![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172889735/rectangle_large_type_2_5ede56c3f072b099ec4532117d29217a.png?width=1200)
Photo by
shigekumasaku
アンクル・トムの小屋(上)第一章まで
光文社古典新訳文庫の
「アンクル・トムの小屋」(上)を読み進めます。
はじめに〜第一章人道を謳う奴隷商人まで読みました。
はじめに、には明確に本書の目的が書かれています。
それに寄ると、
「わたしたちの社会で現に生きているアフリカ人種に対する共感や思いやりを呼びさますこと、そして、アフリカ人種のために善を為そうとする良き友人たちの努力をことごとく踏みにじる残酷で不正きわまりない奴隷制度のもとでアフリカ人種が被ってきた不当な扱いや悲しみを読者の眼前に示すこと」
とあります。
明確に奴隷制度の撤廃、
奴隷制度を生み出した人間の変革を目的としている書であることがわかります。
著者のハリエット・ビーチャー・ストウは、キリスト教徒だそうです。
キリスト教徒と言っても、様々だとは思いますが、旧約聖書の引用をしているところを見ると、この書の根底には、キリスト教の思想が流れていると言えそうです。
第一章では、紳士的なシェルビー氏と奴隷商人であるヘイリーの会話が展開されます。
その中で、奴隷商人であるヘイリーが人道主義を謳う。ここにこの人物の卑しさが表れていると感じました。
また、シェルビー氏も、人道主義だと語りますが、
奴隷を雇っている時点で人道的ではない、という著者の皮肉も感じられました。
タイトルにあるアンクル・トムは、まだ登場しませんでした。