とにかく動き、先行者になることがいかに重要か。情報収集力。行動力。スピード感。分析力。圧巻のラファエル流「成り上がり術」を知ることのできる一冊。『無一文からのドリーム - ラファエル』【書評】
ラファエル 著『無一文からのドリーム』
本著をひとコトで表現するならば、「ラファエルというYouTuberの成り上がり人生を追体験できる」一冊であり、「とにかく動き、先行者になることがいかに重要か」を学べる一冊です。
ラファエルの華やかなタレント像の底にある、異常なまでの人間力を知り、成り上がるためには何が必要なのかを学べる。サクセスドリームにYouTubeドリームがプラスされた一冊です。
YouTubeチャンネル登録者数130万人超え! (2019年9月現在)
時給日本一を誇る白い仮面の人気YouTuberラファエル初の自伝
本書は、これまで明かしてこなかったラファエルの半生を振り返った、ドキュメンタリー本です。
前半は決して恵まれていなかったラファエルの半生をより詳しく、後半では自衛隊や営業マンの経験を経て、時給日本一のYouTuberとなったラファエル流・仕事術などビジネス要素を書き綴った一冊。
借金、親の離婚、死別、自衛隊入隊、アカウント削除
壮絶な人生を乗り越えたラファエルの自伝
“成り上がる"ためのたったひとつの方法
本著ではラファエルの成り上がりの人生を、幼少期にまで遡り、伺い知ることができる。壮絶な人生とまでは言わないものの、不遇の生い立ちからトップYouTubeにまで上り詰める浮上のリアルは、まさに壮絶。
ラファエルの人生そのものが、成り上がりに向けた"メンタルの鍛錬"であり、その強靭な精神力こそが、ラファエル成功のキーワードになっていることは間違いない。
到底、他者が簡単に真似できるようなタフなメンタルではないが、何かを成し遂げるためには、折れない精神力は不可欠。人はそれを精神論のひと事で片づけてしまうのかもしれないが、成功に不可欠な要素ということで言えば、ある種、論理的な要素なのかもしれない。
本著からそんな学びを得た。
そして、本著を通じて学べる最大のポイントが、「とにかく動き、先行者になれ!」ということ。
ラファエル自身は先行者であることを否定している。それはその通りで、ラファエル以前からYouTuber活動をスタートさせた人たちも多く、ラファエルが活動を始めたタイミングで、既に成功を手にしている人もいたのは事実。
ただ、YouTuberの存在がすっかり世に浸透し、過熱気味になった昨今から比べると、はるかに初期から活動をスタートさせていたことには違いない。先行者優位、先行者利益といったものが充分に眠っている頃に目をつけ、動いている。やはりそのスピード感は、成功には欠かせない。
また、ラファエルの脳内がいかにロジカルか、その片鱗も本著から伺い知ることができる。成功するためには何が必要で、どう動けばいいのか。そして、日々の活動を分析することで、どのように調整していけばいいのか。それらを脳内で判断し、的確に動いている様子が伝わってくる。
もちろん、天才肌の人たちは、頭脳を活用することなく天性のスター性で成功までの階段を駆け上がれるのかもしれない。そういった意味で言うと、ラファエルは努力型なんだと思う。その様子は、本著でラファエルの成功の轍を追体験してもらえばわかるところだ。
YouTubeで成り上がるためにはどうすればいいのか? それを学びたくて本著を手にする人もいるかもしれない。が、YouTubeというものを選択し、そこで徹底的に成り上がるための、
情報収集力。行動力。スピード感。分析力。
これからYouTube活動を始めようとする人以上に、「次のYouTube的存在に飛びつき、いかに成り上がるか」へと転用できる一冊だと言えるだろう。
不遇の人生はもちろんだが、その成り上がり方に、現代のサクセスドリームを見た気がした。
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