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社長があるべき方向を向くために経営計画を作る。

組織が拡大してくると、経営者の方は、どうしても内向きの思考が出てきます。

・なぜ、部下は思った通りに動かないんだ。
・ルールや報告書類の書式を整えなければ。
・社内でもっと会議をした方がいいのではないか?
・辞めそうな社員がいるので、気にかけないと。
・社員から変な目で自分は見られていないか?

社長の目線が社員寄りになり、
社員とのコミュニケーションを活性化したり、
社員同士仲がいい環境を作ることが社長の仕事で、
それが成果に結びつくと考えてしまいます。

社長が向き合うべき対象は、お客様であり、市場です。

組織が拡大してくると、このベクトルがズレてきます。


1.組織における評価のベクトル

組織における評価のベクトル

社長は、市場に向き合う上で、他社の社長との間で、競争関係にあります。

市場から選ばれるサービス、評価されるサービスを提供することが、社長の役割です。

この評価の流れは、
社長→中間管理職→現場スタッフ
という方向で、
市場から選ばれるサービスを提供するための組織内目標設定における達成度合いという評価において、組織の中で、ベクトルを形成します。

このベクトルがズレてしまうと、組織は力を発揮しきれません。

・部下の評価を獲得するため、部下に気を使う上司
・いい社長だと思われたくて、社員に気を使う社長

これは意識の問題であるため、目に見えないものですが、市場に向かっての段階的な評価獲得が優先順位として最も高い状態になっており、その手段として、部下に対応する流れとなっているか、管理者の方は内省することが求められます。

2.このベクトルを可視化する経営計画

「社長は何をしたらいいか・・・」を見つけだす最良の方法は、経営計画を自ら立てることである。

 経営計画は、社員を変える前に社長自身を変える。
 というのは、経営計画によって社長は初めてわが社を知るからである。
 経営計画以外に、会社全体を知る手段はない、というのが、私の経験を通しての実感である。
 経営計画によって、社長は自ら何をしなければならないのかを知り、同時に増収増益の道を知るのである。迷いは吹っ切れ、自信を持って事業を経営することができるようになるのである。

一倉定の社長学 第5巻 「増収増益戦略」より

メンバーのパフォーマンスが上がれば、組織のパフォーマンスが上がります。

そして、メンバーのパフォーマンスを上げるためには、メンバーの集中力を高めることが必要です。

メンバーの集中力を高めるためには、組織のトップである社長の集中力を高める必要があります。

社長の集中力を高めるためには、ゴールが明確になっていることが不可欠です。

社長にとってのゴールが明確であれば、社長の部下に対する評価の基準も明確になり、組織のベクトルが市場に向かって集中して流れるようになります。

これを実現するためのツールが『経営計画』です。

3.迷いがない組織が強い

迷わず集中している状態で、行動し続けられる組織。

この組織が強い組織だと考えています。

そのためには、組織の各々の役割が、全体のどの部分を担っているのかを理解し、市場に向き合う必要があります。

経営計画により、組織全体が向かうべき方向を明らかにすること、そして、評価の方向性を合わせ、適切なフィードバックが、市場から現場に向けて、管理職という連結点において、なされていること。

このような状態を組織運営の土台として作っていくことが大切だと、最近感じています。

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穿つ@組織コンサルタント
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