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トマトの優しさ
洋食のソースといえば、どんなソースが浮かびますか。
🇫🇷ニッポンの洋食3大ソース
まず、王道中の王道、ハンバーグやビーフシチューに欠かせないデミグラスソース。フォンドボーに赤ワイン、濃厚で黒光りするルックスがThe洋食という印象で魅力的ですよね。
それからホワイトソース。クリーミィでこちらも濃厚。グラタンにすれば、まろやかでコクがあって、お子さんも大好物。クリームコロッケなんて、まさにホワイトソースそのものを楽しむひと品です。
そしてトマトソース。鮮やかなトマトの赤、甘酸っぱい味。ケチャップとは違う、もうすこし軽やかでフレッシュな印象のソースは、チキンソテーなんかに添えるほか、オムライスやスパゲティにも大活躍。
この3つが3大洋食ソースかな、と思うのですが、みなさんいかがでしょうか。
🍅トマトソースは優しくて
デミグラスもホワイトソースも、濃厚さが強い分、食べ応えはありますが、そのせいでちょっと重いなという印象に繋がることもある気がします。
それが、あっさり食べたいときに、洋食より和食…となりがち理由ではないでしょうか。
でもトマト。トマトソースは違う。その中でも、トマトソースの優しい味わいは特徴的。口当たり優しくて、食べても軽やか、印象は爽やか。
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今回はさっぱり食べたい日にもおいしい、鶏肉のトマトソース煮をつくってみたお話です。
🍲鶏肉をトマト煮しよう
工程としては、まずトマトソースをつくって、それで具材を煮込む順番。
🍅基本のトマトソース
さっそくソースからいきましょう。
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にんにくと玉ねぎはみじん切りに。白ワインとカットトマトをスタンバイ。
トマトの水煮缶は、ホールのものでもOKですが、煮込むときに崩す手間が要るので、カットトマトを使うと楽かなと思います。
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まずはにんにく、玉ねぎ、白ワインをお鍋に。
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強火で、水分がほぼなくなるまで、煮詰めます。
続いてカットトマト投入。
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水分を煮詰めて、全体が半量くらいになれば、火からおろしていったん冷ましておきます。
🍗メインの鶏は胸肉使用
続いて具材を準備。
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シンプルに鶏胸肉、玉ねぎ、にんじんのトリコロール。彩りにピーマンを加えたり、しめじやマッシュルームなどきのこを追加するアレンジもおすすめです。
今回鶏肉は好みもあって、胸肉を使用しますが、もちろんもも肉でもOK。胸だとさっぱり風味、ももは食べ応えのある感じに仕上がると思います。
まずは鶏肉をフライパンに。
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色が変わったらひっくり返します。
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🍅ソースで煮込んで
にんじんと玉ねぎを加えてさっと炒めたら、冷ましておいたトマトソースの出番。
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強火で沸き立たせます。
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あとはすこし火を落として、強めの中火くらいでことこと、ぐつぐつ。こしょうをぱらぱら。
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水分がほぼなくなって、ソースがぽってりとした状態になればできあがりです。
🍽赤と緑の盛り付け
盛り付けはシンプルに。
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レタス系の緑と赤いソースのコントラストがきれいです。トマトソースの上から、刻みパセリを飾ってみました。
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🍅煮込んでも優しい食べごこち
カットトマトを煮込むと、酸味が和らいで旨味が凝縮します。そして水分が減る分、残る果肉はとろっとした濃厚な食感になり、甘みを増してきます。
煮詰めて煮詰めて濃厚さを出すというのは、コクが出る代わりに、重くなりがちな調理法だと思うのですが、デミグラスソースやホワイトソースと違い、トマトソースは爽やかで優しい口当たり。
それもそのはず、材料を振り返ってみると、デミグラスソースにはフォンドボーにバター、ホワイトソースには牛乳にバターと、どちらも動物性の要素がたっぷりですが、今回のトマトソースはあくまで野菜が素材。脂肪分がはいらないぶん、優しい食べごこちに仕上がるのだと思います。
🍅自然と歴史の組み合わせ
ヨーロッパのトマトは温暖な気候で日照量の多い、地中海沿岸で育つ野菜。その地にはオリーブオイルもあって、自然な組み合わせで生まれたソースなのでしょう。
いっぽうバターや牛乳は、トマトのような野菜が育てにくい、寒冷な地域で発展した酪農の産物です。それを使って、寒さを凌ぐため食事で体を温める必要のあった土地で、濃厚なソースが育ってきたのではないかなと思います。
なんとなく温暖な地域って、お土地柄として、おおらかでフレンドリーな印象がありますが、トマトソースの優しさは、そんなカルチャーの中で生まれ育ったからなのかもしれませんね。
📝つくるときはトマト缶1個分
今回のトマトソース、煮込みのほかにもパスタやピザ、カツレツやコロッケのソースにと、いろいろ使えて、冷凍保存もきくので、つくるときは、トマト缶1個分つくってしまうのが便利です。
これからの季節、春野菜が夏野菜に切り替わっていき、フレッシュなトマトも楽しむ機会が増えると思いますが、水煮缶ならではの濃厚なトマト感を楽しめるトマトソースもおいしいもんです。
🍗鶏肉のトマト煮のレシピ
🍅材料(2皿分)
・鶏胸肉…1枚
・玉ねぎ…1個
・にんじん…1本
・にんにく…1片
・カットトマト水煮…1缶
・白ワイン…1/2カップ
・こしょう…ひとつまみ
・刻みパセリ…適量
🔪つくりかた
①みじん切りにした、にんにくと玉ねぎ1/4個分、白ワインを強火にかけます。
②①の水分を煮詰めて、ほぼなくなったらカットトマトを汁ごといれて、半量まで煮詰めて火からおろします。
③鶏胸肉はひと口大、残りの玉ねぎはくし型、にんじんは乱切りにします。
④オリーブオイル適量を敷いたフライパンに、鶏肉を並べて火をつけます。
⑤④の下になった面の色が変わったら底から返し、玉ねぎとにんじんをいれてさっと炒め合わせます。
⑥⑤に②のトマトソースをいれて、中火で水分がほぼなくなるまで煮込みます。
⑦こしょうで味を調えたら、お皿に盛り付けて、刻みパセリを飾ってできあがりです。
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