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2024年8月 印象に残ったエンタメ

久々の更新になります。まずは読者の皆様へ感謝の気持ちを伝えさせてください。

先日投稿した、映画『ラストマイル』の感想の記事、これまでにない沢山の反響をいただきました。本当にありがとうございます。映画を通して得た私の考えや言葉に多くの方が共感してくださったことが本当に嬉しかったです。頑張って書いた甲斐がありました(笑)

まだお読みになっていないようでしたら、あわせてこちらもぜひ読んでいただきたいです。

さて、ここからは2024年8月に印象に残ったエンタメを紹介します。新たに配信が始まった・公開された映画の感想が多めです。音楽の感想も。
ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。それでは、どうぞ。



・映画「青春18×2 君へと続く道」

Netflixにて初鑑賞。主人公のジミーと、日本から来た4つ年上のバックパッカー・アミによるひと夏の恋と、それから18年たった日本での旅が、優しく、切なく交差するロードムービーです。

主人公たちの演技が本当に素晴らしくて、大いに感情移入してしました。シュー・グァンハンも清原果耶も本当に上手。ジミーがアミと過ごした時間は本当にまぶしくて、18年たってもそれは全く色あせていない。ジミーの一途な思いに感動せずにはいられませんでした。
そして、ジミーが訪れる場所でのやり取りもいい。数々の出会いを通して、ジミーはまた自分の人生を見つめ直すことができた。人生においては、「誰と出会うか」ということがほんとうに重要なのだと改めて感じることができました。旅をすることの楽しさを教えてくれる映画。


・呉勝浩「爆弾」

昨年の本屋大賞にノミネートされ、最近文庫版も発売された、呉勝浩によるミステリー小説。暴力沙汰で連行された男が都内に仕掛けられた爆弾の爆破予告を行ったことから、犯人と警察の心理戦が始まります。

話の展開のスピーディーさも心地よく、どこに何個仕掛けられているのか、いつ爆破するのかもわからない「爆弾」に、常に緊張感が感じられて非常に面白かったです。犯人と警察との心理戦には爆弾のヒントが多くちりばめられており、それを考えながら読むのも面白かったです。中には、人間の加害性に考えさせられるような文章もあり、特に最後の一文にはゾッとしました。最近続編も発売されたそうなので、そちらも読んでみようと思います。


・映画「夜明けのすべて」

こちらもNetflixで初鑑賞。瀬尾まいこさんの原作も素晴らしかったですが、映画も素晴らしい内容でした。2024年新作邦画の中でもトップクラスのクオリティ。とても面白かったです。

主人公たちのように、大小関係なく人はそれぞれ抱えているものがあると思います。それらについて互いに完全に分かりあうことはできないかもしれない。でも、互いにそれを知って優しくなること、優しく接しあうことはできるかもしれない。そんなことを感じました。その優しさは、主人公たちのように自分の心や生き方を良い方向へ変えていくことでしょう。
主演の2人の演技も見事でした。それぞれ難しい持病を抱えている、という難しい役柄であったかと思いますが、素晴らしいアプローチでした。


・映画「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」

主演の藤吉夏鈴ちゃんはじめ、好きな俳優が多く出演しているということで鑑賞。新聞部に所属する高校生たちの青春物語、かと思いきや、ジャーナリズムのあり方を問う、めちゃくちゃアツい映画でしたね。

ジャーナリズムに、文学にまっすぐな若者たちが悪い大人たちを成敗するストーリーは痛快で、いいテンポ感で物語を楽しむことができました。新聞部が学校の闇を暴く、という設定もわかりやすくてとても観やすかったです。昨日の敵は今日の友、のような展開もあり、役者陣の演技もGood。
しいて言うなら、主演の夏鈴ちゃんの活躍や成長の様子がもっと見たかったかな。若干高石あかりに喰われていたような気もしましたが、これはこれで良いです。高石あかりはやっぱりすごい。ベビわるの新作も期待しております。


・映画「ブルーピリオド」

原作もめちゃくちゃ面白いから、映画もそりゃ面白いよなぁ。漫画で味わえた情熱をスクリーンでも味わうことができましたよ。

生きることに魅力を見出せていなかった若者が絵画と出会い、はじめて心に情熱を抱く。その情熱を武器に、ひたすらに絵画と向き合い、自分にしか描けない1枚を創り出す様が素晴らしかったです。ひたすらに真っすぐで熱い映画でした。
しかし、情熱の裏にある苦しみや劣等感、将来への不安もちゃんと描かれていました。努力だけでは超えることのできない「才能」による壁。自分の作品を「評価」される残酷さ。創作の難しさを改めて感じたとともに、それらを最後には創作の原動力に変えていたのが本当に良かったです。感動しました。


・ドラマ「昔はおれと同い年だった田中さんとの友情」

8月、ということで制作・放送されたNHKの特集ドラマ。戦争を知らない小学生と戦争を経験したおじいちゃんとの関わりを通じて、「戦争」について考える作品。

昔の人が戦争について語るとどうしてもお説教のようになってしまうことが多いですが、このドラマはそうではなく。主人公の小学生が自分から「知りたい」と思って行動したことがよかったのかなと思います。田中さんによる戦争の話も非常に意義のあるもので、子どもたちの疑問に真摯に向き合っていた姿勢も良かったです。戦争を経験した人々が減ってきている今だからこそ、それについて考えることを辞めてはならないなと思いました。


・米津玄師「LOST CORNER」

米津さんがアルバムを発表したのは4年ぶり。これまでに発表された楽曲と新たに制作された楽曲を合わせた全20曲が収録された超大作がここに誕生しました。

強迫的な「消えろ」という言葉が多用されている「RED OUT」から始まり、「おはよう」で終わる流れ。どれも強く印象に残る曲ばかりでした。既発の曲も多いですが、繋げて聴いてみるとまた新たな発見や良さを感じられたり。言わずもがな新曲も素晴らしく、特に個人的には(ラストマイルを鑑賞したからでしょうか)がらくた→YELLOW GHOSTの流れが非常に好きでした。アイナ・ジ・エンドとの共作による「マルゲリータ」も面白い。



・aiko「残心残暑」

aikoはコンスタントに新譜を発表しているイメージがあります。リリースされたばかりのこのアルバムは16作目だそうで。すごいですね。

聴けば聴くほど好きになる、そんな魅力が感じられたアルバムだと思います。曲の流れも素晴らしいし、今の季節とぴったり合うようなメロディーもけっこう好み。「鮮やかな街」「赤い手で」が特によかった。実はこの記事の執筆中もこのアルバムを聴いておりまして。すっかり「残心残暑」の魅力にハマっている私なのでした(笑)

いかがでしたでしょうか。9月に入って半月経ちました。最終回を迎えたドラマもあれば、これから迎えるドラマもある時期ですね。注目しているドラマがどのような結末を迎えるのか、最後まで見届けようと思います。虎に翼があと少しで終わってしまうのがほんとうに寂しい…



それでは今回はこのあたりで。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!また次の記事でお会いしましょう。





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