ぶどう畑のワイヤー張り
5月6日、新緑鮮やかな春がようやく訪れました。
今回訪れた「Far夢 楽縁」のぶどう畑では、ぶどうの枝を誘引するためのワイヤー張りが行われていました。
誘引用のワイヤーは、鉄製で一巻き1,200m、重さは50kgで、一列に建てられた支柱に次々と張られていきます。トラクターでワイヤーを引きながらの作業は、今でこそ順調に進められていますが、絡んだり支柱を倒したりなど、経験から学ぶ加減の難しさが伝わる一幕も。ワイヤーが切れて跳ね上がり重大事故に繋がらないよう慎重に作業が進められていました。一列の支柱には、上下4本のワイヤーが張られていき、成長するにつれて4段目まで、枝の誘引が行われます。
取材中に突然近隣の方が畑を訪れ、今年の温かい天候のことやぶどうの生育状況の話をされていました。真剣かつ慎重なワイヤー張りに緊張感が漂う作業現場で、前田さんの気さくな笑顔にホッとする瞬間も。
ぶどうの枝をよく見ると、小さくかわいい新芽が出ていました。早ければ5月中旬頃から、芽吹いた中から主芽とされる芽だけを残す「芽欠き」作業が行われます。
栄養分を集中させ、その木の実力に合わせた育成を促す芽欠きは、実の成りや糖度などに影響を与える大切な作業。寒さの厳しい冬を乗り越え、愛らしい新芽を覗かせる、大地の栄養と眩しい日差しを浴び、美しいぶどうの房となることを願い、ワインづくりに向けたぶどう栽培は、まだまだ続きます。