ドストエフスキーの思ひ出
・・・こんなタイトルを書くとまるで私がロシア文学専攻だったとか思われそうですが、そのようなことは全くなく、ドストエフスキーなんぞはズブの素人であることをご了承願います(こう書くと「クロサワ、じゃあお前は何のプロなんだよ!?」と攻め込まれそうですが笑)
そんな素人の私に、仮にドストエフスキーの思ひ出めいたものがあるとすれば、大学1年の夏休みのことでしょうか。当時は「ロシア語を選んだのなら、ドストエフスキーぐらいは読んでおかなくちゃならないな」なんて、これまた素人感丸出しで意気込んでいたワタクシ、手にしたのは新潮文庫の「罪と罰」でございました。
それまで長編小説なんぞ碌に読んだことのなかった私にとって、上巻を読むのはとにかくツラかった・・・自室のデスクやベッドの上で読んでいたのですが、内容は判りにくいわとにかく暑いわで悶々とし、じわじわとページを読み進めていきました。
ところが下巻に差し掛かり、主人公ラスコーリニコフと予審判事ポルフィーリーとの心理戦みたいなのが始まる否や、ページをめくる手が止まらない。判事の度々の追及をかわしながらも憔悴していくラスコーリニコフの息遣いが耳元で聞こえるような気すらして、判事との対決?の最後には、私自身も呼吸が乱れて息が切れていた記憶すらあります(ネタバレは最小限にしたつもりです笑)
こんな感じでドストエフスキーの作品と強烈な出会いをした私ですが、その後ドストエフスキーを専門に学ぶ、といったようなことは全くなく、たま〜にロシア文学で何を読むかについて誰かからアドバイスを求められた際なんかには、上述の体験を話したりする等して今日に至っています。
日本が世界に誇る文化「Manga」でも作品に親しめますので是非内容をチェックしてみてはいかがでしょうか!?
そんなわけで、今日はドストエフスキーに関するアネクドートを読んでみました。
судя по тому, что:~に基づいて判断すれば | изучать:学ぶ、研究する | взрослый:大人、成人 | почти:ほとんど、ほぼ | назвать:(対)を(造)と呼ぶ、名づける | великий:偉大な、傑出した | деткий писатель:児童作家
いかがでしたでしょうか・・・?古典文学で外国語学習をしている人もそれなりにいるかもしれませんが、日本の作家でも同じような位置付けの作家がいますでしょうか・・?
一事が万事ではないでしょうが、むか~し学生交流で日本語を学ぶロシア人学生と話をした時にお互いが原書または翻訳で読んだ作品の話になり、「ロシアでは大人でドストエフスキーを読んでいる人なんかほとんどいないから凄いね」なんて言っていたことを思い出しました(彼は「トルストイの『戦争と平和』なんかはずっと長いけど、文学部の学生か、もしくは頭がオカシイ人が読む本だよ」なんてことも言ってました・・・(笑)もちろん、あくまで彼個人の意見とご了承下さいね。
光文社古典新訳文庫では書籍についてくる栞にロシア人の判りにくい名前(同じ人物なのにいくつも呼び方があるのです!)を含めた登場人物に関する説明が記されているため、随時参照しながら読むことが出来て親切だな、と思いました。
そういえば、時が経ち、結婚もして子供も生まれてからの事ですが、極寒のサンクトペテルブルクにてベビーカーで「罪と罰めぐり」をしたことがありました。が、その時のお話はまた別の機会に譲りたいと思います。
ここまでお読み下さり有難うございました。
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