斗時田ケイ

note初心者の中年男です。 普段はBtoBライターとして、それだけでは食えずネットの仕事にも手を出しつつ糊口を凌いでいます。 自分のプライベートな文章を人前にさらすのは初めての経験ですが、昭和生まれの雑な感性で日常を切り取ってみようと思っています。

斗時田ケイ

note初心者の中年男です。 普段はBtoBライターとして、それだけでは食えずネットの仕事にも手を出しつつ糊口を凌いでいます。 自分のプライベートな文章を人前にさらすのは初めての経験ですが、昭和生まれの雑な感性で日常を切り取ってみようと思っています。

マガジン

  • 『資本論』を自分なりに読みやすくリライトしていく試み

    マルクスの『資本論』を、自分自身が理解した範囲で読みやすくリライトしていくという(半ば無謀な)試みです。 気軽に始めたはいいけれど、噂にたがわずめちゃくちゃ読みにくい本です。何度読み返しても理解できないので、kindleで英語版を買って読み比べてなんとなく納得してみたりと、そんな一進一退で読み進めています。 読みにくいとはいえ、内容はかなりエッジがきいていて、時々背筋がぞくっとすることも。世界をえぐるインパクトはなおも健在ということでしょうか。 あくまで一般人の読書なので、勘違いも多いかもしれません。お付き合いくださると心強いです。 2023.10

  • 単気筒オートバイ好きのエセーです【NORAオートバイ】

    SRとかGBとかに乗りながら感じたことを書いています。レトロ系オートバイ好き25年生です。(だいたい日曜日に更新しています)

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GB350に1万キロ乗って思ったこと【NORAオートバイ11】

トコトコズドドドド このバイクの良さを1つだけ言うと音です。単気筒の走り心地をわかりやすく満喫させてくれるマフラー。これだけでも買いではないでしょうか 。とことことこズドドドドっと響く音を聞いているだけで嬉しくなってきます。 こういうバイクがホンダから出てくるとは全く思わなかった。 元々はインド市場向けで、ロイヤルエンフィールド社の牙城を崩すために作った結果、ホンダらしからぬデザインと仕様になったのだと思われます。 外見はレトロでも中身は現代で、前後タイヤはABS 。

    • 【冒険小説】機動屋台Gバスター 第4話

      世界の果てへの旅 「そこって遠いの?」と僕はハムスターに聞いた。 「いや、そうでもない」 「ふうん」 「ま、じっくり考えて決めるんじゃな。わしらは早朝にここで待っているから合流しよう」 決めかねた僕は父さんに相談した。 「世界の果て? お前まだそんなくだらないことを」 そう言われると何も言い返せなかった。 「そんなことより、芋の皮むきが溜まってるだろう」 「まあまあ多感な時期なんだから」と呉さんが横から諭した。 一晩寝ないで考えて、結論にたどり着いた。黙って出ていけばいい

      • いずれにしろ答えはもうすぐ出る?―森永卓郎『ザイム真理教』【ほんの雑感】

        最近までこの本の存在を知りませんでしたが、財務省を批判していることを理由に大手に軒並み出版を断られた、という話が気になり、遅ればせながら読んでみました。 ◇カルト化した財務官僚が日本をだめにした? 本書の内容を一言でいうと、経済に疎い財務官僚がカルト化してこの国をむしばんでいるというもの。 この先はネタバレですが、 財務省が「財政均衡」にこだわり続けた結果それが教義化し、自分たちだけでなく政治家をも巻き込んでマインドコントロールし、過酷な増税+歳出削減という最もやっては

        • 「これで一生洗い物から解放される」食洗器は人生を変えるか?

          家事で一番いやなのは圧倒的に食器洗いです。水仕事を続けていると特に冬場は指先にひび割れができて激痛が走るためヒビケア軟膏が手放せなくなります。 とにかくいやなので洗い物を溜め込む癖があり、休みの日にシンクが食器で埋もれているとさらに暗い気持ちになります。それでも洗ってすぐにキュキュッとしてくれればいいのですが、プラ容器の油分とかニュルっとしたままなかなか落ちません。 そんなうつうつした気持ちを抱えて暮らしていたら、工事不要で設置できる食洗器があり、しかも3万円台で買えると

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        GB350に1万キロ乗って思ったこと【NORAオートバイ11】

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        • 『資本論』を自分なりに読みやすくリライトしていく試み
          12本
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          11本

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          【番外編】Mさんとの対話:資本論をめぐる妄想 第2話

          資本論という本を書いているMさんの家にお邪魔して、ちょっとその内容についてお伺いしてみました。 Mさんの本って、めちゃくちゃ読みにくいです。だから、内容を直接ご本人に聞いてしまおうと思ったのでした。そうしたら……。 ※本稿(第2話)のやり取りを理解すれば、 資本論 第1部 第1篇 第1章 第2節 商品に表される労働の二重性 の内容を把握することができます(おそらく)。 ◇◇ ――お久しぶりです。 (Mさん)誰じゃ? ――忘れられても仕方がありませんね。以前先生に「資

          【番外編】Mさんとの対話:資本論をめぐる妄想 第2話

          神は細部に宿る『山びとの記―木の国 果無山脈』【ほんの雑感】

          ここ数年、山と渓谷社の本を読む機会が増えています。 最初に読んだのが、「山びとの記―木の国 果無山脈」というタイトルでした。 たまたまkindleのお勧めかなにかで出会ったのをきっかけに、移動中にも仕事の休憩中にもとにかくむさぼるように読みました。その後もヤマケイにどはまりして現在に至ります。 はったりもごまかしもない とはいえ、私はそれまで山と渓谷社の本を読んだことはありませんでした。ヤマケイの本といえば、ここで説明するまでもなく、山登りとかアウトドアとか(主に山の)

          神は細部に宿る『山びとの記―木の国 果無山脈』【ほんの雑感】

          【冒険小説】機動屋台Gバスター 第3話

          母の夢 夢を見ていた。母をこの塔の中心に還した時の光景だ。母はずっと長い間病気にかかっていて、数カ月前に死んだ。「母さん」と僕は夢の中でつぶやいた。 「母さんはおんの胃の中におんねん」と誰かが言った。 「!?」 僕は跳ね起きた。そこは塔の通路の一角で、助けてくれた男の人は壁に寄りかかってすわっていた。 他には誰もいない。気のせいか。 「ありがとう助けてくれて」と僕は男の人に言った。「名前なんて言うの」 「こいつはな、マギーってゆーねん。おまえうなされておったで」 と別の

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          COSTAとWondaの謎

          缶コーヒーの沼 缶コーヒー。思えば人生においてUCCの激甘からはじまり、ポッカ、ジョージア、boss、ファイアなど、様々な銘柄を飲んで暮らしてきました。しかも1日1本、毎朝。 けれど一つだけ気になることがありました。飲むと決まってなんだか具合が悪くなるのです。レギュラーコーヒーに砂糖やミルクを入れて飲む分には具合悪くはなりません。缶コーヒーだけの話です。 なんでだろうと思いながらそれでも飲み続けました。たぶん沼ができるくらいの量を。 ワンダは飲めた 缶コーヒーを毎朝飲

          COSTAとWondaの謎

          『資本論』を自分なりに読みやすくリライトしていく試み10 -ようやく姿をみせた貨幣形態

          資本論 第1部 資本の生産過程 第1篇 商品と貨幣 第1章 商品 第3節 価値の形態または交換価値5/5前の記事:第3節 価値の形態または交換価値4/5 <第3節の目次> 第3節 価値の形態または交換価値   A. 基本的または偶発的な価値の形態    1. 価値表現の両極―相対的価値形態と等価形態    2. 相対的価値形態      (a.)性質と重要性      (b.)相対的価値形態の定量的決定    3.等価形態    4.全体的に考えてみる価値の基本形態  

          『資本論』を自分なりに読みやすくリライトしていく試み10 -ようやく姿をみせた貨幣形態

          高円寺~新宿のルパン幻想

          ※「さらば愛しきルパン」のネタバレを含みます。 東京・環七を走っていて高円寺あたりを通り過ぎるたびに、「ルパン三世」第2シリーズの最終回を思い出します。 偽ルパンたちは「葉桜」の看板のあるビルをアジトにしていました。 現実には「美酒 爛漫」と書かれたビルが目に入り、しばらく進んで青梅街道を曲がって走っていくと新宿へと至ります。 首都高から飛び立ったラムダは新宿へ向かい、自衛隊の戦車と鉢合わせたのちに高円寺方面へ逃げていきます。 思えば現実の街、しかも東京都心を破壊し

          高円寺~新宿のルパン幻想

          幻の町・東江戸川三丁目への憧れ

          その昔「おじゃまんが山田くん」というアニメがありました。作者はいしいひさいち。 原作は大阪市淀川区あたりの話だったのですが、アニメ化にあたり舞台は東京の「東江戸川三丁目」という場所に変更されました。歌にも出てきます。 そこは架空の地名で、東江戸川という町は存在しません。東京出身ではない私は長いことこの地名が実際にはないことを知りませんでした。 ところが、私はいまこの場所に土地勘があります。おそらく、東京で長く暮らしている人にとっては「ああの辺りね」とすぐにわかる場所のはず

          幻の町・東江戸川三丁目への憧れ

          『資本論』を自分なりに読みやすくリライトしていく試み9 -無限に続く「相対的な価値表現」の限界

          資本論 第1部 資本の生産過程 第1篇 商品と貨幣 第1章 商品 第3節 価値の形態または交換価値4/5前の記事:第3節 価値の形態または交換価値3/5 <第3節の目次> 第3節 価値の形態または交換価値   A. 基本的または偶発的な価値の形態    1. 価値表現の両極―相対的価値形態と等価形態    2. 相対的価値形態      (a.)性質と重要性      (b.)相対的価値形態の定量的決定    3.等価形態    4.全体的に考えてみる価値の基本形態  

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          【冒険小説】機動屋台Gバスター 第2話

          野生人間とハムスターの謎 Gの消失を確認した後にロボットは分離し、再び3つの屋台になった。 「さきほどはありがとうございます。しかし生身の人間がGとまともに闘うなんて…」と、屋台から降りたゲンさんが言った。 男の人は黙っている。 「ねえ、よかったらうちのボルシチ食べていってよ」と僕は言った。「結構おいしいんだよ」そう言ってイスを男の人のそばに置いた。 男の人は無言のままだが断るわけでもなくイスに腰かけた。大きな体がゆっくりと動いた。 ハムスターが肩から降り、毛づくろいをはじ

          【冒険小説】機動屋台Gバスター 第2話

          『資本論』を自分なりに読みやすくリライトしていく試み8 -使用価値と価値の関係をもう一度

          資本論 第1部 資本の生産過程 第1篇 商品と貨幣 第1章 商品 第3節 価値の形態または交換価値3/5 前の記事:第3節 価値の形態または交換価値2/5 <第3節の目次> 第3節 価値の形態または交換価値   A. 基本的または偶発的な価値の形態    1. 価値表現の両極―相対的価値形態と等価形態    2. 相対的価値形態      (a.)性質と重要性      (b.)相対的価値形態の定量的決定    3.等価形態    4.全体的に考えてみる価値の基本形態

          『資本論』を自分なりに読みやすくリライトしていく試み8 -使用価値と価値の関係をもう一度

          墨田系ビートルズカバーバンドの興亡

          そういえばビートルズの曲をまともに演奏したことってなかったなと、それがきっかけでした。 ビートルズ・カバーバンド、ベース募集 そのころ私は別にオリジナル曲のバンドをやっていましたが、掛け持ちでこのバンドに加入しました。 ほかのメンバーは男2人。 バンマスはジョン・レノン役、30代のギターヴォーカル。 もう1人のジョージ・ハリスン役ギターヴォーカルは50代。聞くと2人は同じ職場とのことでした。 私はポール・マッカートニー役のベースマンです。 ジョンとジョージは生まれも育ち

          墨田系ビートルズカバーバンドの興亡

          【冒険小説】機動屋台Gバスター

          3つの屋台 文明の終末期―― スクラップが積み重なったような、巨大な塔。その中で僕たちは暮らしている。高さは3000メートルほどだろうか。巨大な寸胴鍋だと父は言う。確かにそう見えなくもない。 その日、塔の外に出ると、見知らぬ男が空を見上げていた。 といっても、空なんか見えない。霧が周囲を覆っており、数十メートル先も見通せない。 もちろん太陽も見えない。ぼんやりと明るくなれば朝で、暗くなれば夜だ。 夜になると、塔の周辺でぽつりぽつりと屋台が営業を始める。 「こんにちは食事

          【冒険小説】機動屋台Gバスター