職場づくりについて徒然
初めてチームを率いる事になった時は本当に何をどうしたらよいのかわからずに迷いに迷って手探りでやってたなぁと思います。
幸か不幸か僕は指導という指導を受けたことがないまま介護の仕事を続けてきたので、当然リーダーや指導者として必要なスキルの習得も訓練もありませんでした。
僕が勤めていた会社が特殊なのか、他にも同じような経験をされた方が多いかはわかりませんが、お話を聞いているとやはりきちんと指導を受けたと回答できる介護職は少ないようですし、退職離職に関する理由の上位は常に『適切な指導がない』という内容があったように思います。
とりあえず小規模多機能型居宅介護を始めるから現場リーダーやってね、と言われて事業立ち上げから関わったのが管理職という立場になった最初でした。
当時は小規模多機能は制度化されてすぐの事業でしたが、もともと宅老所の取り組みは興味を持って知っていたので、制度を活かしてより良い認知症ケアの実践ができると思って喜んで引き受けましたが、実際に部下を持つのは大変でした。(その時のお話はまた機会があれば書きたいと思います。)
まずリーダーとして判断に自信がもてなかったので明確な指示が出来なかったのは思い返すと苦笑いになりますが、今では嘘でも余裕があるように見せてハッキリ指示を出せるようになりました。
自信の裏付けは学習と経験の積み重ねとしか言いようがありませんが、トライアンドエラーを繰り返して根拠を固めるのが地道ですが一番の近道だと思います。
職場づくりで心がけているのが、職員が働きやすいかどうか。
チームメンバーによってはいろいろな問題・課題はあります。ない方がおかしいです(笑)
でも、まずはチームの目標を共有し、士気を高める事でだいたい良くなると思います。
僕がいつも新天地に着任して真っ先にするのが、現場で困っている問題で経費をかけたら解決できるような問題を解決する事です。
ある職場では両面コピーできないコピー機で経費削減なのか何なのかわかりませんが一生懸命時間をかけて会議資料や研修資料を両面コピーしてましたので、すぐに最新のコピー機を導入しました。みんな喜んで頑張ってくれましたから、すぐに経営も改善しました。
別の職場では柄が欠けて先端も欠損してるようなフロアワイパーを使っていたので新品を購入したり定員が20人のデイで利用者様用の椅子が15脚しかなくてテーブルも4人がけのテーブルが四つしかなくて現場職員が困っていたのですぐに定員20人が収容できる必要数の椅子とテーブルを揃えました。すると、現場の職員さんも喜んですぐに経営もよくなりました。
どの職場も共通して経費削減で新しい物品の購入は認められないような雰囲気が蔓延していました。赤字の事業所だったのでそうなる気持ちもわかりますが、そんな環境で良いケアが提供できるはずもないので、いつも新天地に着任した時は、利用者様のためになる物品はどんどん買えと指示します。
環境が整うと、こんなことがしてみたいとか、こんなことができるとか前向きなポジティブな方向にチームが向いて行くので個人的には有効な手段だと思っています。
いつも本部からは経費かけるな、必要な物なのかと詰問がありますが、そこは結果で示しますからという返答をし、経営を上向かせて黙ってもらうので最近は文句を言われなくなりました(笑)
個人的には必要な投資をして利益を出すのが普通の事だと思ってるんですが、うちの会社はそうではないようで・・・。
さて、本質的にはリーダーについていくかどうかはメンバーが決めます。いくら自分がリーダーだ!と、声高に言ってもメンバーが認めなければ名前だけのリーダーでチームは同じ方向に向かえません。
どんな方法でもいいのでメンバーの心を掴む、この人の言うことを聞いていたら大丈夫だと嘘でもいいので思わせるのが大切だと思います。その方法は千差万別だと思います。
また、介護職も自分の事業所が黒字だと嬉しいものです。
経営結果を伝えて、この成果はみんなのケアの質の成果だと伝えればだいたいのチームは件数や経営を意識し始めます(結構時間はかかりますが)。
もう一つ大切なのが、いい行動にはちゃんと褒める・評価するという事です。ミスとかいちいち指摘するより褒めるところを探す事を頑張る事です。
褒めるには『見て』いないと褒めれません。
これが最初は大変でした。
毎月チームメンバー全員と面談して一つは具体的な行動を褒めるという取り組みをしたことがありますがとても大変でした(笑)
ミスは見てなくても報告があるので把握できますが、褒める事って見てないとわからないんですよね、特に介護の仕事は一見当たり前の事が褒めるに値する内容だったりします。そういう気づきと、評価する事で職員の行動を『それでいいんだよ』と伝える事で職員も自信が持てるようになります。長所を伸ばせば不思議と短所も改善する職員も多いです。中にはどうにもならない方もおられますが💦
ただ、同じミスを繰り返すのは要注意ですので、そういう場合はキチンと再発防止のための対策を一緒に考える事が大切です。本人の話をよく聴けば解決の糸口は必ず見つかります。見つかるまで話を聴く事が大切です。
僕自信が指導を受けられず手探りできたので、後輩には同じ苦労や回り道を経験させたくない思いがあるからだと思いますが、自分がリーダーとして(嘘でも)自信を持てるようになってからは、こんな感じでいつも職場づくり・チームづくりを意識しています。
あとは精神的なものですが、熱意を伝える事。
自分が燃えてないと延焼させれないので、常に自分の介護観など熱意をもって伝えるようにしています。
夢や理想をリーダーが語れた方が良いとは思います。
メンバーがめんどくさく無い程度の距離感は必要ですけど(笑)
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