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かまぼこ、そらを飛ぶ「蒲鉾革命」Vol.4

さあ、かまぼこの時間だ。

昨年5月に書いた蒲鉾革命vo.1。
その記事で紹介した宮城県南三陸町のかまぼこ屋さん「及善商店」は少しずつ...しかし確実に前へ前へと震災復興への道程を歩んでいた。

そんな中、今回世界を襲った新型コロナ。
南三陸にある及善商店も、開催のたびに大勢の人で賑わう人気イベント「復興市」の開催100回記念が延期になったことをはじめ、各地の催事なども中止に追い込まれ、本店をはじめとするお店の売上も激減。各地にあった卸先も休業などで苦しい状態に立たされていると聞いた。

しかし、逆境を幾度も乗り越えてきた男たちは強かった。
前へ前へと進んできた道が見えにくくなってしまったならば、上に飛んでしまおうというのだ。

今回ご紹介するのは『宇宙(そら)飛ぶかまぼこ』である。
今はまだ宇宙にない。でもこの逆境を乗り越えた先にくるであろう明るい未来では本当にかまぼこが宇宙を飛んでいるはずだ。

「宇宙で自分たちが作ったかまぼこが食べられる日がくるはず!」
そんな夢を諦めないための挑戦が現在進行している。

及善商店の次期社長である及川善弥さんが挑むクラウドファンディングだ。

このクラウドファンディングは優れている点が主に3つある。

Point➀ 誰もが理解できる夢が語られている

このコロナショックを受けて、沢山の事業者がクラウドファンディングに取り組んでいる。その多くは、販路途絶やお客様の激減を原因とする在庫過多を助けてほしいという内容。
しかし、これだけでは差別化は図れないし善意に頼った支援を強く期待することになってしまう。
色んな意見はあるだろうが、私はこれだけ皆が苦しい中だからこそ、前向きに夢を語れることが強みとなり差別化に繋がると感じる。
苦しい現状の中だからこそ、脱したあとの明るい未来をイメージすることが見る人に活力を与えて、応援したい気持ちを刺激してくれる。

及川善弥さんが挑戦するクラウドファンディングのタイトルに以下の言葉がある。

このままだと、私たちの夢「宇宙にかまぼこを持っていく!」も諦めることに・・・。ここで諦めてたまるか!
事業継続のため、みなさんの力を貸してください!

クラウドファンディングの本質だと感じる。
本来であれば応援する側の支援者が実行者に力や勇気を与えるところを、逆に実行者から力をもらうような感覚。前向きな強い気持ちに心を動かされ、熱いものが込み上げてくる。人を巻き込むことが大切とされるクラウドファンディングは、白熱したスポーツの試合で起こる観客とプレイヤーの一体感に似ているのかもしれない。


Point➁ 活動報告の使い方が秀逸
及川善弥さんが挑戦するクラウドファンディングは活動の進捗を共有出来るレポート機能「活動報告」の使い方が抜群に上手い。
見た人が活動報告をSNSでシェアしたくなったり、ついつい内容を読み込んでしまうような面白さがある。拡散をする上でSNSほど効率の良いものは他にないだろう。無料で利用でき、ユーザー自体が沢山いる市場環境。シェア拡散する波及力が強く、内容によっては無料コンテンツにもかかわらず何百万人にも見てもらえる可能性があるからだ。
及川善弥さんの活動報告が秀逸な点は、自己開示力の高さにあると感じる。プロジェクト本文を通じて自身の夢や人柄がありありと伝わる土壌の上に、さらにリアルタイムで夢への前進や支援者への感謝が述べられている。
一発KOの強烈なストレートではなく、じわじわ効いてくるボディーブローのようなものだ。一発KOを狙うと外したときに挽回のしようがないが、じわじわ効いてくるものは浸透率と拡散力を上げることに繋がる。自身のことを誠実に伝え、ファンを増やしていく。当たり前ではあるが、クラウドファンディングと相性が良いのは魅力ある人であり、商品。及川善弥さんという人間と、手掛ける商品には魅力がある。活動報告が大変勉強になるので、これからクラウドファンディングをやろうという人は参考にすると大きな力になるはず。

Point➂ 商品が素晴らしい
先にも少し触れたが、商品が素晴らしいことはクラウドファンディングでは必須条件。及川善弥さんが手掛けるプロジェクトのリターンの中心に据えられているのは、常温のかまぼこ。
かまぼこは普通冷蔵する商品であり、日持ちや持ち歩きに課題が多い商品であった。それを克服したこの商品は、世界に日本の練り物文化を伝え、やがては宇宙で食べられるのが当たり前になるポテンシャルがある商品に仕上がっている。南三陸は世界有数の漁港。おいしい魚でつくる練り物が美味しいのは当然だ。そこにさらに常温での持ち運びという機能付与で合ったり、お酒と相性抜群の異食材と組み合わせたフレーバーかまぼこを作ってみたり。私がnoteで過去に3回書いた「蒲鉾革命」でも触れているが、変化を嫌う業界にありながら常に新しい挑戦を続け、その鮮度ある取り組みがさらに商品の魅力を引き立てている。クラウドファンディングページの商品写真からも美味しさが伝わると思うので是非見てほしい。

以上、及川善弥さんのクラウドファンディングが面白いと感じる主だったポイントを3つ挙げさせていただきました!
どんなページかワクワクしませんか?ここまで読み進めて頂いた方はみたくなっているはず...

そんなワクワクするクラウドファンディングがコチラ↓
https://camp-fire.jp/projects/view/266269

最後に。
いま私に出来ることは、この瞬間も頑張っている友人の応援。
そして、これから頑張ろうと考えている人をマーケティングの力で応援すること。

今回の記事は私がいる神戸から遠く1,000km離れた南三陸町に住む友人であり兄と慕う、及善商店の及川善弥さんの今を応援したくてクラウドファンディング考察という形で書かせていただきました。 

こんなにワクワクするかまぼこ、他にはないはず。
本当においしいので、是非Zoom飲みや晩酌のお供にしてあげてください!

◇及川善弥さんの夢を諦めない挑戦
https://camp-fire.jp/projects/view/266269

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時井 勇樹 / サメ兄
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