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新年度のバタバタで、ついつい朝食が疎かになっていませんか?

年度はじめです。
職場の異動や新しい業務、お子さんの進学、進級など、何かとバタバタだと思います。

そんな時、ついつい疎かになってしまうのが朝食。
けれども、1日のスタートである朝食を疎かにすると、さまざまなデメリットが考えられます。

そこで今回は、朝食抜きの6つのデメリットを解説してみます。
(文末に動画を貼付しています。)

タンパク質が不足するリスク

朝食抜きを薦めない理由、1つ目はタンパク質が不足するリスクです。

タンパク質は体の材料であり、免疫細胞の材料でもあり、すべてに優先する栄養素です。

タンパク質の1日の必要摂取量は思いのほか多く、50〜80g(体重による)です。

タンパク質の必要摂取量を1日2食で摂るのは、非常に困難です。
頑張って2回でクリアするのが絶対に無理だとは言いませんが、それをすると今度はタンパク質の消化に不安が残ります。
 
そうでなくても、タンパク質は消化に難を伴う栄養素です。
それをドカ食いすると、消化能力を超えて未消化のタンパク質が発生します。

未消化タンパク質は栄養にならないだけではなく、あらゆる毒素を撒き散らしながら腸の中を移動して腸内環境を悪化させます。

ですから、1日3回しっかり食べてタンパク質の必要量を分散するのが、朝食を摂るメリットです。

タンパク質が不足するリスクに関しては、以下の動画をご覧ください。

タンパク質が減ってしまう

朝食抜きを薦めない理由、2つ目はタンパク質が不足するどころか、体のタンパク質が減ってしまうからです。

朝の時点で、前の日の夕食からかなり時間が経過しています。
体に蓄えている糖質(ブドウ糖)はほぼゼロになっています。

ここで朝食を抜くと、午前の活動に支障をきたします。
とくに脳は、ブドウ糖しかエネルギーとして使えないので一大事です。

そこで人体は、体にあるタンパク質や脂質をブドウ糖に変換して急場をしのぎます。
これを糖新生と言います。
 
糖新生を繰り返すと、脂質はともかく、タンパク質がどんどん削り取られてしまいます。

先ほどの例に加えて、朝食を抜くと2重の意味で体がタンパク質不足になってしまいます。

基礎代謝が悪くなる

朝食抜きを薦めない理由、3つ目は基礎代謝が悪くなることです。

ブドウ糖の枯渇によってタンパク質が削り取られる場合、そのほとんどが筋肉です。
筋肉量が落ちると基礎代謝が下がることは知られています。

基礎代謝とは、単に痩せる痩せないの問題ではなく、生命を維持するために必要な活動のことを言います。

基礎代謝が低下すると、血流が悪くなり低体温を起こすだけではなく、低血圧、疲れやすい、肌荒れ、便秘、生理不順など、さまざまな症状を引き起こします。

太りやすくなる

朝食抜きを薦めない理由4つ目は、太りやすくなることです。
今の基礎代謝の低下がその原因の一つですが、それ以外にもあります。

朝食を抜いて空腹マックスとなる昼食は、たぶんドカ食いになるはずです。
その中には多くの糖質も含まれますので、血糖値が一気に上がります。

さらに、超空腹の午前中には、血糖値の低下(低血糖)が起こります。
それを食い止めるために、血糖値を上げるインスリン拮抗ホルモン(グルカゴンなど)が分泌されます。

つまり、インスリン拮抗ホルモンが頑張って血糖値を上げているさなかにドカ食いの昼食が入ってくるわけです。
すると血糖値は輪をかけて上がります。急上昇です。

危険を察した人体は、血糖値を下げようとして、肝臓や筋肉が血中のブドウ糖を取り込みます。
が、血糖値が一気に上がった場合、肝臓や筋肉の処理能力を超えてブドウ糖が余ってしまいます。

余ったブドウ糖は脂肪細胞に取り込まれて脂肪細胞が膨らむ、即ち太ってしまうわけです。
朝食抜きダイエットの結果が出にくいことが、このことからも理解できると思います。

血糖値スパイク

朝食抜きを薦めない理由、5つ目は血糖値の急上昇が太ること以上に危険だからです。

食後に血糖値が急上昇することを血糖値スパイクと言います。

上のグラフの赤いラインのように、血糖値スパイクは尖った針のような形状をしています。
それでもしばらくすると血糖値は元に戻るので、健康診断では異常が発見されません。

けれども血糖値スパイクは、血管壁が高血糖によるダメージを受けて動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化が引き金になって心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、脳出血、更にはがん、認知症等のリスクが高まることが知られています。

血糖値スパイクのある人は、健康な人と比べて心血管疾患が1.9倍、がんが1.6倍、認知症は1.5倍発症することが知られています。

胆石のリスク

朝食抜きを薦めない理由、6つ目は胆石のリスクが上がることです。

上の図のように、胆石は肝臓の下にある胆嚢で起こります。
胆嚢は肝臓で作られた胆汁(脂質の消化に必要)を水分を抜いて濃縮した状態で溜めておく場所です。

食事の際には、適量が出動していきます。
しかし、食事抜きの時間が長引くと、出動の機会はなく胆汁は溜まる一方、そして濃縮され続けます。

その延長上にあるのが、固まって石になる胆石だということです。
胆石も大きくなってしまうとその治療は大変ですが、それ以上に警戒しなければいけないのは、胆石は膵炎、膵臓がんの原因になることです。

まとめ

私が朝食抜きを薦めない理由、1つ目はタンパク質が不足するリスクです。
タンパク質の必要摂取量を1日2食で摂るのは非常に困難だからです。

 2つ目の理由は体のタンパク質が減ってしまうからです。
枯渇したブドウ糖を補うために、体はタンパク質をブドウ糖に変換して急場をしのぐからです。
これを繰り返すと、タンパク質がどんどん削り取られます。

 3つ目の理由は、筋肉量が落ちて基礎代謝が下がることです。
基礎代謝が低下すると、低体温、低血圧、疲れやすい、肌荒れ、便秘、生理不順など、さまざまな症状を引き起こします。

朝食抜きを薦めない理由4つ目は、太りやすくなることです。
超空腹明けの昼食後は、血糖値が一気に上がりがちです。
すると、余ったブドウ糖が脂肪細胞に取り込まれて太ってしまいます。

5つ目の理由は、血糖値の急上昇が太ること以上に危険だからです。
食後に血糖値が急上昇する血糖値スパイクは、血管壁を傷つけて動脈硬化を起こします。
それが心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、脳出血、更にはがん、認知症等のリスクを高めます。

6つ目の理由は、胆石のリスクが上がることです。
食事抜きの時間が長引くと、胆嚢の中で胆汁は溜まる一方で濃縮され続けます。その延長上にあるのが、固まって石になる胆石です。

いかがでしたか。朝食抜きのデメリットは思いのほか多くあります。
これらを理解のうえ、摂る摂らないの判断をしてください。

なお、この記事の内容については動画もアップしていますので、合わせてご覧ください。

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