![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/132307805/rectangle_large_type_2_6306b3f9e38822c294c3b44d7ee734ec.png?width=1200)
平凡な社員が海外駐在員になり、その後、海外拠点社長を務めるまでに心がけていた5つのこと(前編)
皆さんこんにちは。
今日は、私のキャリアを振り返り、駐在の打診を受けた際や海外社長を拝命するまでに心がけていたことを書きます。
これから海外で働く機会を楽しみにしている方、そして現在海外で活躍しておられる方の参考になればうれしいです。
私の経歴は、私がこのNoteを始めたきっかけにも書いています。
私は、日本で大学卒業後、そのままアメリカの大学院に進学しました。
卒業後は外資系に勤務し、主に営業職を務めていました。
その後、縁があり日系企業のグロービス(ビジネスパーソン向け教育業)に転職。
グロービスでは営業(前線でどんどん開拓していく職務)の職務を希望せず、教材開発や講師業を行っていました。一般的には企業のR&D的な業務にあたります。
そして、入社後、実に様々な部門に異動しました。営業、マーケティン、ブランドコミュニケーション等々。
グロービスでは、社命での異動はあまりありません。社内異動は、各自が申告した自己希望に基づいて行われます。
実は私は1度も「自己希望」を申告した経験はなく、私の社内異動のほとんどが、社命でした。
そして、その社内異動の1つで、私の海外駐在する機会を得ることになります。この駐在機会も会社からの打診で決まりました。
運がよかったといえばそれも確かに否めません。海外に快く送り出してくれた会社にとても感謝しているのは言うまでもありません。
しかし、ふと思うときがあります。
「たくさんいる社員の中で、私に会社が声をかけてくれたのはなぜか?」と。
これについての私なりの考察が、もしかすると皆さんのお役に立てる部分につながるかもしれないと思いこの投稿つながりました。
まず、キャリアに影響する2つの要素は何か?というところから書きたいと思います。
キャリアは、
1) 「アンコントローラブル」なもの
(例えば会社の事情など。自分では影響及ぼしづらいこと)と、
2) 「コントローラブル」なもの
(自身の言動など。自分のやり方次第でどうにかなること)で、
決まっていく部分があります。
グローバルキャリアを作っていく上では、まずこの2つがあることを理解することが大事です。その上で、自分自身がコントローラブルなことにフォーカスして日々行動をしていくとよいと思っています。
ここでは、私自身がコントローラブルな範囲で行ったことで、それぞれの岐路につながったように感じていることを簡単にまとめます。
■海外赴任のお声がけをいただくまでの仕事の仕方
1.社内の「新しいこと」にたくさん携わる
海外事業は、新規事業にも似たものがあります。既存事業が向いている人と新規事業が向いている人はそれぞれスキルなどが異なります。
海外事業(海外駐在)を希望する場合、「新しいことにチャレンジすることにふさわしい」ことが大事です。
日本国内事業にも、新規性の高いプロジェクトはたくさんあります。
しかし、多くの人は、新規性の高いプロジェクトのイニシャルステージに関与することを避けたがります。
その理由は「不確定要素」が多く、苦労も多く、業績も安定しないのでannual業績が未達になることも多い(結果、自分の評価も上がりにくい)からです。
そういう状況なので、手を挙げればアサインされる可能性は高いと思います。
海外事業に携わりたい人は、国内にいるときから、このようなプロジェクトの初期からどんどん携わり、実績を作り、学び、そしてチャレンジする精神を養うとよいと思っています。
1つや2つだけではなく、どんどん新しいことにチャレンジしてください。
そうすると周りの人も「あの人はチャレンジする人」という印象を持ってくれます。
私は、キャリアを通して新しいプロジェクトに自らチャレンジしていましたし、アサインもよくされました。
2.人が避けたいと思う業務を引き受ける
上記にも通ずるところがあるかもしれません。私は自分のしたい仕事をした上で、人があまりやりたくないと思う仕事も積極的に引き受けることを心がけていました。
人が避けたがる仕事は、引き受け手がいませんので、実は仕事の場数が踏める絶好のチャンスです。
仕事は場数(経験)でレベルアップする側面もありますので、場数を踏むと実力が上がると思います。場数を踏むことによって、仕事の「深さ(量)」と「幅(カバー範囲)」を上げることを心がけていました。
3.人との違いを大事にして仕事をする
自分自身が人とは異なる強さを持っているのであれば、その強さを前面に出して仕事をした方がよいと思います。
その方が結果的に、組織の中で目立ちますね。
目立つとは、「●●の仕事と言えば、▲▲さん!」と認識されるということです。
何かあった時にいち早く名前が挙がる、そういうポジショニングの取り方をするとよいと思います。
ちなみに私が駐在員になった時、当時のグロービスは「日本語・英語両言語で講師ができて、かつ営業もできる人(※)」を駐在員として探していたようで、その要件に私がマッチしやすかったのだと思います。
当時は、英語で授業登壇をしていた講師はかなり少なかったですし、講師が営業も兼ねるということもかなり少なかったです。
優秀だから駐在員になったのではなく、要件にマッチする人材だったから声をかけてもらえたのではないかと考えています。
もちろん要件が変われば、それにマッチする人が変わる。
優秀かどうかというよりも、要件に合うかどうか、が大事です。
(※ちなみに今は事業成長とともに要件も変わっています)
4.どの仕事も「期待以上」の仕事をする。どの仕事も手を抜かいない
これは当然のことではあるものの、実際にこれが地道にできる人もそう多くはないはずです。
仕事に手を抜く人は、いくら事業達成をしていてもあまり信頼されないと思います。80%の力で事業目標達成をしたとしたら、その事業目標の立て方が甘かったのではないかということです。
実力はあるのに、それを出し切れない人や、仕事を選んで対応する人はあまり信頼されません。
どの仕事も「期待される以上」の仕事をし続けると、「結果を出す人」になれます。そしてそういう印象が出ますね。
5.海外事業に携わりたいことを意思決定者に伝える
周囲に自分の希望は伝えましょう。
そうでないと機会があった時に声掛けをしてもらえません。
しかし、単に「駐在したい」と伝えるだけでは不十分です(ここが大事です)
それよりも、上記1-5のようなことを日ごろから取り組み、「海外駐在に出るにふさわしい要件を持っている」ということを、常に示していることが重要です。
海外駐在希望を出しても、「相応しくない」と思われるとなかなか選んでいただけないので、ぜひこの点も重要ですね。
皆さんの参考になる部分がありましたら嬉しく覆います。
私は海外駐在の機会のお声がけをいただいてから、その後、10年もの長きにわたり、海外駐在をさせていただき、貴重な経験をしました。
海外駐在してから心がけていたことも、たくさんありますが、そのあたりのことはまた別途 【後編】として、いつか書きたいと思います。