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休職&退職による”下山”で、耐えていたハズの仕事の「異常さ」に気づいた話。

今回のnoteでは、苦しくて辛くて耐え難くて、でもギリギリ耐えてきた仕事から、
一旦離れることの大切さについて書いてみた。


私はいま、休職期間が終わりに近づいてきたので、
そろそろ次のフェーズ
『新しい仕事を探す』
に移行する準備のタイミングが見えてきている。

この時期になっても、まだ求人情報サイトやタウンワークを見ることへの躊躇いは大きい。
「あぁ、”働くこと”と向かい合おうとしてる……あの地獄をまた探すのか……。」
みたいな。

怖々とindeedを開くと、
希望するエリアと、希望する条件で検索枠が出てくる。

「もし0件って出たらどうしよう……。」
と思いながら、
試しに”私の思う最大限の条件”にチェックを入れてみる。

検索ボタンを押す。


26,000件 出てきた。


アレ、嘘でしょ?

【ここ1週間以内の求人】にもきちんとチェックが入っている。
エリアも車通勤出来る範囲に絞っていて、めちゃくちゃ大量にチェック入ってるけど??

……もしかして。

これまでの仕事がおかしすぎた人、感覚と条件が麻痺してるんじゃない……??


今までブラック企業で働いてきた人、
苛烈な業務や労働環境だと”自分で痛感してきた”人は、
自分のいままでの職場を再現する募集要項をポップに作ってみて欲しい。
 まるで採用担当のように、それでも忠実に。

私も試しに、今まで働いてきた環境を
募集要項みたいにして冷静に見てみた。

【募集要項】

・夜勤(16時間以上)月5回以上!

・服装制服固定(ピアスネイル明るめ髪は全禁止)!

・1日15時間以上の勤務が月5回以上アリ!

・月の休みの希望は2日まで!

・人間の死と最も近い職場で社会人経験を積めます。

・汚物に毎日触れられる人歓迎!

・殴られて蹴られても唾を吐かれても耐えられる人、歓迎!

・命の責任を負い常に犯罪者になれるスリルあり!

・要資格&要経験者募集!

※なお基本給は県の最低賃金での計算以下です。

仕事を探している自分の目線で、客観的に見返してみてもいい。
友達に見せてみてもいいかもしれない。

「そんな職場アホか。」

と言われると思う。
(そして実際、自分の仕事について話したらこう返ってきた。)

私も「アホか。」と思った。
できるだけポップに求人枠の言葉を並べてみたけれど
誰が働くんだこんな仕事。というか職場。


人間は、苦しく辛く耐え難い環境におかれた時、ギリギリまで視野が狭くなる。

現状を脱する方法を模索して常に頭は回るのに、
ストレスという石がゴロゴロ挟まって、空回りするチェーンのように無意味な答えを出しては消していく。

白か黒か、0か100かの極端な思考が研ぎ澄まされて、
酷い時には「死ぬか、死ぬか。」みたいな限界突破の答えを導き出す。

「死ぬか、死ぬか。」
なんて言い出した時にはもう時すでに遅いので、
そんな事を言い出す前に。

まだ「辞めようかな。」とか
「いや、でももう少し頑張れるか……でもしんどいな……。」
とか言えてるうちに一旦その環境から、

とにかく脱出。


乗り越えた先に雄大な景色と達成感があるとか、
「精神の鍛錬!!!!!!!」と自分で納得して少年漫画の主人公よろしく修行をしているとかならまだしも、

「え、コレ終わりある??今ちょっと崖が崩れたっていうかもう平均台くらいしか幅無いんだけど……。」

みたいな道を、弓矢で狙撃されブーイングを浴びながら歩く行為は人生において絶対に不要。

下山する体力があるうちに
その”山に見えていた処刑台”もとい苦しい労働環境から脱出をして、
ふもとから冷静に自分が立っていた場所を客観視してみる。


ふもとからは、他歩道が整備された他の山(他の職場)も見える。

安全なハイキングコースの入口(転職サービスや求人サイトなど)も何本も見える。

その場で座り込んで山を見ながら休憩(休職)してもいいし、
すぐ横の原っぱで寝転んでただ過ごす時間(退職)にしてもいい。
振り返れば山のふもとには、案内小屋(カウンセリング、コーチングなど)があるものだ。

なんならもう登山を辞める(雇われる以外の生活の仕方を探す)のもいいかもしれない。


かくいう私がこうしてnoteを書いている今、
絶賛山のふもとで座り込んで休憩中であり、
もうそろそろ原っぱに寝転びに行こうかなと思っているところだからこそ。

同じ苦しい環境を過ごした、もしくは今も過ごしている社会の同士の、誰か一人にでも届いたらいいなと思う。

”下山”しよう。

一旦冷静に、自分のやってきた仕事を「募集要項」みたいにして見つめてみることをオススメしたい。

「いやコレおかしい」と、必ず気づく。

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