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筑前煮なんて作れるだろ(んな訳あるか)

筑前煮は、運動会やイベント(お重がでるやつ)に
まことしやかに入っている。
幕の内弁当ならさらに。

根菜類がたっぷり入り、且つ、味付けも各家庭で違うなり。

中学校の家庭科実習でも習った気がする。
あの時は「味噌汁がうまく作れたら上等だ。漬け物が繋がってるなんてことも、ご愛嬌だ」
と言う担任の言葉に、素直にうなづいていた。

なのに、ある日突然、その日は、やってくる。

「筑前煮を作って」
「煮染めを作ってみて」

なんだ、急に。

タイムラグが激しすぎる。
この背景には、母が作っていた煮染めを、祖母が「私が作っていた」と孫の私に、いわゆるええカッコシィをしていたことが露見した件がからんでいる。

親子でも、同じ台所に立っていても、
知らないことはある。

YouTubeなるものを観れば、今は、ほぼなんでも何とかなるだろうと思われがちだが、
ここは 「母の筑前煮の味を再現しろ」というミッションなのである。

やめてくれ。

「おかーさんの味、のコツを教えて」

なんて今更、言わない。
他の料理については、私と母では、それぞれが得意分野があり、ちゃんと棲み分けをしている。
(母は、ちなみに香辛料アレルギーだ、だから、アレルギー配慮の麻婆豆腐もどきと、辛い麻婆豆腐🥵のレシピが私側には存在する)

オヨメチャンニ 教エタマヘ

と心の中でつぶやいて

「いやあ、今日は手が痛い」
という苦肉の言い訳で逃れた。

ちなみに筑前煮より、煮染めが好きなので、私はそちらが得意。
また、いつ何時、こんなことが繰り返されるのか。

「いやあ、お母さんの筑前煮と煮染めは最高だよ」
という事で しばらくは大丈夫だろう

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