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磨き過ぎが引き起こす【歯のトラブル】と光る歯ブラシ“DRO-01”
こんにちは、戸越銀座デンタルケアークリニック 院長の大澤広晃です。
私は「光る歯ブラシDRO-01」を開発しました。
その理由は、磨きすぎが原因で“歯がしみる”症状に悩む人を少しでも減らしたいと考えたからです。
今回は、以前もお話しした「磨き過ぎ」について、さらに詳しく掘り下げてみたいと思います。
診療を通じて気づいた「磨き過ぎ」の問題
開業以来、日々の診療の中で、磨き過ぎが原因と考えられる方が多数来院されます。
・虫歯もない
・歯周病もない
それなのに、違和感や症状を訴える方がたくさんいらっしゃいます。
詳しく観察すると、歯ぐきに小さな傷があり、「磨き過ぎ」が原因ではないかと考えました。
そこで辛抱強く歯みがき指導を行った結果、大きな処置をしなくても症状が軽減される患者さんが増えていきました。
すべての方に当てはまるわけではありませんが、そうしたケースを積み重ねるうちに確信が生まれ、指導を中心とした予防処置を行うようになりました。
しかし、診療所の中だけでの指導には限界があります。
患者さんが家でどのように歯みがきをしているのかを知ることはできません。
また、磨き過ぎになる方の特徴として「真面目な性格」ということもあったのですが、当然性格を変えることはできないですし、歯科医にできることでもありません。
そこで、診療所の外でも患者さんのケアができるよう、磨き過ぎ防止歯ブラシの開発や書籍の出版を思い立ちました。
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絵本「こどもがよろこぶナイショはみがき」
約5年前から、歯ブラシの製作を進めるため、全国の業者に手紙やメールを送り、電話や訪問を重ねました。
しかし、自分と同じ熱意をもって製作に取り組んでくれる業者を見つけるのは容易ではありませんでした。
また、本の出版も並行して進め、幻冬舎から「こどもがよろこぶナイショはみがき」を2022年6月に刊行しました。
この絵本は、歯みがきを頑張りすぎてしまう親御さんに向けた内容です。
「絶対に虫歯にさせない!」と一生懸命になり過ぎるあまり、力を入れ過ぎてしまっていませんか?
適切なブラッシング圧なら、歯みがきは「気持ちいい」と感じられるものです。
お子さんが「痛くない」と思えば、毎日自然と膝の上に来てくれるでしょう。本をそばに置き、親子で楽しく歯みがきをしてもらえたらという願いを込めました。
磨き過ぎのサインに気づいていますか?
以下の項目のうち、ひとつでも当てはまるものはありますか?
・歯を磨くとき、1回10分以上磨く
・歯医者で「磨き過ぎ」言われたことがある
・歯ぐきはキレイなのに、時々出血する
・しみる場所が日によって違う
・歯磨きの後だけしみることがある
・知覚過敏になったことがある
・最近、歯茎が下がってきたという自覚がある
・歯ブラシの毛がすぐに開いてしまう
これらに心当たりがあれば、歯を磨き過ぎている可能性があります。
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歯がしみる原因は磨き過ぎ
私が開業してから、「虫歯もなく、歯周病でもないのに歯がしみる」という患者さんが増えていると感じています。最近では「知覚過敏」という言葉を耳にする機会も増えました。
来院される患者さんの中には、「知覚過敏ではないでしょうか?」とご自身で診断される方もいます。
そうした患者さんの共通点は、非常に真面目で、歯をきれいに磨いていることです。それでも「歯がしみる」と言って来院されます。
詳しく診察すると、多くの方に歯茎や歯の表面に細かい傷があることがわかります。特に、歯と歯の間の三角形の歯茎部分に傷がある場合、歯の表面にも傷がついている可能性が高いです。
この傷の原因は歯ブラシの力の入れ過ぎです。
真面目な人ほど、長時間ゴシゴシ磨く傾向があり、その結果、歯や歯茎に負担をかけてしまうのです。
しかし、歯茎は皮膚の一部です。
身体だって何度もゴシゴシしたら、痛みも出るし傷になりますよね。
洗顔では、泡をつかって優しく洗うことが推奨されていますが、口内も同じです。
優しく磨くことが大切なのです。
さらに心配なのは、磨き過ぎによる痛みを虫歯と勘違いしてしまうことです。
本来なら、磨き過ぎで痛みが出た場合は力を弱めるべきです。
しかし、真面目な人ほど「虫歯かもしれない」「異常があるかもしれない」と考え、さらに強く磨いてしまいます。その結果、痛みが悪化し、本来必要のない治療を行ってしまうケースも少なくありません。
また、真面目な人はフロスや歯間ブラシを過度に使用する傾向もあります。過剰に使うと歯茎に傷がつき、歯の隙間が広がる原因になります。
フロスや歯間ブラシは補助的なものと考え、基本は「正しい力加減での歯磨き」を意識することが大切です。
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「ハミガク」が歯磨きを変える
歯や歯茎の表面の傷が「歯がしみる」原因だと気付いた私は、次のような歯磨き方法を患者さんに試してもらうようにお願いしました。
① いつもより1分間だけ磨く時間を短くする
② 磨く力をいつもの8割程度に弱める
すると、多くの患者さんが「歯のしみる症状が軽減された」と実感されました。
ただ、磨く力加減を変えるのは簡単ではありません。
そこで「力の入れ過ぎを可視化できる歯ブラシ」が必要だと考えました。
こうして私はクリニックで診療を続ける傍ら、「ハミガク」ブランドを立ち上げます。
歯磨きを楽しく学んでほしいという思いから、ハミガキの「ハミ」に、学ぶという漢字の「ガク」をとって「ハミガク」としました。
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そうして誕生したのが、光る歯ブラシ「DRO-01」です。
この歯ブラシは、一定以上の力が加わるとLEDが光り、力の入れ過ぎを知らせてくれる仕組みになっています。普段の歯磨きでどれくらいの力をかけているのか、自分自身で確認できるのが特徴です。
【コチラから購入も可能です】
※その他「ヤマダモール」か「auPAYマーケット」で”光る歯ブラシ”と検索してもらえば、購入できます。
「DRO-01」は毎日使う必要はありません。
週1回や月1回など、適宜使用することで適切な歯磨きの力加減を確認し、磨き過ぎを防ぐことができます。
この光る歯ブラシを通して、磨き過ぎによる負のループに陥る人を一人でも減らしたい。
それが、私の願いです。
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