知らないと損⚠昆布出汁(ダシ)より昆布水!
❐ 昆布出汁(短時間加熱)に溶け出す栄養価
アミノ酸、イノシン酸
❐ 昆布水(長時間低温)
アルギン酸、フコイダイン(水溶性食物繊維)、フコキサンチン(活性酸素除去)
昆布は効く(フコイダン)
昆布に含まれている「Uフコイダン」にガン細胞の自己消滅を誘導する作用があると発表されました。 昆布やワカメなど褐藻類に含まれている多糖類の一種「Uフコイダン」に、ガン細胞のアポトーシス(細胞の自殺)を引き起こす作用があることを 、宝酒造バイオ研究所と糖鎖工学研究所が共同研究で突き止めました。(1996年6月18日毎日新聞の記事より)
また、近年の研究の結果として、昆布やわかめ、ひじき、モズクといった褐色の海藻類だけに含まれる、多糖類と呼ばれる「ネバネバ成分」の一つがフコイダンであり、胃の障害を改善する効果を持つことも分かってきました。
では、フコイダンがなぜこれを改善するのかわはまだ解明されていませんが、胃の収縮力を高めて排出能力を促進させる作用が「カプセル法」などによる実験で確認されています
アルギン酸
●血圧を下げる効果
高血圧の原因のひとつとして、体内のナトリウム量の増加があるためナトリウムを排出する働きのあるアルギン酸は血圧を下げる効果があります
●コレステロール値を下げる効果
水溶性のアルギン酸カリウムは、そのぬめりにより余分なコレステロールを包みこんで体外に排出する作用を持ちます。また、不溶性のアルギン酸カルシウムは胆汁酸[※7]を吸収して排出する作用を持ちます。胆汁酸はコレステロールを原料としてつくられるため、胆汁酸を排出する作用を持つアルギン酸カリウムはコレステロール値を下げる効果があるといえます。【2】【3】
●ダイエット効果
アルギン酸を含んだ食品やドリンクを摂取することで、長時間にわたり満腹感を感じることができます。また、体内にほとんど吸収されることがないため、摂取カロリーを下げる効果もあります。
そのため、アルギン酸はダイエットに効果的な成分です。
●動脈硬化を予防する効果
動脈硬化とは、動脈にコレステロールや脂質が溜まって弾力性や柔軟性がなくなった状態のことです。動脈硬化が促進すると、血液がうまく流れなくなることで心筋梗塞や脳梗塞などの死に至るような病気につながる危険性もあります。
アルギン酸はコレステロールを排出する作用を持つため、動脈硬化を予防する効果があります。
●腸内環境を整える効果
アルギン酸は食物繊維の一種のため、便秘を改善し腸内環境を整える効果があります。
人間の腸内にはおよそ100種類、100兆個以上の腸内細菌が棲みついており、善玉菌と悪玉菌が常に勢力範囲を争っています。善玉菌が優勢を保っている時は腸の調子が良く、劣勢になった時は便秘などの症状として現れます。悪玉菌は腸内で毒素を発生させることにより、肌荒れや体調不良などが起こります。
水溶性食物繊維は、水に溶けゲル化し、人間の体に好ましくない物質の吸収を妨げ、便として排泄させる働きがあります。
不溶性食物繊維は、水には溶けませんが、水分を含んで膨張し、それによって腸を刺激することでぜん動運動[※8]を盛んにするため、食べ物の残りカスをすみやかに体外に排出する働きがあります。
アルギン酸は水溶性・不溶性ともに、腸内に溜まった不要な老廃物を体外へ排出する働きを持つため、便秘を改善し、腸内の環境を整える効果があります。
●胆石を予防する効果
胆石とは、肝臓の右下にある胆のうという袋に石のようなものができる病気で、背中に痛みが現れます。
この石のようなものは、そのほとんどが胆のう中のコレステロールが結晶化したものです。
コレステロールは水に溶けないため、胆汁の中ではリン脂質の膜やミセルという水にも油にもなじむ膜のようなもので覆われて存在しています。胆汁中のコレステロールが増えすぎてしまうことにより、ミセルで覆うことができなくなり、増えすぎたコレステロールが結晶化してしまうのです。
アルギン酸にはコレステロール値を下げる働きがあるため、胆石を予防する効果を持ちます。
[※7:胆汁酸とは、胆汁に含まれている物質です。消化管内で食物の脂肪や脂溶性ビタミンをより吸収しやすくする働きをします。]
[※8:ぜん動運動とは、腸に入ってきた食べ物を排泄するために、内容物を移動させる腸の運動です。]
フコキサンチン
●老化や病気から体を守る効果
フコキサンチンが持つ抗酸化力は、体内に必要以上に発生した活性酸素[※5]の増加を抑えて老化を予防するほか、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞など心臓血管系の病気の予防に役立ちます。本来、活性酸素は体の中に入ってきた細菌やウイルスを退治する働きを持つため、人間の体にとって必要なものですが、増えすぎるとその強力な作用により細胞を傷付けてしまうため、生活習慣病や老化の原因となります。
活性酸素は、ストレス、紫外線、喫煙、過剰な運動などが原因で増加するといわれており、現代人の生活環境は、活性酸素によるダメージを受けやすいといえます。
●メタボリックシンドロームを予防する効果
フコキサンチンには、メタボリックシンドローム[※6]の予防にも効果があることがわかっています。脂肪組織には白色細胞組織と褐色脂肪組織の2種類があり、それぞれ異なった働きがあります。白色脂肪組織は過剰に摂取したエネルギーを脂質として溜めこむ働きがあります。一方褐色脂肪組織は脂肪を分解し、熱を発生することで体温の保持と余分なエネルギーを消費する働きがあります。
2005年に行われた研究では、ワカメから抽出した油をラットやマウスに投与すると白色脂肪が減少したという結果が出ています。ワカメから抽出した油には主に糖脂質とフコキサンチンが含まれていますが、これをそれぞれ分離して投与したところ、フコキサンチンを投与した場合のみ白色脂肪の減少がみられました。このことからも、フコキサンチンにメタボリックシンドロームを予防する効果があると考えられます。【1】【2】
※昆布水を作るときはなるべく細かくする(粉末がよい)断面からは栄養成分は出るが、表面からは出ません。
調味料としても、スープとしも昆布水は程度に摂りましょう!