【ビジネス書を読む時間がない若手金融会社員・就活生向け!】決算書の読み方(2/4)
前回から、決算書の読み方について記載しています
銀行員として、融資を行う前に必ずお客様の決算書を確認します
決算書の読み方を理解することは必須スキルと言えるでしょう
そもそも決算書とは、企業が会計年度ごとに作成する計算書類のことを指します。会社法上、全ての会社に作成が求められています
決算書を読み解いていくことで、会話だけでは見えてこないビジネス・財務の状況や商流のイメージが湧いてきます、決算書は情報の宝庫です
先ずは、決算書の主な構成について確認したいと思います
以下の他に、勘定科目内訳明細書等の詳細頁が含まれます
決算書を確認した上で、財務分析(様々な指標を算出の上、財務健全性・返済蓋然性等を分析)を行うこととなります
貸借対照表
損益計算書
キャッシュフロー計算書
株主資本等変動計算書
本日は、「損益計算書」について、詳細を見ていきたいと思います
損益計算書
損益計算書は、企業の直近1年間における経営成績(フロー)を示しています
主な構成としては以下となります
売上の規模、利益水準を確認し、ビジネスの規模や売上を上げるためにどのような費用が発生しているかを認識します
営業利益は、企業の主たる営業活動を通した利益を示しているため、ここが赤字である場合は本業のテコ入れが必要と理解することができます。業界ごとに適正な利益率があるため、当該数値とも比較しながら分析(利益率が高い/低い理由は何かを分析)を行います
経常利益は、通常の企業活動を通した利益であるため、毎年利益を捻出できているかがポイントとなります
当期純利益は利益剰余金として貸借対照表上の純資産として積みあがっていく為、当期純利益が多ければ多いほど貸借対照表で表される会社の財務状況が改善していきます
費用項目では、売上原価や販管費の中で、腑に落ちない費用が発生していないか確認します
損益計算書で注意が必要なのは、黒字だから安心という訳ではないことです。利益が出ていたとしても、売上の太宗が売掛金であれば、資金回収は販売を行った数カ月後になります。利益が出ていてもキャッシュフローが回っていない(企業活動を維持するための現預金が不足している)場合、倒産となります(利益は出ているが上記理由等でキャッシュショートを引き起こし倒産することを黒字倒産といいます)。損益計算書と合わせてキャッシュフロー計算書を確認することが大切です
(法律上、全ての会社に作成が義務付けられていないため、作成していない場合は貸借対照表、損益計算書をインプットに手元で計算していきます)
いかがでしたでしょうか
次回は「キャッシュフロー計算書」について記載したいと思います
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