東京大学2003年国語第4問 『言の葉の交通論』篠原資明
東大国語第4問らしい文章だ。詩など、必ずしも論理性にしばられない文章でもなんなく読める人にとっては楽な問題かもしれないが、苦手とする人(私もその一人)にとっては厄介な問題である。しかし、ときどき出題されるので、文中の言葉を一つひとつ丁寧にときほぐして解く訓練をしておくしかない。
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(一)「痕跡過剰のうちへと引きずり去られてしまう」(傍線部ア)とあるが、どういうことか、説明せよ。
まず、「痕跡の過剰」とは、第1段落にあるように、「当の作品の背後には、それ以