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ビタミンB群は8つ揃って一人前ではなく、8つ揃って10 人前以上です
今回は、ビタミンB群にはどのような種類があって、どのような特長があるのか。
ビタミンB群が持つ数多くの役割の中から、代表的なもの3つを中心に解説します。
ビタミンB群といえば、エース格のビタミンCやビタミンE、または近年注目株であるビタミンDと比べると、今一つ地味なイメージがあります。
あるいは、群というように数が多いので、どこから勉強すればいいのか分からない、とっつきにくいということもあるかもしれません。
全く地味ではないビタミンB群をとっつきやすく説明できるかどうか、頑張ってチャレンジしてみます。
(記事の文末に動画を貼っています)
ビタミンB群は8種類
ビタミンB群の種類は、下の図に挙げた、B1、B2、B6、B 12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの計8種類です。
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ビタミンB群はすべて、ビタミンCと同じ水溶性ビタミンです。
水溶性のビタミンはB群とCだけで、それ以外のビタミンは油に馴染む脂溶性です。
水溶性の栄養素は、体にほとんど溜め込むことができないので、コンスタントに補給し続ける必要があります。
また、それを含む食材を水でジャブジャブ洗うと流れてしまう、という特徴があります。
左側4つが数字付き、右側4つが数字無しですが、じつは右側4つも、かつてはB3、B5、B9、B7と呼ばれていました。
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これは覚える必要はありませんが、今でも稀に、書籍やネット記事などでB3、B5といった表記が出ています。
そのときは、B3=ナイアシン、 B5 =パントテン酸と変換してください。
このビタミンB群8つですが、一つ一つにさまざまな役割があり、どれを取ってもスゴい栄養素です。
決して8つ揃って一人前ではなくて、8つ揃って10 人前以上の働きがあります。
その数え切れないくらいのビタミンB群の役割の中から、代表的なもの3つに絞って解説します。
エネルギー代謝(疲労改善、肩コリ改善)
3大栄養素であるタンパク質、糖質、脂質を体内でエネルギーに変換することです。
たとえ3大栄養素をしっかり摂取、吸収して体内に貯蔵していても、エネルギー代謝が潤滑に行かなければ、疲労が蓄積して、力が湧いてきません。
家庭医学書などでは、B1⇨糖質の代謝、B2⇨脂質の代謝、B6⇨タンパク質の代謝と書かれています。
たしかに、それぞれの特徴を表してはいますが、実際にはそんなに単純ではありません。結構、複雑です。
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上の図で理解してほしいのは、すべてのビタミンB群がエネルギー代謝に関わっているということです。
B1、B2、B6、B 12はそのまま表記されています。 Nはナイアシン、P パントテン酸、F(folate)葉酸、Bio ビオチン、です。
8種類あるビタミンB群すべてが何らかの形でエネルギー代謝に関わっていることが分かります。
ですから、B1だけ摂ればよいとか、B6だけ摂ればよいということではありません。
ここで、ビタミンB群と肩コリ改善についての話です。
今の図の右上の方、ピルビン酸からアセチルCoAに変換される部分を拡大してみます。
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ピルビン酸からアセチルCoAに変換されるには、助っ人としてビタミンB1(最重要)に加えてビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸が必要です。
これらが不足すると、アセチルCoAにうまく変換されず、疲労物質と言われる乳酸が発生します。
乳酸が溜まると、その部分の血流が悪くなってパンパンに張ってしまう。その症状の一つが肩コリです。
肌荒れ、粘膜炎症の改善
テレビCM でも見かけるチョコラBBという医薬品がありますが、この商品がビタミンB群です。
チョコラBBのキャッチコピーを見ると「疲れたときと肌荒れに」と書いてあります。
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下に小さく「口内炎にも」と書かれています。
肌荒れと口内炎が、これから説明するいる箇所です。
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肌のターンオーバー、つまり生まれ変わりのサイクルは約4週間、28日です。
表皮のいちばん下にある基底細胞からつくられた新しい皮膚細胞が上へ上へと押し上げられて、肌の表面へ移動します。
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最後ははがれ落ちて、新しい細胞と入れ替わっています。
肌細胞の元となる基底細胞にしっかりと働きかけて、肌の生まれ変わりをスムーズにサポートするのが、ビタミンB群、中でもB2です。
補足ですが、ビタミンB群の中のビオチンは、皮膚だけではなく健康な髪や爪にとっても大切な栄養素です。
さらに・・・
健康な髪や肌荒れには、ミネラルの亜鉛を一緒に摂ると効果的です。
また、口内炎など粘膜の強化が必要な時には、ビタミンAを合わせて摂取することをお薦めします。
精神疾患の改善(うつ症状、不安、イライラ)
病名で言ってしまえば、パニック障害、統合失調症などです。
さまざまな神経の働きを司る神経伝達物質というのがあります。
その中でも、精神の安定や安心感、平常心を維持するセロトニン(下図右側)、または興奮を鎮める、緊張感やストレスを和らげる働きがあるγアミノ酪酸(ギャバ、下図左側)が重要です。
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これを脳内でアミノ酸を材料に作るときに、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸が必要です。
近年、栄養療法を導入して精神疾患の治療を試みるクリニックが増えています。そのような医師が指導するクリニックでは、精神疾患の患者さんに対して、
サプリメントを用いたビタミンB群の大量摂取を臨機応変に行なっています。
ただ、これは決して勝手に自己流でやってはいけません。医師の指導のもとに行って下さい。
導入している医療機関が掲載されたウェブサイトを貼り付けていますので、関心のある方はご覧になってください。
また、ビタミンB群サプリメントに関しては、下の記事を参考にしてください。
まとめ
ビタミンB群は、B1、B2、B6、B 12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類で、水溶性ビタミンです。
今回は、ビタミンB群の数え切れない役割の中から代表的なもの3つに絞って解説しました。
①エネルギー代謝(疲労改善、肩コリ改善)
B1だけではなく、ビタミンB群8種類すべてがエネルギー代謝に関わります。
②肌荒れ、粘膜炎症の改善
口内炎、肌荒れ(皮膚炎)、ニキビ、シミなどをカバーします。
③精神疾患の改善
うつ症状、不安、イライラ、パニック障害、統合失調症などの緩和、解消に働きます。
この記事の内容については動画もアップしています。
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