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2020/01-03

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年男その1
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#物語

-ジャーナル-

ピョン平は B国のとある 出版社に勤めていた。 しかし、 経済情勢が悪化し B国は隣国Aに 吸収合併されることになった。 会社の方はなんとか 存続できることになった。 出版社の編集長はこう言った。 「A国は経済活性化が命だ。 お前はもっと経済問題の記事を書け」 もとB国の住人は あまり経済に詳しくないことを、 ピョン平は知っていた。 彼自身もそこまで精通していないのを 認識している。 気乗りはしなかったが、 彼の生活のため もとB国の住人のために 各国の経済状況につ

-水路-

昨日までに すごい量の雨が降った。 家のすぐ近くの小川は、 明らかに水かさが増していた。 ケイコはその小川の土手で いつものように遊んでいた。 すごい勢いの流れだなあ とケイコはじっと川を見つめていたが、 何か引き寄せられるかのような 錯覚も覚えた。 昼過ぎにはよく晴れて、 近所のマナブと駆けっこをしていた。 ケイコは活発な女の子で、 兄トシアキの影響もあってか 木登り、水泳、虫取り なんでもやった。 当然、マナブとの駆けっこでも いつもケイコの方がはやかった。

-宛先人不明-

夏にクラブでゆかりと知り合った。 ゆかりと一緒にいると ユズルは気持ちが和んだ。 ただちょっと 刺激に欠けるところは お互いにあったかもしれない。 ゆかりは19歳の短大生で、 冬から春にかけて就職活動を控えている。 対してユズルは大学3年生だが、 大学院に進学しようとしていたので 仕事探しはあまり現実的ではなかった。 12月にユズルはふられる。 ゆかりは就職活動に専念したいとのこと。 ゆかりはとても真面目な性格だったから、 ユズルは何も言うことができなかった。 翌

-心移り-

同僚のミカちゃんのことが さとるの頭から離れなくなった。 ミカちゃんは さとるよりも年齢が八つも下だが、 とてもしっかりしていて、 それでいてどこかのんびりなところがある。 現在の職場になってからというもの、 ミカちゃんはさとるの関心の的ではあったが、 彼女には長年付き合っている彼氏がいる。 とてもハンサムな男だ。 さとるは思った。 そりゃあ、かわいい子を 他の男は放っておかないだろうに。 こうも思った。 あの子にきちんとした彼氏がいるからこそ、 こちらとしても 気安

-ニュータイプ タケル編-

西暦20XX年 4月 ー職業選択所ー コンピューターI 「職業コースをお選びください ①政治コース ②経済コース ③法律コース」 タケル「・・・ どのコースが一番就職しやすいですか」 Ⅰ「あなたの経歴からすると ①か③がオススメです」 タケル「・・・ ちょっと席を外します」 タケル Y大学4年生 22歳 法学部在籍。 大学3年生の時に父親が倒れる。 下には高校3年生の妹、 中学2年生の弟がいて、 もう家に経済的負担はかけられない状況がある。 タケルはふと 空を眺め

-初春-

小学校に入学してから 2年目の冬を迎えようとしていた。 同級生は平気で 半ズボンを履いていたが、 マモルは寒がりで とても着る気には なれなかった。 ちょうどクラスの 席替えがあって、 マモルの席は後方から2列目になった。 後ろの席はあまり 気が乗らなかったが、 自分のすぐ後ろには ミキがいたので、 退屈はしないかな と内心では思っていた。 ミキは綺麗で 気が強い女の子だった。 多少わがままなところが あるようにも感じられた。 そんなミキから とある日、 交換日記を