自立
人間は内部に大きな力をもっているが、その使いかたには無知同然である。
真の力は、真の自己を知り、世界における自己の立場を知ることから生まれる。
富や経歴を蓄積する必要性を感じるのは、自分がほんとうはだれであったかをすっかり忘れているときだけである。
だから、おもいださねばならない。
すべてはうまくいっている、なるべくしてなっていると知ることから力が生まれるということを。
エリザベス・キューブラー・ロス
何かができる
ものを持てる
歩ける
走れる
覚えられる
仕事ができる
稼げる
それが世界的にみてもたとえ優れていたとしても、人間が内存している力に対しては無知だ。
何かができるということはべつだんその人が在ることの大前提でもなければ、根拠でもない。
いわば付属品だ。
付属品は必ずなくなる。
歩けなくなる
走れなくなる
覚えられなくなる
仕事もできなくなる
稼げなくなる
でも内存している力はなくならない。
存在意義という根拠はなくならない。
世界における自己の立場は、わたしをわたしたらしめる一切合切に育まれて養われてある大事だ。
それだけで十分だし、それ以上のものは何一つない。
いるだけでいい、本当は。
そこに立つと、一切の恐怖から解放される。
わたしをおびやかすことができるものは何もない。
それが内存している本当の力。
そこに立つことを目指すのが本当の目標。
本当かどうかは、実は立ってみないとわからない。
わからない以上は安心はできていない。
立てるかどうかもわからない。
そこに立ってみたい。