さま
■ゲスト
えぬくんママ、えぬくん
■特別協力
クリエイツかもがわ:菅田亮
■スタッフ
撮影:吉澤健太
おもちゃコンサルタント:遠藤基子
おでかけサポーター:田羅理美、増山遊斗、高松さつき、吉田裕子
受付・誘導:嵯峨麻衣子、中野富美子、正木宏之
医療サポーター:武山絵里子
■主催
東京おでかけプロジェクト
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