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フリーランスデザイナーが性格診断を受けまくった結果→研究者だった

埼玉県狭山市にて、フリーランスでグラフィックデザインやイラストを作っている東城ユカと申します。

今回は、ネット上にある性格診断サイトで検査をたくさん受けて、その結果から私の特徴を導出していこうという企画です。デザイナーさんやイラストレーターさんの典型的な性格(性質)ではないような気もしますが、とある一人のサンプルとして楽しんでいただければ幸いです。

さっそくですが、今回診断を受けるサイトさんたちはこちら。
2024年2月25日に、ストレングス・ファインダーを除くすべての検査を行いました。

いろいろな分析を行う方々がおり、診断が無料提供されているおかげで、この企画は成り立ちます。大変ありがたいことです。
※ストレングス・ファインダーは有料


診断結果

さっそく結果を晒していこう。

16Personalities

www.16personalities.com

16 Personalitiesは時期を開けて何回も受けているのだが、今回はINFJだった。出現頻度は INTP>INFP、INTJ、INFJ。

INTPの時が一番多いが…
INFPの時もあるし…
2024.6の結果はINTJだった

I・N・Aは変わらないのだが、T/FとJ/Pが毎回かなり微妙な値で、やるたびに生じる数%の差によってタイプがコロコロ変わっている。

デザイン業やクリエイティブ業界の人間(営業職ではなく、実際に手を動かす人)に凝り性のINXXが多いとしたら、比較的納得できる話ではあるが…。

説明文についても、INTP, INFP, INTJ, INFJ のどれも「まあまあ合っているが、違うところもある」という感じである。INFPとINFJに比べれば、INTPとINTJのほうがやや言い当てられた感が強いが。

いずれにしても、今回の企画は「16Typeだけではよくわからないので、他の診断結果も織りこむことで、人物像がはっきりしてこないか」と思ったのが発端である。

ソシオニクス

可能性の高いタイプ:LIE(ENTj)
DCNHサブタイプ:ハーモナイザー
クアドラ:ベータ傾向が強め

casual-typology.blogspot.com

ハーモナイザーにはそれなりに納得しつつ、クリエイターやノーマライザーの説明にもそこそこ共感するので、いまいち言い切れない感じ。
クアドラもわからなくて、ガンマ以外の3種類にはそこそこ当てはまりつつ、どれもそこまでは当てはまらない。

casual-typology.blogspot.com

LIELIIの可能性が高いらしい。

2つの差は1だけ。それ以外のタイプはTOP2つと差が大きすぎるので少し考えにくいか。解説を読んでピンとくるのはLIIのほうで、LIEはまったく違うと感じる。

casual-typology.blogspot.com

直観、戦略、論理、先見。
これだけ見ると16TypeでいうINTJっぽい。なお先見は未来予測能力ではなく用心深いということらしい。

casual-typology.blogspot.com

Niが頭ひとつ抜けているのと、NTばかり発達してSFが終わっているのが特徴だ。Sが特にダメなのはわかるが、16TypeのT/F軸の接戦ぶりとは矛盾する。もしかしたら、この診断の採点方法は「ある要素に加点されたら、その反対の要素は減点する」方式なのかもしれない。だとすれば、Tが伸びた分でFが低く出るのは自然な結果だ。

情報要素の順序がタイプAにぴたりと当てはまるタイプはないが、次元の強さで当てはめていくとLIIだと思う。16Typeで最頻出現するINTPの違和感を取り払った版みたいな感じで結構しっくりくるので、ソシオニクスについては私はLIIでいいんじゃないかと思う。

参考にしたサイト:
From Over the Sea
いざよいブログ

エニアグラム

www.enneagram.ne.jp

1・5・9が同等に高く、2が一番低い。正直いってよくわからない結果だ。

説明文を読むと、タイプ1タイプ5にはまあまあ共感するが、9はあまり当てはまらないように感じる。ウィングの説明では、上のグラフと合っていないのだが5w4に最も納得感が強く、その次にありえそうなのは1w9。デザイナーっぽいのは3と4だろうか。

ウィングでみれば1w9か5w4、トライタイプにすると154・514あたりなんだろうか。ワンチャン、統合してタイプ1っぽく見えているタイプ4ウィング5とかもありえるのか?

エニアグラムは区分けが少ないから単純そうに見えて、意外とタイプの推定が難しい。

参考にしたサイト:
ひよこくんとフクロウくんの9つの性格講座
心理学常習

エゴグラム

be-counselor.com

Aが高い、CPNPはやや高い、FCは中程度〜やや高い、ACは低い。全体的に言って、こども的特性よりもおとな的特性が高いようだ。

ぴったりくるタイプはないが、「A優位型」と「AC低位型」の中間になるだろう。

ACが低くて気が遣えないのを、Aの先回り計算とCPの常識で補完しつつ、FCも時々出して「しょうがないな〜」と思われることでごまかしている感がある。

ちなみに昔、高校生くらいの時にやったら「W型(苦悩が強い)」だった。そこからNPとFCが底上げされ、ACは爆下げになったのが今のグラフである。

大変化の原因だが、NPは昔飼っていた文鳥の世話や、アルバイトで子供や後輩の面倒を見たことによって底上げされたのかなと思う。FCはヘヴィメタルバンドにはまってライブを見に行ったり、一人旅などの趣味ができて後天的にかなり伸びた自覚がある。ACはその2つとは相反するところがあり、自動的に下がった感がある。

FCはアートに関連するともいわれるが、幼い頃から絵を描くのが好きだったにも関わらず、昔はFCが低かったため、絵を描くことはFCを伸ばすのにそこまで寄与しない可能性がある。さらに、若くて苦悩が強かった(FCが低い)時期の方が、今よりも創造性が高かった自覚があり、FCと芸術性にはあまり関係がないと思っている。部屋の中にこもって創作活動をしているよりも、家から飛び出してアホな行動をたくさんするほうが、FCを伸ばすのには効果的である。

デザイナーという目線で言っても、平社員ならともかくディレクターに昇格したり独立したりする場合、FCよりむしろAやCPのほうが大事になってくるだろう。

ビッグファイブ

big5-basic.com

責任感の強い性格で人に教えるのが苦手な人です。」とのこと。
なお、周囲からは教えるのが上手いと言われているので謎。

この検査の信頼性の偏差値は「B」です。(S~Cまでの4段階評価)
この結果はやや不自然な所があります。この検査に対し、建前で回答し、結果には普段より高く評価した自分が反映されている可能性があります。従って得点がやや高くなっているかもしれません。

big5-basic.com

私は嘘つきか見栄っぱりのようだ。正直に答えたつもりだが、エニアグラムで1や5が入ってそうだったり、エゴグラムでAが高かったりするので、無意識的に有能に見せようとしているのかもしれない。

交流力(社会に対する向き合い方)偏差値:48
調和力(他者に対する接し方)偏差値:54
適応力(社会に対する適応力)偏差値:64
精神力(メンタリティー、心の安定性)偏差値:33
創造力(物事に対するクリエイティビティ)偏差値:58
ストレス(今のストレス状況)偏差値:41
ストレス耐性(ストレスの受け止め方)偏差値:40

デザイン業としては創造性が高めなので良いほうなのだろうか。
ちなみに精神力についての解説が以下の文章。どっちなんだ。

総合的に感情の起伏が激しく、落ち着きのない人と言えるでしょう。心が穏やかで、感情が安定し、のんきで受動的で、攻撃的な感情がわき起こったとしても、それを認めようとしません。また、人に対する不信感は標準的で、不安や緊張はあまりせず、神経質になることはあまりありません。

big5-basic.com

ついでにストレス耐性についての解説も矛盾している。

総合的に、ストレス耐性が少し低い人と言えるでしょう。人並みに問題対処能力をもち、ストレス時に混乱することはあまりありません。また、ストレスを受けても不安や緊張に捕らわれにくいです。ストレスの原因を冷静に判断し、正面から受けとめようとします。また、精神的に異常な部分はみられません。

big5-basic.com

総合的に見てBIG5はいまいち精度が低い、あるいは私と検査の相性が悪い気がする。

ストレングス・ファインダー

※2018年に検査した時の結果です。

www.gallup.com

一番意外なのは2番目に「共感性」が来ているところ。自分としては、他人の気持ちを想像するだけならできるが、それはあくまで私の妄想であって、当たる確率はそれほど高くないと思っている。

まあ目の前にいる人の表情がゆがんだり声が不機嫌なら分かるのと、クライアント目線でデザインを調整することはできるので、それくらいのことを言っているのであれば、共感性があることになるんだろうか。

16TypeではT/Fが半々だったり、エゴグラムでもNPはまあまああるので、ありえない結果ではないが、やはり変な感じもする。強いていえば、情報要素Niで推測しつつタイプ9っぽさやNP性質の補助も入っているというのが比較的納得感のある筋だろうか。とはいえ2位というのはやはり高すぎな気がする。

1番が「内省」なのは非常に納得。INでNi・TiでAdultでタイプ5だし、違和感がまったくない。

ちなみに、この性質はデザインの仕事にも意外と役立つ。厳密にいうと着想との合わせ技かもしれないが。原稿をざっと読んだあと、「どの情報をいかにグループ分けして、どのような絵(デザイン・視覚)で表現するか」を考えるのだが、このデザイン前の思考段階でよく使用している。

3〜5番目の要素は、まあ大きく外してはいないのかなといった印象。収集心着想はN高めでFCがそこそこあるところ、責任感はCPがまあまあ高いのとTeやタイプ1が絡んでるのだろう。

この中で一番デザイナーっぽいのは、間違いなく着想だ。前述の通り、仕事中にも使っている性質だと思うし、デザイン業と明らかな相関があってもおかしくはない。

「戦略的思考力」が3つ入っていて「影響力」がないのも、それはそうだなと思う。34資質全部を開けてはいないのだが、全体的には、戦略的思考力>>>人間関係構築力>実行力>影響力、みたいになっていそうだ。

総合的に考える

表にして見てみよう

表をつくってみる。全部入れ込むと複雑すぎるので、各診断で出ている特徴から目立つものをいくらか抽出して考えることとする。
※BIG5は信頼性が低そうなので外します

デザイナーだけどExcelで作る(楽だから)。

交差した要素同士が似ている・含まれている場合は「◯」、相反する場合は「×」、関係なさそうなものは無印をつけることで、被りの強い特徴を洗い出していく。そこまで厳密じゃないのはご愛嬌。

LIEとLIIの被りが異様に多いのは、要素ではなくタイプだからだろう(エニアグラムの「タイプ5」はそこまで多くないが…)。それらを外すと、最も要素がかぶっているのはストレングス・ファインダー1位の「内省」になった。その次は16Typeの「N」ソシオニクスの「直観」「Ni」エニアグラムの「タイプ5」が同値で並んでいる。その下にはソシオニクスの「Ti」とエゴグラムの「A」、16Typeの「I」が続く。

反対に、やはりというべきかストレングス・ファインダー2位「共感性」の場違い感がものすごい。◯×の合計がマイナスの値になっているのはこいつだけだ。

16Typeの「-A」、ソシオニクスの「戦略」「Si低」、エニアグラムの「タイプ1」「タイプ9」はあまり被り度が高くなかった。また、エゴグラムの「CP」「AC低」は被り度が高くないうえ、×もいくつかある。
こうなると、LIEは上記の「弱い要素」にも被りが多く、逆にLIIは無駄がないという傾向も見てとれる。これはどっちが正解なんだろうか?

結論

いろいろ書いてきたが、答えは比較的わかりやすい。

  • 内向的である(内省、タイプ5、Ni、Ti、I)

  • 直観を信頼する(N、直観、Ni)

  • 考えること自体が好きで楽しい(内省、タイプ5、Ti)

  • すべてに通ずる真理に惹かれる(N、直観、タイプ5、Ni、Ti)

  • 時間や約束は守れる(Ni、CP、タイプ1 / 16TypeのINTPとの違い)

※共感性がなんなのかは最大の謎
→共感性について再考した記事を、本記事の一番下に貼ってます。

16 Personalitiesだけではいまいちブレが多くてよくわからなかったが、一度全部やってまとめてみたら、かなり一貫した要素が浮かびあがってきたのでとても良かった。最終的にはやはりソシオニクスのLIIがもっとも近いと思う。

一般的にみて、私の性質はデザイナーというよりは研究者のような感じだろう。じゃあデザインの研究をしているのか?と問われれば、それは違う。私がしているのは基本的には(現状)クライアントワークだし、「いいものを作るぞ」「もっと上手くなるぞ」とは思っても「デザイン理論を研究しよう」とか「美術史に詳しくなろう」とはあまり思わない。好きな画家は何人もいるが、それを体系化することには(今のところ)関心がないし、専門学校での「デザイン概論」もそこまで夢中にはならなかった。むしろ、自分のような人間は理論に囚われすぎると何が正しいのかわからなくなるから、実際に道路や店頭やポストに存在するデザイン物を見るほうがよいと考えている。

研究心が生かされている方向といえば、このnote記事のような仕事に関係のない話や、金にならない趣味(メタルバンド探しとか)である。

ひょっとすると、いつかデザイン論やイラスト論的なことを研究し始めるのかもしれないし、メタルバンドを探すようにデザイナーを深掘りするのかもしれない。研究者気質がデザインやイラストと掛け合わさって、何かがどうなるのやもしれない。ただ、それは偶然の導きであり、私の意思ではコントロールできないことなのだ。


念のため書いておくが、人間を性格で区分けなどできないし、数値で絶対的優劣がつくなんてこともない。検査時期や環境によって結果は変わるものだし、そもそも「性格」という概念自体への疑問が拭いきれない。
ようするに私は「性格診断なんて概念は間違ってるよなあ」と思っている。だが、精神についての分析や分類をするのは楽しくてやめられない。あと、概念自体がおかしくても、実際の役には立つ、というのが現実としてあるんだよな。

この記事は以上です。みなさん、お疲れさまでした。


共感性について

ストレングス・ファインダーの「共感性」について改めて考え、自分として納得できたので補足を書きました。本記事では「場違い」なんて書きましたが、実際のところは研究者気質とも特に矛盾しない資質だと思います。

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