【中学受験ネタ】九州国立博物館(2)
九州国立博物館を出たあと、いったん車に戻り、昼食をとる。
その後太宰府天満宮まで歩いて行った。
途中で息子が「だざいふ遊園地」を発見し、「あんなのがあるよ」と指を指す。
幼稚園の頃は、「博物館じゃなくて、あっちに行こうよ」としつこく粘られたのを思い出した。
さすがに小学五年生。雨も降っていたせいもあってか、遊園地への興味はあまりなさそうだった。
太宰府天満宮は、国立博物館と違って、かなり人がいた。
予想としては、国立博物館のほうが混雑していると思ったのだが、国立博物館は昼になってもまばら、太宰府天満宮は意外に人がいた。
ただ、前回の混雑と比べると、これでも少ない方なのかもしれない。
一瞬引き返そうかとも思ったのだが、せっかくなので立ち寄ることにした。
人のいるところを避けながら、御本殿に近づいた。
915年に造営されたが何度も焼失し、現在の御本殿は1591年に小早川隆景が造営したらしい。
おお、小早川隆景といえば、毛利隆元、吉川元春と共に、毛利元就の「三子教訓状」の三矢の教えの一人ではないか。
しかも息子(養子)は、かの有名な小早川秀秋。
マジかあ。太宰府と小早川隆景が関係あった、いや、関係どころか、五年かけて造営したのが小早川隆景だったなんて……。
そこそこ長く生きているのに、知らないことが多すぎて、我ながら泣けてきた。
気を取り直して、息子の合格祈願のお札を授かった。
住所や氏名欄は「君のことだから」と言って息子に記載させた。
「字を丁寧に書きなよ」と念を押したが、氏名の読み仮名のところに漢字で名前を書いていた。もう、アホかと。
その後、御本殿にて祈願祭を斎行してもらえることがわかった。
息子はなぜか緊張していた。
「祝詞奏上のあいだは頭をお下げください」
と言われ、極端なほど頭を下げていた。
息子の住所と名前を読む段階になって、宮司さん(?)が詰まった。
やっぱり字が下手過ぎて、住所が読めなかったようだ。
しばらくの気まずい間があったあと、なんとか解読したみたいで、住所を読み上げていた。
ホント汚い字ですみません。申し訳ない気分でいっぱい。
帰りに、息子に言った。
「ほら、字が汚いと、ああいうことになるんだよ」
「うん、僕もそう思ったよ」
珍しく反省したらしい。
これを機に、答案も丁寧に書いて欲しい。
最後に、息子がおみくじをひくと言ってしつこい。
「だって正月も、綱敷天満宮でも僕『小吉』だったんだよ。僕このままじゃいやだよ」
仕方がないので、おみくじをひかせたら、「大吉」だった。
息子は飛び上がって喜んでいた。
君は、父と一緒で、勝つまでやるタイプなんだね。