憧れのマドンナか眼前のサバエか。全男子大学生に警告したい人生でもっとも無駄な悩み『サバエとヤったら終わる』
【レビュアー/澤村 晋作】
もう今回は表題の通りなんですが、『サバエとヤったら終わる』です。
サバエに行きなよ
主人公は20歳の大学生・宇治。
ということで、もうお酒も飲めます。
彼の飲み友達は、同じサークルの女の子サバエです。
飲みの席で彼がいつもサバエに相談しているのは、これまた同じサークルに所属するマドンナ的存在の桜井さんのこと。
桜井さんの親友であるサバエに、恋の相談をしているわけです。
下ネタ大好きなサバエにからかわれながら、しょっちゅうサシ飲みしています。
サバエの意識的なのか無意識的なのかぐいぐいくる感じに、
宇治もたじたじで――
いや、サバエと付き合えよ!!
だからサバエに行けって
しかし、宇治は桜井さんに心を寄せているため、鋼の優柔不断さで、サバエに手を出すことをガマンします。
桜井さんに脈全然ないのに。
一方でサバエとは、周囲が付き合ってるのかと思うくらい仲が良い。
全然喋ったことない人からも二人が付き合ってると思われたほどです。
つまりそれほど普段から胸襟を開いた仲だということです。
なにしろ、宇治の前では下ネタをガンガン言うサバエも、他の人の前では全然言わないくらいです。
いや、サバエと付き合えよ!!
いいからサバエと終われって!!
ただ、サバエと付き合うということは、終わるということです。
宇治は「桜井さんと終わる」(※始まってもいない)と思っていますが、読者からすると漫画が終わってしまうのです。
もう、読者の誰もが「終われ!!」と思っているし
「終わるな!!」と思っているのです。
確かに、一線を超えそうになると必ずサバエからスカされるのですが、そんなの関係ねえ!
サバエと付き合えよ!!
そして終われよ!!
でも漫画は終わらないで!!
あーーーーージレンマ!!