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映画チラシ集めの思い出(続編)


noteを始めて3回目の投稿になる。

前回の記事からの続きで「映画にまつわる話し」を書きたいと考えているが、子供のころに興味をもったものは、映画に限ったことではない。 

一般的に子供が興味を示すもの、例えば、マンガや鉄道、歌謡曲、その他諸々なことにもはまった時期もある。その辺については、改めて書いていきたいと思うので、今回は「映画のチラシ集め」について続きを書くこととしたい。


小学校2年から始めたチラシ集めも、約2年ほどで落ち着きを見せ始め、マンガなど他の娯楽に興味が移り始めた小学校5年のことだ。

新しくクラス替えをしたばかりの新学期。
クラス全員で自己紹介をさせられた。

その中にO君という子がいたのだが、彼の趣味はなんと「映画のチラシ集め」だと言う。

「えーっ! 同い年で映画のチラシ集めに興味がある人間がいたんだぁ?」

と、驚いたとともに、彼がどんなチラシをもっているのかがとても気になった。

自己紹介が私の番になったときには、迷わず
「僕の趣味は映画のチラシ集めです」
とO君の視線を意識しながら答えた。

それからというもの、O君と私は意気投合し、お互いのチラシを見せ合うようになった。
O君はやはり収集したチラシ群をキレイにファイリングしており、自分の知らないチラシも沢山持っていた。

そんな毎日を過ごしていれば当然、お互い新作映画のチラシをゲットしたくなるわけで、時間を見つけては互いの自宅から最寄りにある映画の街、新宿に繰り出していた。

中でも当時、新宿歌舞伎町の広場前は、広場を囲うように映画館が乱立しており、短時間でチラシをもらえる絶好のスポットであった。

新宿ミラノ座、新宿プラザなど大規模劇場は必ず受付前のカウンターに次回上映予定のチラシが束ねられており、お願いすると受付嬢がニッコリ笑ってチラシをくれたものだが、新宿オデオン、新宿グランドオデオン、新宿アカデミーという三軒並んだ小規模劇場は劇場入口前で売られている前売券を購入した者にだけチラシを配布していた。

小学校5年の冬休みにO君と新宿歌舞伎町に繰り出したときのこと。
例の新宿オデオン前では、次回上映予定の「2001年宇宙の旅(リバイバル)」の前売券が販売されていた。
前年に観たスピルバーグ監督の「未知との遭遇」の影響もあり、そのころ宇宙モノに興味があった私は、ちょうどわずかばかりのお年玉をもらったばかりでもあったため、衝動的に前売券を購入してしまった。
(ちゃっかりO君も誘い購入させてしまった)

「2001年宇宙の旅」は、この年より10年ほど前に公開された名作中の名作のリバイバル(再公開)であったのだが、購入して後日、宇宙モノというだけで期待して観に行った私達にはとても難解な内容で、ただただ当時の特撮技術に見とれていた記憶がある。
(大人になり、ビデオで改めて観ても100%理解できたかどうか怪しい……)

(引用: info@eiga-chirashi.jp)

前売券購入にあたり「2001年宇宙の旅」のチラシと一緒にもらえたのが香港映画の「ミスターブー」のチラシだった。ユニークな絵柄でデザインされたもので、個人的に好きなチラシである。

(引用: info@eiga-chirashi.jp)

「ミスターブー」は映画自体はロードショーでは観れなかったがしばらくして、どこかの名画座で二本立てで安く上映されていたので観に行ったのだが、映画そのものよりも広東語の独特な主題歌が耳に残った。チラシの見出しにある5分間に3回大爆笑したかどうかは記憶にない。

小学校5年から6年に上がる際にクラス替えはなく、私とO君は変わらずチラシ収集に励んでいたが、その頃になると別の仲間も興味を示しはじめ、チラシ仲間は4、5人に増えたていた。

6年生の夏休みに最も話題となった映画は「銀河鉄道999」(劇場版)である。

私は漫画でもテレビでも見たことはなかったが、世間が999ブーム?で盛り上がっていたので、夏休みのなけなしのお小遣いをはたいて観に行った(確か、歌舞伎町の新宿東急)。

正直、感動した!

挿入の楽曲もよく、サントラ盤LPレコードが欲しかったが、さすがに親にねだることはできなかった。
諦めていた所にクラスメイトがLPレコードを手に入れたと聞き、すぐにカセットテープに録音をしてもらったことを覚えている。
特にオープニングテーマと「惑星メーテル」の曲が好きだった。(大人になってから映画のDVDも購入した)

(引用: info@eiga-chirashi.jp)

この後、夏休みが終わり卒業式を迎えるまでの半年で観た映画は下記になる。

「007ムーンレイカー」 
「マッドマックス」
「1941」
「あしたのジョー(劇場版)」

これらのチラシは皆、前売券を購入した際にゲットできた。

「マッドマックス」は主人公マックスが乗るV8インターセプターが逃げる敵ボスのバイクを追いかけるシーンはスピード感あふれ、圧巻だった。(好きな映画で大人になってからもビデオやDVDを何回かレンタルしている)


「あしたのジョー」は観賞時にパンフレットを買ったのだが、その中にジョーのセル画が挿入されており、学校の図工で好きなものを描く課題がだされた際に、そのセル画を真似たことを覚えている。

(引用: info@eiga-chirashi.jp)

最も映画館で映画を観た時代
最も新宿歌舞伎町を練り歩いた時代

それは、小学校時代ではなかったか。

今思うと、無茶してたなぁ…と改めて感じます。

中学校に上がっても映画鑑賞自体は続いたのだが、映画のチラシへの興味は徐々に薄れていき、ファイリングされたチラシ達も、次第に押し入れの奥においやられていった。

大人になった今、残念ながら当時収集したチラシは1枚も残っていない。

結局、映画のチラシ集めに熱中したのは、小学校時代がピークであった。

それでも、幼いころに夢中になったチラシ達の姿は、記憶の中では色褪せない。

大切な人生の思い出である。

映画に関する記事は、ひとまずこれくらいにして、次回は「マンガ」にはまった時代を振り返りたい。

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