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ビタミンDが新型◯◯◯に有効だということは、専門家の間では半ば常識だった!

 上記タイトルのことについて、数日前の記事で触れました。

 この件に関して、もう少し詳しく記述してみます。

一般に知られているビタミンDの役割

 どちらかというとマイナーなイメージが強いビタミンDですが、実際にはスゴい栄養素なんです。
 その役割はザッと見ても、この通り。

 ビタミンDの役割 でもっともよく知られているのは、「丈夫な骨を維持する」ことです。それは、ビタミンD がカルシウムの吸収を助けるからです。
 とくに閉経後の女性はホルモンの関係で骨密度が低くなりやすく、そこにビタミンD不足が加わると骨粗鬆症のリスクが高まります。

 ビタミンDは筋肉の合成を促進する役割を果たします。プロテインサプリメントのなかにビタミンDが含まれている商品があるのは、それが理由です。

 骨や筋肉を強くすること以外にも、ビタミンDは次々と新しい効果が論文等で発表されている注目のビタミンです。例えば・・・

①インフルエンザ予防に効果がある

②抗アレルギー効果がある

③ガン予防に効果がある  

 この中で、インフルエンザ予防効果があるのであれば、同じウイルスである新型◯◯◯ウイルスにも効果があるのではないか、と考えたくなります。

新型◯◯◯ウイルスに対しては?

  結論から言うと、新型◯◯◯ウイルスに対して効果があるとエビデンス(科学的根拠)がハッキリしている栄養素は、今のところありません。

 ◯◯◯ウイルスが広がってまだ2年弱。変異種に関しては1年程に過ぎません。数々の研究を経て、データを蓄積して効果があるのかないのかハッキリするのには数年はかかるからです。

 その時には収束している可能性があります。それでは、研究を重ねても誰も儲けることができません。
 そもそも栄養素の効果を解明しても、新薬とは違い、莫大な利益を得られるものでもありません。

 そういった事情もあり、「栄養素Xが新型◯◯◯ウイルスに効果がある」というエビデンスは、今後もずっと現れないはずです。

例外的にビタミンDは・・・


 ところが、ビタミンDに関しては、一昨年の秋頃から、データが十分とは言えないものもありますが、いくつかの研究発表が報告されています。
(上記の理由から、大規模な調査、研究は行いにくいのです)

[米国シカゴ大学の研究]

米国シカゴ大学の研究


上のグラフは、ビタミンD血中濃度と新型◯◯◯ウイルス感染リスクとの関係を表したものです。左に行くほどビタミンDの血中濃度が低く、それにつれて感染者が多いのが分かります。
(ビタミンD欠乏かどうかは血中濃度で測ります)

スペインの研究では、「新型◯◯◯感染患者216人の82、2%の人がビタミンD欠乏状態である」という結果が出ています。
※新型◯◯◯患者216人 13,8ng/ml
  健康な人   197人 20,9ng/ml
(2020-10-27)

フランスの研究では、「新型◯◯◯感染患者(高齢者)77人のうち、ビタミンDを補給していない人は生存率が低下した」という結果が出ています。
※前年からビタミンDを補給していた群  生存率 93、1%
  感染後にビタミンDを補給した群    生存率 81、2%
  感染前後ビタミンDを補給しなかった群 生存率 68、7%
(2020-11-2)

それ以外にも、ドイツ、中国、イラン、イスラエルなど各国から論文が発表されています。
血中濃度が低い人は感染率(陽性率)が高い、死亡率が高い、etc.

ビタミンDの摂取方法

では、ビタミンDを何の食材から摂取するか、という話です。

ビタミンDが多いイメージがある食材は、干し椎茸やキクラゲです。が、実際には魚介類の方が断然ビタミンDが多く含まれます。

なかでもイワシ、サンマ、サケ、カレイに多く含まれます。
ところが近年、日本人がお魚をあまり食べなくなっています。

上の表を見れば一目瞭然です。
このことから、多くの現代人はビタミンD不足が顕著になっています。

では、どうすればいいのか。対策は?

食事以外にもう一つ、ビタミンDを生み出す方法があります。しかもタダ。
それは日光浴です。人は紫外線を浴びることによって、体内でビタミンDをつくり出すことができます。 

けれども、運悪く今は冬。こんな時に半袖で肌を露出して日光浴でもしようものなら、風邪をひいてしまうでしょう。
(沖縄では暖かい日は半袖でいられますが)

結局は、やはり魚介類を積極的に食べること。
それが難しいのであれば、サプリメントの助けを借りるのも選択肢の一つです。


まとめ

 ビタミンDの役割 でよく知られているのは「丈夫な骨を維持する」あるいは「筋肉の合成を促進する」ということですが、それ以外にもビタミンDは次々と新しい効果が発見されている注目のビタミンです。例えば

①インフルエンザ予防に効果がある
②抗アレルギー効果がある。
③ガン予防に効果がある。

 この中で、インフルエンザ予防効果があるのであれば、同じウイルスである新型◯◯◯ウイルスにも効果があるのではないか、と考えたくなります。

 エビデンス(科学的根拠)として解明されているレベルではありませんが・・・

 ビタミンDに関しては、一昨年の秋頃から、データが十分とは言えないものもありますが、いくつかの研究発表が報告されています。

 ビタミンDが多く含まれる食材はお魚ですが、近年、日本人がお魚をあまり食べなくなったことから、ビタミンD不足が顕著になっています。

 その分を日光浴、つまり紫外線に当たって体内で合成する必要がありますが、冬の時期にそれは期待できませんので、サプリメントの摂取も選択肢の一つです。

この記事の内容は動画もアップしています。合わせてご覧ください。

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