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駐在員の「内なる敵」は何か?

駐在員の最大の内なる敵について書いてみたいと思います。

それは、「アクティブ・ノンアクション」です。

ロンドン・ビジネス・スクール教授を務めスマントラ・ゴシャール教授が命名したものです。

多忙にはしているけど(アクティブ)、本当に必要なアクションは何も打ててない(ノンアクション)状況を指します。

リーダーシップの旅 見えないものを見る(光文社新書)」によると「毎日を多忙に過ごしているにも関わらず、本当に必要で意義があり、真の充足感をもたらしてくれる何かについては、全く達成できていない状況」と定義があります。

海外で仕事をしている人はかなりの多忙を極めると思います。
「忙しい=仕事をしている」と勘違いしたり、忙しいことで満足していたりしていないか常に自分に問う必要があると思います。

以前、かなり忙しく仕事をしていた時に、先輩から「そんなに仕事を引き受けてどうする?」と言われたことがあります。その時は「依頼があれば、それを引き受けるのが当たり前。」と真剣に思っていました。

おそらく先輩の意図は、「忙しくしているのはいいけど、本当に必要なことにエネルギー使えているのか?やるべきことに手を打てているのか?」ということを問いたかったのだと思います。

駐在の場合は、任期があり、早い人だと1-3年の任期です。

任期の中でミッションを成し遂げていくには、
1)Day1からすぐに動けることと
それに加え
2) 限られた時間を本当に大事なことだけに集中させること
が重要となると思います。

2) を見極めるのは難しいのですが、1つの軸として、「自分しかできないことかどうか」で判断するとよいと思います。

他の人よりも自分の方がうまくできることや、人に任せると時間がかかってしまうようなものも、ついつい自分で引き受けてしまいがちです。

しかし、これらは思い切ってほかの人にやってもらう。
時間がかかってもいいから人にお願いした方がよいと思います。

自分にしかできないことに集中することの重要性をいつでも思い出させてくれる、その言葉が「アクティブ・ノンアクション」です。

海外での時間の使い方のご参考になれば幸いです。

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