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文フリ広島7 ようやく成長レポ

2月9日(日)
広島で行われた文学フリマ広島7。

それに先立ち、その2日ほど前にXにてスペースで宣伝という名の決起集会をつるちゃんと挑戦した。
宣伝とは何か。聞いてくれている人が、すでに本を購入してくれている親しくそして愛する方々10名前後であったので、宣伝という名目でいうと目的を果たせていないのかもしれなかった。だが、あそこで「練習を兼ねて、自分の作品を紹介しましょう!」というつるちゃんの思いつきは、今回の私を大きく成長させてくれた気がする。

さてさてさて。
今回は、反省ではなく、初の成長記録が残せそうでありますよ。
売り上げとは別の、心意気の話をします。ええ、今私に乗り移るのはつるときの師匠、松岡修造(いつ師匠になった)。

今回の分フリで、つるちゃんは8回目の文フリ。私は、1回つるちゃんの売り子をし、そのあと自身の本を売り始めて6回目の挑戦だ。
ざっくり体感でいくとこう。

1回目 大阪(2023)
初出展のため、初めてお会い出来た方々に感動、ひたすら楽しい。反省は特にしていない。
2回目 東京(2023)
東京で会えた方々に感動、ひたすら楽しい。売れっ子気分になってしまう。
3回目 広島(2024)
調子に乗って本を持って行きすぎ心を折る。noterさんがあまり来ない土地での弱さに気が付く。
4回目 大阪(2024)
文フリ慣れからノープランで出店。noterさん以外の方に、自分の作品の説明が全く出来ないことに気がつき猛省モードに入る。
5回目 東京ZINE FEST (2025)
反省を生かし、ひたすら自分の作品の説明をしていく。が慣れていないので、噛みまくる。
6回目 広島(2025)
成長。説明をして、買ってもらえなくてもあまり心が折れなかった。むしろ、説明だけでも聞いてくれてありがとうの境地に入る。(イマココ)

ここで重要になってくるのは、全体的な売り上げに大きな変動がないということ。
回を重ねるごとに、売り上げがズンズン伸びて行くのが理想かもしれないけれど、売り上げが伸びているとしたら、それは新刊を作っているからであって、知名度などが爆あがりしているわけでは特にない。
じゃあ何が重要かと言えば、自分側のメンタルで、出店後の感想が大きく変わってくることなのだ。
同じような売り上げでも、今回の広島に関してほとんど心が折れずにいられたのは、今までの文フリを通しての反省を繰り返し、傾向や対策をつるちゃんと一緒に考えて、試行錯誤の結果、今自分に出来る最大限の努力が出来たということに尽きる気がする。
例え買ってもらえなかったとして、それはそれで私の話に時間を割いてくださったと思えば、なんだか急にありがたい。もちろん広島の方が笑顔で聞いてくれる人が多かったのにも大いに救われているのだけれど。

さらに私は今まで、主に2024の大阪まで、自分の作品の紹介が本当に苦手だった。特に一見さんに対しての苦手意識が実は強い。
買ってもらったあと、つまらない本だったと思われたらどうしよう。あんなにお勧めしていたくせに、話と違うじゃないか。買うんじゃなかった。
買ってくれた方の後ろ姿を見送りながら、そんな恐怖が常に付きまとっていた。
元々、自意識過剰のきらいはある。
だけど。
そもそも、完璧に万人ウケするものが書けるのであれば、とっくにどこかでバズっているであろうし、プロの方でさえ、いや、プロの方が口コミに晒され、圧倒的孤独と戦っているではないかと思うのだ。
10人に売って、そのうち一人が「面白かった」と言ってくれるだけでも十分すぎる幸せだとようやく気が付いた。
しかも今、簡単に10人などと書いたけれど、全く見ず知らずの方10人に、自分の本を買っていただくなんて考えたらほぼ奇跡。私今、ミラクルの中に生きている。

そんな絶好調メンタルモードに入った、ミラクルピュアプリキュアになってしまった私。
はっきり言おう。つるちゃんの書籍も、つるちゃん本人より売れる自信があった。いや、つるちゃんが宣伝下手なわけでは決してない、むしろ安定の営業力。
がしかし、プリキュアな上、情熱大陸のBGMを背負って立つ勢いの私は、密かに練習を重ね「日本自費出版文化賞入選!」をただの一度も噛まないばかりか、流れるようにその中身も説明、つるちゃん離席中のわずかな隙に2冊を売り上げ、さらにその流れで「私も寄稿していまして、そんな私のエッセイは、とんでも初彼から始まりまして(なけなし)、次の彼氏はリボ払いにハマってるくせに私を振るという(にじはな)、なんて男運かと思いきや、こちらでは今の夫と愉快な家庭内で家事のマウント取り合いしてます(ロッテン)。もし、小説がお好きであれば短編集もございます、それがこちら(ツーベン)!」もはや、深夜の通販のテンション。
おかげさまで、ロッテンマイヤーは完売。なけなしも残すところ1冊という大健闘を繰り広げる。

もちろん、静かに本が読みたい、うるさい接客は苦手。そんな方がいるのも分かってはいる。本屋さんにこんな小うるさい店員がいたら、間違いなく行きたくない。
だけど、お話して買ってくださる方がいる。見極めろというには、あまりにも時間が足りないのである。
苦手な方には心から申し訳ないと思うのだけど。
それでも会話の中で、思わず泣けてしまうような言葉をかけてくれた人もたくさんいた。
「去年買って面白かったから、今回も来たんです」
「去年買いそびれて、ずっと後悔してました」
「あとで来ますって言ったものです。やっぱり気になって戻って来ちゃいました」
「見本で読んで買うと決めて来ました」
話しかけたからこそ伝えてくれる方がいる。

十分だ。十分すぎる幸せだった。
誰かのたった一言で、人は天国にだって地獄にだって簡単に行ける。
その一言を言ってくれた方が、私をこんなにも幸せにしているなんて、きっと気がついていないだろう。
売った後の恐怖に苛まれるのはやめよう。そう思った。
今はそれより感謝していればいい。この感謝が、また次の出店につながるのだと信じよう。
またいつ心が折れるか分からない。でもきっと、そんな時は売りながらつるちゃんに泣き付いたらいい。
今は、ありがとう。その気持ちでいっぱいだ。


ところで、ですよ。
売るんだ、君なら売れる、売れるよ。迷わずいけよ。行けばわかるさ!
という、修造にアントニオ猪木までプラスして、挙げ句の果てプリキュアも一枚噛ませようなどという熱苦しい記事を書いておいてなんですがね。
こんなに頑張っているのは、現時点でアホほど在庫抱えているからです。
特に、にじいろの『はなじ』なんてね、完全に取らぬたぬきの皮算用しちゃったんですね。大量印刷した方が単価安いよねーなんて調子に乗りすぎました。売るために全国行脚してるんだから、単価大幅に上がってるやろう!と、作った当時の私に蹴りを入れたい。

現時点で目指すのは、抱えた在庫を売ることです。
だけど、それだけじゃない。
プライスレスなのは、文フリをやるたびに、ご褒美みたいな楽しさがついて回ること。これだからやめられないというのが1番です。
つるちゃんとの毎回の作成会議、旅先でのあれこれ、それを見守ってくれる人たち、会いたい人があちこちにいる幸せ、そして一期一会の出会い。
都度真剣に取り組んでいることが、次の出会いにつながっているのだろうなと確信する50代目前のプリキュア(怒られろ)は、ただいま青春真っ只中のようです。

次もどうか、素敵な出会いと成長がありますように!


つるちゃんとの文フリ前のはしゃぎ倒しは、全てこちらに記しております!
(もう半分こちらの住人になりつつあります)



そこに載せていない写真で思い出振り返り!


つるちゃんとの夜ご飯はおでん🍢✨
広島菜入りのうどん
寒波に染みる
ホテルのバーでしっぽり
珍しく洒落込む私たちだが、撤退は早い
文フリ当日、晴天!
上空に応援してくれる人たちの気配
だからこんなに青空なんだわ
ブース作りはお手のものになってきた
そろそろ書籍渋滞
今年もむさしの唐揚げ弁当ゲット!
娘も一緒で3むさし!
友人が撮ってくれていた
必死にトーク中の我ら
文学フリマで買った本
友人の弟さんも出店していたミラクル!


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