レストラン『マテリアル』|#完成された物語
「うーん、足りない……」
「何が足りないって言うんすか料理長。お客すか? それとも売上?」
「バカいえ。ちゃんと毎月お前の給料も支払われてるだろ」
「それもそっすね。じゃぁ従業員すか?」
「お前、自分が忙しいと思ってるのか?」
「確かにそうでもないっすね。じゃぁ名物のメニューとかすか?」
「うちには看板メニューがあるだろ」
「じゃぁ看板娘?」
「来月になったら入るぞ」
「え、マジすか!やったー!そしたら食器すか? 日に日に足りなくなるとか」
「そいつはホラーかミステリーだな。でも違う」
「うーん、じゃぁ評判?」
「お前、うちの店のレビューを見てないのか。★4.6だぞ」
「うーん、難しいすね。あ、もしかして刺激?」
「なんで閃いたような顔して出てくるのが刺激なんだ。うちはそういう店じゃないだろ」
「もうネタ切れなんすよー。答え教えて下さいよ」
「文字数だよ。410字以内じゃ面白いショートショートが書けそうにない。でも材料はわりと揃ったな?」
あとがき
そう、ウチはショートショートのネタを提供する料理店なんだ。
あとは君の手で物語を完成させてくれ!
……。
ついに最後の禁じ手、企画自体に対するメタをやってしまいました。
まぁさすがにネタすぎるので、このお題でもう一作くらい真面目な作品を書いてみたいものです。
しかしながら、このお題も自由度があっていろいろな作品が生まれそうな予感がします。
追記:
真面目なものも1作書きました。
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