映画『HUGっと!プリキュア・ふたりはプリキュア オールスターメモリーズ』を子供と観る上での“覚悟”
3歳!それは映画館デビューの季節。
我が家の次女も毎週「HUGっと!プリキュア」を見ているので、否応無く劇場版の存在を知る訳だ。そしてねだり…先日映画館デビューを果たした。
という訳で“当たり前”の事なのだが人は…それは親子でも、独りでも…どの様に劇場でプリキュアに向き合うべきかを書き綴ってみたいと思う。
いわゆるプリキュア+ライフハック、つまり“プリキュアハック”というヤツだ。
内容、感想については、私が逆噴射小説大賞にかまけて一週間も記事を寝かせている間に、完璧&無添加、剥き出しの感想記事をazitarou=サンが書いて居るのでそれを読むのがThe Bestだ。
劇場鑑賞から数時間でこの記事だ。
氏がどれほどの臨死体験(尊死体験)をしたのかがお前にも伝わる筈だ。
★自分の子供と映画を観てみよう!
俺は“たまごやひよこや美食などのクラブ的な雑誌”に書いてある様な
最近は子供が絶叫参加出来る上映や、ママにも優しい劇場も増えています。
映画館は感受性を豊かにし、社会における周囲との距離感やマナーを躾けるのにも最適…
的な“映育”(映画で育児)な事が言いたい訳じゃ無い。
この映画を楽しむ上で大事な事、“覚悟”をただ伝えようと思う。
「覚悟した者」は「幸福」であるッ!
プッチ神父もそう言っている。
☆貴方が子供連れの場合覚悟するべき事
まず
「私自身プリキュアとかそもそも興味無いし、子供が見るものでしょ?」
「大人がマジで見てたらオタクじゃん、マジ卍キモす」
「私は子供にねだられて仕方なく劇場に来てるのよ…仕方なかったのよ…」
という人がもしこの記事を見ていたらここでバイバイだ。
“スキ”だけ押して回れ右してくれていい(せこい)。
この記事はそういう人向けじゃ無いんだ。
「大人です。昔からプリキュアが大好きです!」
「子供と見てるうちに好きになった!かわいいね!」
な人は続けて読んで欲しい。
そして残念なお知らせだが貴方は100%でこの映画を楽しむ事は出来ない。
「何故そんな事を言うの!?ヒドイ!!」貴方はそう思うだろう。
子供と映画館に来た時点で貴方は真の意味でこの映画MAX楽しめない。
残酷な真実だ…だからその為に覚悟が必要なのだ。
「子供が楽しかったから親的にそれでいいんです!」
それも一つの側面だが、本当にそうか?
この映画は子供向けの皮を被った大人向けの映画だ。
そしてそのメッセージはピンポイントで大人に向けられている。
まずTVでも仕事や出産等の大変さを挑戦的に描いている「HUGっと!プリキュア」だが、映画版では育児の大変さを“より”赤裸々に描いている。
公園で幼子になったプリキュアたちに四苦八苦するなぎさとはな。
このシーンは子供達にはギャグシーンに見えるだろう。
だが親にはリアルだ…連れてきた我が子とオーバーラップ部分が少なからず有るはずだ。
そしてなぎさとほのかの“真の意味で”変わる事の無い絆。
子供も最近は配信などで“初代”を見ているかもしれない。
だがこの歳月を経ても尚変わらないモノというのは大人ゆえに感じる事の出来る“特権”だ。
そして最大最強のメッセージは15年の歳月の重みと共に貴方の胸にに押し寄せる…圧倒的映像、音楽、音声で流れるラストバトル!!
あの時の様に喋り、戦う彼女達の姿!ただソレだけなのだ。
最近は東映も学習したのかプリキュアに限らず本人が出演していない、喋っていない、喋らないメンバーが居るよりも、“当たり前”なのだが本人が出演している、喋っている事の方がよりファンが喜ぶと気付いたようだ。
もっと早く気づけ!
だからその“真の”演出の中に貴方の記憶の扉を叩く“何か”が必ずある。
そしてそれは必ず貴方の感情を掻き立て、涙腺を緩める。
絶対にだ!!
何度も言うが、これは「子供も楽しい化“大人へ向けた”映画」だ。
☆映画鑑賞における子供の役割とは?
この映画で子供に向けられたメッセージはさほど多くない。
だが彼らにしか出来ない役割がある。
この点こそがプリキュアの映画における子供の“特権”だ。
子供達に与えられたテーマはプリキュアの絶望からの起死回生の為に
ミラクルライトを振る
「がんばえ~ぷいきゅあ~!」と応援する」
これだけは大人には出来ない。
プリキュアの映画を今まで劇場で見た事があるなら分かって頂けると思うが、子供達はミラクルライトを振るその時を今か今かと待ち構えている。
「応援欲求≧メッセージ」だ。
これはこれでヒーローと子供達を繋ぐ大事な要素なのだが、これが親にとって一つの障害となる。
・関係ないシーンでミラクルライトを点ける。
うおっまぶしっ
ミラクルライトはプリキュアに力を与え、魔を払う力が有るだけあってかなりまぶしい!
心にトゲパワワが少しでもある大人には直視できない眩しさだ!
そしてその光を灯すのはそれは自分の子で有ったり、周囲の他所の子供だったりする。
せめて自分の子には「まだだよ」と注意をしなければならない。
周囲への気遣いは大事だ…古事記にもそう書かれている。これが結構困る。
・ミラクルライトを足元に落とす。
落とせば拾ってくれという話になる。
携帯は当然切ってあるので映画館のあの暗い足元を探す羽目に…。
当然スクリーンはその間見れない。これも結構困る。
・TVで見てる時のノリで話しかけてくる。
まあ小声で話されるのはギリギリ良いだろう。
ただ15年分の設定が有れば、よく分からない演出や知らないプリキュアも当然居る。それの解説を求められるのは困る。
・でかい声で感想やボケを言う。
どうも妹や姉とセットで連れて来られた男の子にこの傾向が多い。
今どきの子供はYouTuberに憧れていたり実況動画に触れているだけあって多弁だ(※うちの子は幸いどちらにも無関心だ)。
自己顕示欲や承認欲求も成長には大事だが今は勘弁してくれ。
…とまあ、我々大人に向けてのメッセージがどうしてもMAXで伝わらない状態が有り得る訳だ。
その解決方法を二つ教えよう。
え!?そんな方法が!? それは、ある!
・子供を預けて、もしくは親が一人ずつ交代でもう一度劇場に行って鑑賞しよう!(可能な限り子供の少ない時間を狙って)
・BDが出たら買って見よう!
これしかない。
だから「子供と映画を見た」という体験は「何物にも代えがたい思い出の1ページ」として割り切ろう。
子供も大きくなればいずれその苦労が分かる筈だ。
☆貴方が独りで劇場に行ける場合覚悟する事
おめでとう!貴方は幸せ者だ!!
何故なら、親子連れを避けて平日や、早朝・遅くの上映時間、大人だけの応援上映等に参加できるからだ。
つまり感情を剥き出しにして泣いても良いのだ。
どうにも親は周囲や子供に要らぬ気を使ってしまう。
その点、貴方は何にも縛られる事無く感情のままに居ることが出来る。
貴方が親子連れを避けた時間はきっと同じような“思い”のファンがほとんどだ。気兼ねは要らない。
★最後に
キュアエールとミデンとの対話は剥き出しの切なさがあった。
仮初めの思い出とモノマネ、満たされる訳の無いミデン。
何でも出来る、何にでもなれる可能性を持つが、さあややほまれの様な確固たるビジョンの無いはな。
彼女が最後までミデンを見捨てず、その心を抱きしめる、HUGした事で私の中で彼女が“真”のキュアエール、「HUGっ!とプリキュア」になった…と感じた。
出来れば貴方にもこの最高で最上な感情の激流に身を投じて頂きたい!
それは可能な限り、貴方の出来うる The Best な環境で、この15年の圧を感じて欲しい。この映画は“困ってる劇場版妖精とプリキュア”の物語では無い。
貴方とプリキュアの物語なのだから。
私とワイフはこの映画を観た後の会話が
「映画良かったね」「最高だったね」
「BD買うしかないね」「早く出ないかな」
を壊れたレイディオの様に繰り返していた事からも察して頂けたら幸いだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?