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【辺境メシ ヤバそうだから食べてみた】読書感想文
私の大好きなエンタメノンフィクション作家、高野秀行さんの著書。
高野さんといえば、徹底した現場主義。
誰も行かない謎の多い外国に、ニコニコそしてズカズカ入っていて、最終的には現地の人と肩を叩き合って笑っている、そんな体験を本に書いているというイメージ。
道中のハプニングや、高野さんの常人離れしたチャレンジ精神、ユーモア、時たま出てくる鋭い社会考察が、笑えて興味深い。
旅や滞在など1本の長いストーリーラインが高野さんの真骨頂なのだか、この本は食事にまつわる単話を集めた本。
それでも常人離れした感覚が面白くて、ニヤニヤしながらスイスイ読めてしまった。
冒頭から、コンゴでゴリラを食べた話と、「ヤバそうだけど食べる」のでなく「ヤバそうだから食べる」高野さんの姿勢にド肝を抜かれてあ然。
高野さんの中では1本筋が通った考えらしく(それは何とか伝わってくる)、なるほどという気にも半分くらいさせられる。あくまで半分ぐらいだが。
その後は、猿の脳みそ・昆虫ピザ・胎盤餃子・アマゾンのおばさんの口噛み酒。。。
料理がヤバすぎて笑える、高野さんの感覚がヤバすぎて笑える。
その合間で、その料理が生まれた社会背景をしっかり捕まえているのがこの本だ。
外国の文化風俗に興味がある人は楽しんで読めるはずだ。
ヤバいヤバいと楽しく読んでいるうちに、世界中の風習について触れている。
コロナの時代、海外に飢えている野性味溢れた旅行人に勧めたい1冊だ。