エッセイ|詩誌『冊』第68号の詩評に挑戦します。
武田いずみさん「嵐の朝に」
朝顔の種と、息子さんのお友達を重ね合わせます。
<種子はどれくらいの期間をおくと/芽を出す力を失うのか/理科で習わなかった真実を庭に撒く>。この<真実を庭に撒く>という表現。思わず唸ってしまいました。朝顔は、やがて芽を出します。<何日目かに ふた葉/おはよう 待ってたよ>。
子どもの現在進行形を一字下げて描写し、重ねます。<あいつ 学校に来た ひさびさ/保健室だったけどね/昨夜の息子は嬉しそうだった>。子どもの友達も一段階、殻を破ったようです