「愛しさに気づかぬうちに」
1年ぶりのシリーズ最新作
去年一気読みした時
本によって年が違うことがとても不思議だった
進んでいくなら自然だけど
進んで、また戻って、という感じ
でもそれが伏線となるのかなと今作を読んで感じた
数の気持ちも未来もはっきりと書かれていないけど
前の本を読んでいれば分かる
分かって読むからいいのだと思った
常連が増えれば登場人物も増えそうだけど
常連絡みのお客さんはいても常連になるわけではなさそう
ひとつ共感したのは
常連の二美子が初めて来たお客さんに質問攻めにしたところ
常連であるがゆえに店員さんのようになりつつあり
でも相手からしたら「この人だれ?」な状態
本人は気付いてないし
店主も気にしてないとなると
結構居心地が悪い時間だったのではないかなと思った
流も数も聞けない、聞かないことを
二美子が入り込んで聞いてくれるのは
動きとして大事だと思うけど
そこに疑問を持つ人が現れたことがリアルで良かった
そして、そう、喫茶店だからお客さんの年齢は問わないわけで
中学生のお客さんもいた
コーヒー飲める?と心配する流も優しい
たった一回しか過去には戻れなくて
戻ったところで現在は変えられない
でも何度もチャンスがあるよりいいし
会えない人には会えないのも変わりはなくて
それがいい