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閉店が続く街の書店…ネットユーザーが議論する「リアル書店の存在意義」とは

こんにちは。ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているトゥギャッター株式会社です。

Togetter編集部がTwitterで注目された最新の話題を厳選、考察する連載「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」。

今回のテーマは「リアル書店の淘汰と存在意義」です。

2022年4月11日、東京・港区の文教堂書店赤坂店が「2022年6月17日をもって閉店する」とTwitterに投稿し、話題になりました。

ツイートによると、閉店の直接的な理由は開発計画によるビルの建て替え工事によるものだそうですが、実は2021年3月〜2022年6月のわずか1年の間に、赤坂駅周辺の書店がすべてなくなってしまうことになると言います。
「書店という業態は世の中に街に必要とされなくなっているのだろうか?」と投げかけたツイートは衝撃を与えました。

このツイートをきっかけに「Amazonでしか本が買えなくなってしまうのか」「もしそうなったら、どんなことが起きるのか」など、実際に文教堂書店赤坂店を利用していた人や「リアル書店は絶対必要」と主張する人たちから、閉店を惜しむだけでなく強い危機感を覚える声が集まりました。

書店は世の中に必要とされなくなってきているのか

ご存知のとおり、書店は減り続ける一方です。「書店調査会社のアルメディアによると、書店の数は20年に渡りほぼ変わらないペースで減少を続けており、実際に2020年5月1日の時点で売り場をもつ書店数は1万店以下となっているそうです。

【アルメディア調査】2020年 日本の書店数1万1024店に、売場面積は122万坪-文化通信デジタル

文化通信デジタル 2020年6月23日記事より

リアル書店の閉店に対する反応をトゥギャッターで観測できる範囲で見てみましょう。
比較的古いものでは2010年に「小さな街の本屋さん」が閉店していることへの危機感と、生き残りの道を模索するツイートまとめが作られていました。

また、2015年には「リアル書店の減少によって活字離れが起こるのか」といった話も。こちらも街の本屋さんの閉店が進んでいることをきっかけに起きた議論でした。ちなみに2015年9月は東京・千代田区神田神保町の「書泉ブックマート」が閉店。本の街と言われている神保町において比較的大型の書店が閉店とのことで、惜しむ声が集まっていました。

さらに2018年には「小田急ブックメイツ新百合ヶ丘店」、「山下書店渋谷南口店」が閉店。小田急ブックメイツ新百合ヶ丘店では、閉店を惜しむ人気作家からコメントが寄せられていました。また、山下書店は早朝7時から開店していたことや、サブカル系の書籍を多く扱っているという特徴を持っていたこともあり、今後はどこの書店に行けばいいのか……と寂しがる人も。

こうして個人経営の小さな書店から、都心に近い、比較的利用者が多い立地にあるはずのリアル書店が次々と閉店を決めていくたび、消えていく店を惜しみつつネット書店の驚異を感じる意見が集まる傾向にありました。

同時に、書店に飾られている数々の本の紹介POPを取り上げ「リアル書店がAmazonに負けないと思ってるんだけどなぁ…」とリアル書店へのエールとも言える声も。

このように「書店が閉店される」というニュースが報じられるたび、Twitterでは「リアル書店とネット書店、それぞれのメリット・デメリット」について議論が起こる傾向がありました。

リアル書店が消えつつある理由は?

リアル書店のデメリットとして、本を注文した際、取り寄せまでに時間がかかる原因にもなっている「配本システム」がよく挙げられています。

例えばこのまとめでは「小さい書店だと新刊であっても希望の冊数分の入荷がない」という問題が説明されています。これは既存の配本システムが引き起こすエラーのひとつです。

配本システムについては元書店経営者や、現役の書店員のみなさんも感じているようで、長年改善されないことから、現場を知る人たちは声を上げずにいられなくなっているのかもしれません。

買う側にとっては在庫がリアルタイムで確認でき、配送も早くて便利なネット書店に軍配が上がってしまいます。
では、リアル書店で本を買うメリットはどこにあるのでしょうか。

リアル書店の存在意義はどこにあるのか

リアル書店の特徴は、多くの本が平積みにされていること、書店員さんがおすすめする本が目の前に並んでいること。これによって、読んだことのない本とのめぐりあいが発生します。ネット書店は欲しい本が決まっていれば手に入れやすいですが、リアル書店で体験できるような、新しい本とのめぐりあいは難しいのではないでしょうか。

また、ネット書店では古書の価格が定価よりも高値で売られていることも。古書が定価の3倍以上で売られているということもあったそうです。このように発売から時間が経った本も定価で購入できるのもリアル書店のメリットと言えるでしょう。

読書が好きな人、何らかの理由で本を集めている人などにとってリアル書店は必要不可欠な存在。書店が閉店するニュースを聞くたびに胸を痛めつつ、リアル書店が生き残るための議論を展開せずにはいられないようです。

まとめ

書店の淘汰と存在意義の話題が盛り上がる理由は次の3つです。

  • 読書好きなTwitterユーザーをはじめ、あらゆる人がリアル書店がなくなることへの懸念を抱いている

  • 加えて、リアル書店で働いているユーザーの現場の声も知ることができる

  • ネット書店の良さ、リアル書店の良さをそれぞれ活用していきたい気持ちが顕になっている

以上「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」でした!

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