#ドイツ
『群盗』二幕三場(後半)
第二幕
第三場(後半)
神父、登場。
神父 (独白、たじろいで)こ、ここが竜の住処というわけですか? ――失礼しますよ、皆さん! 私は教会に仕える者です。周辺には千七百人が立ち並び、私のこめかみにかかる髪の一筋までも監視しています。
シュヴァイツァー ブラーヴォ! ブラーヴォ! 腹ん中をあっためとくために、上手いこと言ったな。
モーア テメエらは黙ってろ! ――手短に頼みますよ
『群盗』二幕三場(前半)
第二幕
第三場
ボヘミアの森。
シュピーゲルベルク、ラツマン、盗賊たちの群れ。
ラツマン マジかよ? いつぶりだよ? 心の兄弟モーリッツ、よく来たな! ボヘミアの森へようこそ! なんかお前、デカくなった? 強くなったんじゃねえ? これが星十字大隊か! すげえ数の新人じゃん、やるなあ!
シュピーゲルベルク だろ、兄弟? さすが俺だろ? もちろん頼れる奴しかいねえよ! ――信じねえだろう
シラー『群盗』完全版、予告
こちら、noteのマガジン機能を使い、フリードリヒ・フォン・シラー作『群盗』の全訳を場面ごとに有料で公開していきます!
シラー本人は『群盗』初版のまえがきで
「この戯曲は上演の為に書いたのではない」(意訳)
と綴っているのですが......私は、いま読んで楽しく、舞台で格好よく話せることを目指して翻訳しています。大正十三年発行の堀田正次訳以降、全文を訳された形跡がないこの「まえがき」も公開す