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光のあるところには影がある…

「芸能界」(染井為人 著)をAudibleにて読了。

「悪い夏」、「正体」と読んできましたが、ハッピーエンドとはいかない何か心にひっかかるような終わり方が毎回考えさせられます。そして、次の作品も読もうという気持ちになる中毒性が。

今回の「芸能界」は、自分の世界とは別の特殊な世界で起こる物語の短編集。まさにハッピーエンドもあれば、すっきりしない終わり方をするストーリーの数々。

今回は「ほんの気の迷い」というタイトルの話をピックアップ。


○ざっくりストーリー

売り出し中の人気若手俳優が主人公。

自分がやりたい役ではないが、仕事として演じる役に対してSNS上では誹謗中傷のコメントが寄せられる。自分の意志とも反するが人気はうなぎ登り。どうにもできないモヤモヤした感情をもてあます。

そして肉親にも芸能人の特有の悩みがあったり、仕事・プライベートにも心安らぐ場所はなく、元来まじめな性格の主人公は気持ちの整理がつかないまま苦悩していく。

○感想

自分に裁量権がなかったり、コントロールできないことに対してヤキモキしたり、どうにもできないことはストレス要因としてはかなり強いものなのだと思いました。

そして、まわりの人たちも表面的に捉えて誹謗中傷するのではなく、その背景や多角的にものごとを考えてみることも必要。


華やかな場面にスポットが当てられる芸能界。

特殊な世界であるからこそ、一般の感覚では想像できないような苦労や悩みがあるんだと思いました。

映画やテレビで人々に感動を与えたり影響を及ぼすことがある一方、普通の生活が出来なくなるというデメリットも。

自分には関係のない世界ながらも色々と考えることができました。染井為人さんの魅力を最大限に感じられる小説でした!

最後までお読みいただきありがとうございました。

おしまい。

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