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過去作の詩(140over)
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くるみ

くるみ

分岐を進めた結果を遡る
見落とした意味は何か
薄々感じた理由を明確にする

確定した日から決まってた
一緒に守ってくれた
彗星のように過ぎていった君
役目は新しくしようか

忘れることはしないから安心して
私だけが口に出来る君の名
もう暫く共に見守って欲しい

#言葉の添え木 〜彗星

✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼今日の詩、またズルズル引きずってゴメンね

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chemistry

chemistry

微熱を帯びたまま
助手席に居た
首都高のストリームライン
静かに眺めても
拐われた右手は白状する
平熱のフリは出来ない

ハンドタオルで応戦も
虚しく終わる
片手を奪われたまま
抵抗するなんて
やっぱり貴方に通用しない

想いが想いのまま
無反応だったら
漂う光も色を
失ったままだった

違う道は幾つも点在した
幾度も廻らせた考え
どれも結論だけは
同じだったから

繋いだ手から伝わる体温
いつか

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逢瀬の空

逢瀬の空

接吻×薄暮(日が暮れようとする頃)
たとえ濃い時間が僅かであっても私は倖せで
反比例する指先に滲む緊張は興奮を含みつつ
ただ助手席に居れる時間が好きと確信をする

重ねる度に更新される我儘認定試験も佳境に
難易度を上げられてしまえば伸びる影を羨む
休むこと無い時計の針は接吻で口止めしよう

凝視×夜天(夜の空のこと)
他愛のない会話で埋め尽くされてしまっても
季節の変わり目は本性を曝そうと牙を向け

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深夜の二時間作詩 〜心の弱さ

深夜の二時間作詩 〜心の弱さ

線引きをしたあの日からあった線

始点は濃紺で覆われ
削られた所から零れる破片をばら撒いた
終点に近付けば絶叫しながら
駆け足にココロの強靭さばかり欲していた

紆余曲折があるからこそのココロの拠り所さえ
否定しなければいけない瞬間を迎えたならば
誰も信じないなどと孤独を愛するフリはしない

あるがままを見つめながら
己を愛するよう模索すれば良かったのにー

p❀ココロのりすか

それは『心のリスカ』だ。
ただ…誰かに理解して欲しいなど思いたくはない。
躰を傷つけることから逃げた臆病者の選択。
跡が残れば、誰かを哀しませる…だから…

幾度も振り返り、溜息を降らせる。
黒板に描いたチョークなら、簡単に消せるのに…今は出来ない。
心に溜めてゆく、闇色に染まった傷。
残してしまえ…それは誰に?

結論を下すのが怖い。
誰かを巻き込むのが厭だ。
我が儘だ。懺悔かも。
許さ

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p☆疑心暗鬼

いつも傍にいるのに判らない。 
もしかしたら判りたくない?

…本当のことを聞く勇気もナイから…

でも、少しでもいいから距離を縮めたい。
トモダチの延長なんて嫌だから、ただ…貴方が笑って話してくれればいいの。

想ってることを口にしないのは否定や拒絶を恐れてる証拠。
もう何年も何年も引きずる腐った鎖たち…前に進みたい筈なのに…立ってるだけ。
…寧ろ、立ち止まって待ってるだけ。
闇が

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p☆again

巻き戻したトキの中…笑うあたしがいた…。

最後に笑ったのはいつだっけ?

最近?それとも…ずっとずっと前…?

夢に出てくるのはいつも同じ光景で…

あたしはまだ仮面を被っていなかった。

そよ風が木々の間を通り、みんなと一緒に談笑をするあたしがいた。

笑っているのが当たり前で、どうして作らないと笑えないのか…

まだ理解できなかった時期…

もう一度…『素直』

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p❀脳内再生

バッテリー切れのウォークマン

そのイヤフォンからは

脳内再生されたお前の十八番

ウザいの一言じゃ伝わらないのかもしれない

厚いベールは健在だった

いつからか早足になっていた

どうして拭えなかった?

歌詞通りに進む路

外からの音は遮らなかった筈だろう?

罪を背負う代償

ヒトは愛と偽称しているだけ

だからオレらの愚かな関係だってさ偽称の延長線

こんな淋し

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p❀斑

突然の空席なしの報せ
喧騒に紛れて雄叫びを挙げてしまおうか
紅い星が月と笑ってしまい
真っ白な空に漂うのは
不似合いなラメ掛かった蒼色
憂いや悦びなど表わす余裕を持ち合わせちゃいないよ?
抱いていたのは漆黒のマントだけ

失恋の兆しが襲いかかる
来迎なんだと星が急かしてきたから
蒼色の雲という橋をまた見つめた
そうして長く伸びた前髪に触れて―願った
巻き上げた風に跳ばされないように

机上の空

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p❀最期の我儘

君と回り逢ったあの日想い出し

泣きたくて苦しくて

闇を引き裂くように白腕に刃を当てたこともあった

薬指の束縛は消えずに残っていますか?

今は互いに違う束縛身につけてるけど

君と回り逢ったあの日想い出し

泣きたくて苦しくて

闇を引き裂くように白腕に刃を当てたこともあった

薬指の束縛は消えずに残っていますか?

今は互いに違う束縛身につけてるけど

もう互いがあの頃

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p❀温依存

雨風に晒されるくらいなら閉じ籠る?

麻痺してしまう両手を感じながら

擦られる背中の温もりに依存して

顔を上げてしまうのには意気地はなく

指先だけが頼りだった

ただいまの呼応はなくて

行って来ますの呼応もない

影を追いかけるように家を飛び出せば

大きな水溜まりだってジャンプ出来るかも

雨風に拐われた音に記憶の断片を見れた?

点滅する光の警告の残像も

追った

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p❀ Rain memorieS(連作)

【待たないでくれ】
急に降り出した雨に思考停止
妙な胸騒ぎは何の前振れなの?
ざわめきが治まらない
ただ強まる雨音に君の言葉だけが重なっていた
09/15、01:21

【雨=君の方程式】
季節がまた捲られる
また君のいない時間が増える
雨=君の方程式は未だ健在なまま
だから待つのはやっぱり中止
明後日の方向しか見ていないだろう君が浮かんで
またパラパラと降り注ぐ雨
君との日々を彷彿とさせるから

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p❀ハルジオン

見失って気付いた

そんな真実は知りたくない

枯れそうになった花

決して手放したくないと愚痴るキミ

誰かの手が汚れるならと身を捧ぐなよ

知らなぬフリなんか放棄しな

月を造ると豪語した

こんな不器用なボクも口にした

崩れゆく誰かの影を隠そう

密かに進む計画

水溜まりに映る現実にも

今ならキミと対峙出来るかな?

名もない瀕死な花を束ねた

思い出を宿せば

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