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【DAY.17】新潟発着!2ヶ月で、公務員がバイクで全国周る旅日記

この記事、連載は...
民間から中途で新潟県庁に入った公務員が、4年で退職するその前に、有休消化で全国をバイクで回る、という、ノープランな企画です。予約なし、フィーリングファースト。

7:30、熊本県 阿蘇のゲストハウス、「リトルアジア南阿蘇」にて起床。

外は、昨日の雨が嘘のように快晴。

朝のお勤め、日記を更新し、8:30、阿蘇山頂を目指し出発。

阿蘇山は車やバイクで頂上まで登れるので、ライダーの聖地となっている。
この日もたくさんのバイク乗りがいた。

そして、そこかしこに3年前の地震の影響が見てとれた。
土建業者のトラックも登ってくる。

山頂の手前に、草千里という景勝地があり、海外からの観光客で賑わっていた。

そして、そこからさらに10km弱くらい上り、山頂へ。
しかし…警戒レベル2ということで、火口は立ち入り禁止…。

まあ、仕方あるまい。
山頂でも、お寺の復興作業が進んでいた。

山頂にある西巌殿寺も、震災と噴火のダメージを受け、立ち入り禁止になっていた。

お寺の横には、五縁結び処というものがあり、ダメージを受けていたが、2年かけて復活したとのこと。

熊本地震から3年、というこのタイミングで阿蘇に来れて、その影響をこの目で見られてよかった。

お寺に、一日も早い復興をお祈りし、10分くらいで下山。

途中、牛や馬が放牧されている。

近くに、ミルクロードという牧場の中を走っていく有名な道があるようで、それを目指す。

一度平地に出てから、ミルクロードへ入るラピュタの道という山道があるそうだが、現在は震災のダメージで通行止めとのことだ。

が、一応、自分の目で見に行ってみる。

やはり通行止め。
しかし、ミルクロードまでは迂回路があるようで、そちらから回ることに。

ミルクロード、季節が早かったのか、期待ほどではなかった。
ま、だいたい期待しているスポットというのはこういうことになる。

そして、天気はいいけど、とにかく風が冷たい!!

大観峰というビュースポットへ。
阿蘇の街並みが一望できる。

福岡から走ってきたという方から色々と情報を聞く。

その後、大分県を目指し、一路やまなみハイウェイを進む。
バイク向けの道らしく、景色も良く走るのは気持ちいいが、ほんと寒い...

途中、路面に何かの破片が散らばっていて、しばらく進むとバイクを路肩に停めて電話をしている人が。

さらにその先には、路肩に体育座りでうずくまる女性と他2人がいた。

恐らく、事故ったのだろう。
スピードの出し過ぎか、スリップしたのかは分からないが、背筋がゾクっとした。

まして、私は1人旅、事故っても仲間はいない。
安全運転を心がけようと改めて思った。


ほんの30分ほど走ると、大分県との県境。

そこから山道をさらに1時間走り、13:30、湯布院の道の駅で休憩。
歯がガチガチ震えるほどの寒さ。

大分名物の鶏天300円と、コロッケ130円を頼むが、おばちゃんがコロッケを一つサービスしてくれた。
こういうサービスは嬉しい。

そこから湯布院の市街地へ。
冷えた身体を内外から温めようと思い、あったかい食べ物と温泉を探すが、ここも海外からの観光客ばかりだ。

しかし、街は完全に観光地にシフトしていて、観光アレルギーが出てしまった。
飲食店も観光客向けで、全くそそられない。

というわけで、少し歩いて地元向けのラーメン屋へ。

ラーメン天国。ビジュアルも完全に地元向け。
この観光地の中で、まさに私のような旅人にとっての天国である。

名前に惹かれ、スタミナラーメン600円を注文。

温泉卵、バター、にんにくが乗っているのがスタミナらしい。
味は…サッポロ一番に似てるな…。
化学調味料たっぷりな感じだったが、これはこれでけっこう好き。

続いて、温泉を探すが、湯布院の温泉は市街地にはあまりないようで、足湯などはあるが温泉はあまりない。

まちなかには着物を着た女性がたくさん歩いているが、これも観光客向けのサービスだろう。
その中で、渋い温泉を発見。

これも完全に地元向けのビジュアル。
入湯料は200円。

お湯は熱すぎずちょうどいい感じ。
峠越えで冷え切った身体を温めるにはピッタリだ。

上がった後は、線香をお供えしお参り。

この後、ソファで少しゆっくりしようとしたら、珍しく30分も眠っていた。
やはり、無意識に疲れているんだろうな…。

15:00発。
本日は臼杵市という城下町に宿を取っている。

17:00、臼杵市に入り、中心部に入る際、こんなサインを発見した。

「これより城下 温泉なし 温心あり」

このフレーズで、心をグッとわしづかみにされてしまった。

あと、そのもうちょい手前に、

「ポイ捨て やめちくりー ゴミのない町臼杵」

というのもあり、これもかわいかった。
おぼっちゃまくんだっけ?作者は福岡だから関係あるのかな。

いかにも城下町という風情の街を通り抜け、宿を発見。
ラスタカラーの軽トラが目印。

まずは臼杵城に行ってみる。

立派な門。歴史を感じる。

城郭は残っておらず、上は公園になっている。
その横には卯寅稲荷神社というお稲荷さんがあり、横にはインスタ映えしそうな鳥居が。

その後、チェックインを済ませ、暗くなる前にスタッフの方にまちを案内してもらう。

ここは二王座という、城下町らしい黒塀と白壁が残る通り。

新潟にも城下町はあるが、ここまでの規模できれいに残っているところはないかもしれない。
臼杵市、知らなかったが、ポテンシャルがすごい。

立派なお寺もゴロゴロ。

こちらは高台から見る臼杵の街並み。
日も落ちてきて、マジックアワーが始まる。

続いては飲み屋街。かなりの店がある。
これは夜が期待できそうだ。

単身向けのマンションがスナックの雑居ビルと化しているのを何度か見た。
「ぶす」が気になる。

これだけ夜の店が充実しているのは、「フンドーキン」という大きな食品メーカーがあったり、造船業も盛んらしく、その従業員の方々が利用しているという事情があるようだ。

フンドーキンは初耳だったが、九州では最大の醤油メーカーらしい。
夕陽をバックにするとかっこいい。

こちらは1600年からやっているという老舗の醤油屋。

名前がいいね。カニ。

ここまでの道のりを案内してくれたのが、今日の宿、臼杵屋のスタッフの方。


彼女はなんとまだ20歳。
下北沢からここ臼杵へ、高校を卒業してすぐに移住してきたとのこと。

20歳とは思えないほどとてもしっかりしており、商店街のイベントのリーダーも任されているとのことだ。
こうやって、若い人に舵取りを任せられるまちは本当に素晴らしい。

素敵な宿なので、ぜひ臼杵にお越しの際はこちらをご利用ください。

というわけで、今日の仕事?おーわりっ!

ふじ田というお店で飲むことにし、隣の方に地元のおすすめを聞くと、鶏のたたきをおすすめされ、さらに臼杵名物ギョロッケを2つも分けてもらった。

正しいカボスの絞り方も教わる。
皮を下にして絞ると、皮の香りがついてよいとのこと。

たしかに、香りが立つ!

そして、これが鶏のたたき!めっちゃ美味い!
レア感がたまらない!

で、もうお店の方も含めみんなで盛り上がる。

特に、左の写真の方、お母さんが山形出身だそうで、めちゃめちゃ意気投合し、いっしょに2軒目のスナックに。

こういう地方都市には珍しく、意外に若い方が多い。
工場など働く場所があるからかな、という気がした。一次産業のみの街ではこういう光景は見られない。

とりあえず、みんなフレンドリーでめっちゃ楽しい!

ここぞとばかりにステッカーを配りまくる。

この辺から記憶が定かではないのだが、斉藤和義の「ずっと好きだったんだぜ」を歌ったことだけは覚えている。

そして、翌日Google Mapsの履歴を見たら、どうも1:30くらいまで飲んでいたようだ…。

次の日は、悪夢の二日酔いから始まる…。

#今日の走行距離 172km
#総走行距離 2,926km

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