コロナ、紛争 etc.でストレスが溜まっている人に、摂ってほしい栄養素があります
昨日の記事では【血圧を下げる栄養素】について解説しました。
とは言え、栄養状態がよくても、ストレスを溜めている状況では、やはり血圧は上がってしまいます。
私は、◯◯◯禍になっても、フリーで活動していること、ウイルスに対抗する栄養対策を摂取していたこともあり、ストレスを感じたことはほとんどありませんでした。
しかし、さすがに今回の紛争は胸が締めつけられて、別次元でのストレスを受けてしまいました。
若干の不調も感じました。
皆さんはどうでしょうか。
もし、同じようなストレス状態にある場合は、ストレス要因こそ簡単には解消できませんが、そこから体を守ることが大切です。
そこで、ストレスに強い栄養素をしっかり摂取することで、体へのダメージを軽減させること。少しでも健康レベルをいい状態で維持することを提案します。
紹介する栄養素は4種類です。
(文末に動画もアップしています)
カギを握るのは副腎
最初に、4つ内の3つを書いてしまいます。ビタミンB群(パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンEです。
3つの栄養素に共通するのは、副腎の働きと関係しているということです。
副腎という臓器は、腎臓の上にちょこんと乗っかっている、一つが4〜5gくらいの重さで内分泌器官(ホルモン臓器)です。
腎臓と文字が被りますが、泌尿器である腎臓とは機能上まったく関係はありません。
副腎は、人が生きるために必要なホルモンを分泌するきわめて重要な臓器です。
その中の一つが、ストレスに対抗するコルチゾールというホルモンです。
コルチゾールは、体が強いストレスを受けた時に、血圧や血糖値の低下、脳の機能低下、免疫力の低下などで体が破綻しないように、調整して守ってくれます。
ビタミンB群(パントテン酸)
そのコルチゾールを分泌する時に大量のビタミンB群(とくにパントテン酸)とビタミンCが消費されます。
ビタミンB群とビタミンCが不足していると、コルチゾールが十分に分泌されません。
コルチゾールが十分に分泌されないと、やる気が出ない、すぐ疲れてしまう、朝起き上がれない等、さまざまな症状が出ます。
ビタミンB群、なかでもパントテン酸はコルチゾール分泌にとって重要です。
輸入サプリメントでビタミンB群の商品を探すと、ストレスビタミンB群という商品がいくつか発見できます。(国内商品では考えられません)
ビタミンB群サプリメントの含有量は、B1 、B2 、B6 、ナイアシン パントテン酸の5つは、概ね同水準であることが多いのですが、ストレスビタミンB群の商品はパントテン酸が突出しています。
ストレスを受けた時に、いかにパントテン酸が消費されるかが分かります。
ビタミンC
次に、ビタミンCです。
ビタミンCもまた、コルチゾールの分泌に欠かせない栄養素です。
ビタミンCの体内分布を調べると、圧倒的に副腎が多いことが分かっています。
その次が脳、水晶体、白血球です。
これは、それだけ副腎におけるビタミンCの需要が大きいことを意味します。
ビタミンCの望ましい必要量について、「最低でも1日1000mg」だと私は考えています。
が、慢性的に強いストレスを受けている場合には、副腎でビタミンCの需要が大きく高まりますので、1000mgでは足りません。
最低でも1500mg、可能であれば2000mgは摂った方がいいと思います。
その量は食事からでは100%不可能なので、サプリメントで摂取することになります。
ビタミンE
副腎という臓器は、下の図のように真っ二つに切ると、外側に副腎皮質、内側が副腎髄質という部分に分かれます。
コルチゾールをはじめ、血圧の調整をするアルドステロン、性ホルモンの元となるDHEAといった重要なホルモンは、外側の副腎皮質から分泌されます。
その副腎皮質は脂質、油で形成されています。
副腎皮質は外側にあることも手伝って、酸化しやすい、活性酸素に攻撃されやすい臓器です。
ストレス状態にある時は活性酸素が大量に発生しますので、危険な状態です。
副腎皮質が活性酸素によって大きなダメージを受けると、ホルモン(コルチゾール)分泌に影響が出てきます。
そこで副腎を活性酸素から守るのが、脂溶性の抗酸化ビタミンであるビタミンEです。
ビタミンEもまた、ストレス時に大量に必要とする栄養素です。
ビタミンEを多く含む食品は、以下の通りです。
ビタミンCと同様にビタミンEの体内分布も、副腎がもっとも多くなっています。ビタミンEを一番必要としているのも副腎だということです。
ビタミンEが足りていない場合には、増やす必要があります。
ビタミンEサプリメントに関する記事も、近々公開する予定です。
こう考えると、あまり知られていない副腎という臓器がどれほど重要なのかが分かります。
ちなみに、内側の副腎髄質からはアドレナリン、ノルアドレナリンといったホルモンが分泌されます。
マグネシウム
ビタミンB群(パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンEに加えて、ストレス状態の時に十分に摂取したい、もう一つの栄養素はマグネシウムです。
ストレスを受けると、尿中のマグネシウム濃度が高くなることが分かっています。
つまり、どんどん排出されてしまうということです。
マグネシウムは、筋肉や血管または神経を緊張状態から緩める、弛緩させるという働きをします。
ストレス状態の時も同じで、ストレス対抗ホルモンであるコルチゾールが暴走する(血圧や血糖値が上がり過ぎて危険)のを抑える役割があります。
その仕事をするために、細胞内にあるマグネシウムが細胞外に出ていってしまいます。
これが長期に及ぶと、体がマグネシウム不足になって、健康にさまざまな悪影響が出ます。
ストレスが長期に及ぶ場合は、マグネシウムの追加補給も必要かもしれません。
マグネシウムを多く含む食品は、以下の通りです。
まとめ
体が強いストレスを受けた時、副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンが、体が破綻しないように守ってくれます。
そのコルチゾールを分泌する時に、大量のビタミンB群(パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンEが必要です。
またコルチゾールの暴走を抑えるためにマグネシウムが必要です。
ストレス状態の時は、ビタミンB群(パントテン酸)ビタミンC、ビタミンE、マグネシウムの積極的な摂取を推奨します。
いかがでしたか。「ストレスは仕方がない」「どうしようもない」と放置していると、副腎から“体の破綻”が始まります。
それを防ぐために、紹介した4つの栄養素で副腎ケアを怠らないよう気を配ってください。
この記事の内容については動画もアップしています。合わせてご覧ください。
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